オライオン・ピクチャーズ
オライオン・ピクチャーズ(Orion Pictures Corporation)はアメリカの映画会社。
歴史
1978年にユナイテッド・アーティスツ(UA)の重役だったアーサー・クリム(Arthur Krim)、ロバート・ベンジャミン、エリック・プレスコウの3人が当時の親会社トランスアメリカと衝突して退社後、ワーナー・ブラザースとの合弁会社として設立。作品はワーナーが配給。
1982年に映画・テレビ製作配給会社のフィルムウェイズを買収。同社が所有していたAIP作品の権利も取得した。これを機にワーナーとの合弁を解消し、自主配給を開始した。
- ただし日本では80年代を通して、ワーナーが配給。85年初夏公開の『ターミネーター』は、主として松竹東急系劇場に流れるワーナー作品としては異例の東宝洋画系劇場である日本劇場(現:TOHOシネマズ日劇スクリーン1)系で公開された。80年代後半からはコロムビア映画=ソニーの配給に徐々に移行した(『ロボコップ』シリーズは1、2作がワーナー、倒産前の最後の作品である3作目がソニーがそれぞれ配給した)。
- 80年代から90年代初頭にかけては『ターミネーター』、『野獣捜査線』、『ロボコップ』、『プラトーン』、『羊たちの沈黙』等のヒット作を生んだ。また、ペドロ・アルモドバルの『神経衰弱ぎりぎりの女たち』などの外国語映画、ジム・ジャームッシュの『ミステリー・トレイン』などの低予算映画も配給した。黒澤明の『乱』をアメリカで配給したのも同社である。
- 1980年代後半から次第に財政難に陥り、1992年に破産を宣言した。この影響で既に完成した作品の公開が数年延期された。
1996年に破産状態を脱したが、翌年にメトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)に買収された。
1998年に消滅。- 製作の『羊たちの沈黙』(1991年)がアカデミー作品賞を受賞。配給のみの作品『アマデウス』(1984)、『プラトーン』(1986)、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(1990)まで含めると4度受賞している。
- 現在作品の権利はMGMが所有。ただし、1979-1982年にワーナー・ブラザースが配給した作品は同社が所有している。
- 2013年にテレビ番組制作を再開(オライオン・テレビジョン)
- 2014年10月にアルフォンソ・ゴメス=レホン監督の"The Town That Dreaded Sundown"で配給事業を再開。
主な映画
「Category:オライオン・ピクチャーズの作品」も参照
リトル・ロマンス(第1回作品)- ミスター・アーサー
- シャーキーズ・マシーン
- ランボー
- アマデウス
- ターミネーター
ロボコップ シリーズ- チェリー2000
- プラトーン
バタリアン(第1作のみ)- ダンス・ウィズ・ウルブズ
- 羊たちの沈黙
チャック・ノリス作品(『テキサスSWAT』 『野獣捜査線』)
ウディ・アレン作品(『サマー・ナイト』~『ウディ・アレンの影と霧』)
One Man's Hero(最終作品)
主なテレビシリーズ
- 女刑事キャグニー&レイシー