健全性
健全性(けんぜんせい、英: Soundness)は、論証が次の属性を持つことと同値である。
- その論証は妥当である。
- その前提の全てが真である。
論理体系における証明(例えば自然演繹)が健全(sound)であるとは、妥当な論理式(あるいは恒真式)のみを証明することを意味する。すなわち、論理体系が健全であるとは、X1,…,Xn⊢Y{displaystyle X_{1},ldots ,X_{n}vdash Y} が X1,…,Xn⊨Y{displaystyle X_{1},ldots ,X_{n}models Y}
を含意することをいう。
目次
1 健全な論証
2 参考文献
3 関連項目
4 外部リンク
健全な論証
次のような健全な論証があるとする(三段論法)。
- 全ての人間は死ぬ。
- ソクラテスは人間である。
- 従って、ソクラテスは死ぬ。
この論証は妥当であり(前提から結論が導かれ、前提を真とすれば結論が真であるため)、前提が真なので、論証全体としては健全である。
以下の論証は妥当だが、健全ではない。
- 全ての動物は飛ぶことができる。
- 豚は動物である。
- 従って、豚は飛ぶことができる。
大前提は実際には偽であるため、この論証は妥当だが健全ではない。
参考文献
- Irving Copi. Symbolic Logic, Vol. 5, Macmillian Publishing Co., 1979.
- Boolos, Burgess, Jeffrey. Computability and Logic, Vol. 4, Cambridge, 2002.
関連項目
- 妥当性
外部リンク
Validity and Soundness (英語) - インターネット哲学百科事典「妥当性と健全性」の項目。
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