日本プロ麻雀連盟
日本プロ麻雀連盟(にほんプロまーじゃんれんめい)は、競技麻雀のプロ団体。2019年時点の7つあるプロ団体の中で所属人数がもっとも多い。2019年現在の会長は森山茂和[1]。
目次
1 概要
2 組織の概要と沿革
3 主な所属プロ雀士
3.1 男性
3.2 女性
3.3 過去に在籍したプロ
4 主催タイトル戦
5 関連項目
6 脚注
7 参考文献
8 外部リンク
概要
1981年3月6日設立[2]。小島武夫、荒正義、二階堂姉妹を始めとして、有名プロが多数在籍している。
WRCルールで行われる麻雀マスターズとプロクイーン決定戦を除き、一発裏ドラ無しの日本プロ麻雀連盟公式ルールで行われる[3]。
段位制度を採用しており(ただし、昇段規定の詳細は公開されていない)、アマチュアの打ち手に対してもオフィシャルネット対戦サイト「ロン2」を通じて段位・級位の授与を行っている。
組織の概要と沿革
事業目的は「麻雀専門棋士による競技麻雀の開催を通じ、職業棋士の育成、確立、社会的地位の向上を図り、もって健全なる麻雀遊戯の普及、発展に貢献し、わが国の伝統文化、大衆文化の発展向上と国際親善に寄与することを目的とする。」(日本プロ麻雀連盟公式webサイト、「日本プロ麻雀連盟の事業内容」より引用)というもの。
初代会長の小島武夫によれば、当時乱立していた小団体を一つにまとめ一致団結し麻雀界を盛り上げるために作られた団体である[4]。また設立直後、小島はマスコミに対して「麻雀を囲碁・将棋、そのほかスポーツのような地位に押し上げ、麻雀プロ全体が将来的に喰っていけるような世界を作り上げる」(小島武夫 2010 『ろくでなし』 p.199 より引用)などと宣言していた。
1981年1月31日に日刊スポーツ紙上で設立を発表[5]、3月6日に設立された。設立に当たっては、作家の花登筺の大きな協力があった[6]。花登が後援者という形であったという[6]。小島は辞退したが、金銭的な援助までもちかけられたと言う[6]。
なおこの時期は折しも1980年12月24日に発生し、麻雀関係者の間に確執を生んだ最高位戦八百長疑惑事件の直後であり、大衆メディアがその事件をきっかけに設立されたと報道したりと言った短絡的な誤解が見受けられたが[7][8]、構想は以前からあったものであり、急遽作られた団体ではない。当時の竹書房『近代麻雀』編集長の岡田和裕は遅くとも1980年6月頃には灘、小島からプロ協会の構想を聞いており[9]、小島は事件の数年前にはすでに設立を考えていたと述懐している[8]。またそもそも近代麻雀側もこの構想には乗り気であった[10]。だが、この事件により当初の予定より立ち上げがいささか早まることとなったようであり[5][11]、また連盟と竹書房/近代麻雀(および近代麻雀側についた雀士)が決別関係になってしまったと言った影響はみられた。連盟は雑誌『月刊プロ麻雀』で活動したため、『近代麻雀』と『プロ麻雀』の代理戦争だ、(雀士たちはそもそも近代麻雀の支配下になどなく、どのメディアにも出られるのに)麻雀界のクーデターだ、などと言う頓珍漢な報道もみられたと言う[8]。
小島によれば設立後最初の10年は手探りの運営で資金繰りも苦しく、当時小島は自身が出演していた雀卓のテレビCMのギャラを全額連盟の運営費に回したという[12]。もとより数十年かかる事業であるとは覚悟していたが[13]、活動が軌道に乗ったのはようやく2000年頃からであるといい[12]、2010年現在、ゲーム会社との提携やテレビ対局、介護施設などの訪問など活動は多岐にわたり[12]、多くのタイトル戦を主催している[14]。
なお初代会長の小島は1984年に会長職から身を退き最高顧問となっている[12]。その後は、灘が30年に渡って二代目会長を務めていたが、2013年4月1日より三代目となる森山茂和が会長に就任し、灘は名誉会長職となった[15]。小島が2010年に評したところによれば、連盟設立当初より参加し当時副会長だった森山は小島・会長の灘、および他の二人の副会長伊藤優孝、荒などのようにただ麻雀が強いだけの人物ではなく、団体のとりまとめやトラブル解消などに尽力してきた「縁の下の力持ち」であり、連盟がここまで大きくなれたのは彼の手腕によるところが大きいと賞賛している[16]。
また、2013年現在、相談役に畑正憲が名を連ねている[17]。
これまでタイトル戦のネット中継は十段戦、鳳凰位戦、女流桜花、グランプリのみでアルバンスタジオを借りて中継していた。2013年10月からはアルバンスタジオ引越しにより、連盟独自のスタジオ『夏目坂スタジオ』を開設。王位戦やプロクイーンなどのタイトル戦も中継されるようになった。2014年からは、麻雀最強戦の予選と夕刊フジ杯麻雀女王決定戦の東日本リーグ・本選対局も中継され、事実上連盟主導の大会運営となっている。
主な所属プロ雀士
男性
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高段位者
七段
六段
五段~初段
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女性

京都 車折神社内 芸能神社に 女性雀士が奉納した玉垣
高段位者
五段
四段
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三段~初段
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過去に在籍したプロ
小島武夫(最高顧問、初代会長、故人)- 島田昭
- 鈴木ひろし
- 田中利春
安藤満(故人)- 瀬田一輝
ロッキー堀江(故人)- 浦田和子
- 高橋純子
原浩明…現:麻将連合-μ-
- 滝石潤
土田浩翔…現:最高位戦日本プロ麻雀協会
阿部孝則…現:RMU
河野高志…現:RMU
多井隆晴…現:RMU
永野彰一…現:日本プロ麻雀協会
板川和俊…現:麻雀共同体WW代表
岩井茜…現:麻将連合-μ-
- 右田勇一郎
堀内正人…現:フリー- 吉村卓也
- 渡辺郁江
- 高橋葵
- 白河雪菜
- 立花つくし
- 石川純
主催タイトル戦
- 日本プロ麻雀連盟4大タイトル戦
- プロリーグ(鳳凰戦)
- 十段戦
- 王位戦
- 麻雀マスターズ
- その他のタイトル戦
- 麻雀グランプリMAX
- 女流桜花
- プロクイーン
- JPML WRCリーグ(旧チャンピオンズリーグ)
- 新人王戦
- 特別昇級リーグ
- 麻雀日本シリーズ
- 女流プロ麻雀日本シリーズ
- 麻雀プロアマオープン競技会
- インターネット麻雀日本選手権
- 地方プロリーグ
- 北海道プロリーグ(雪華王)
- 東北プロリーグ(天翔位)
- 北関東プロリーグ
- 北陸プロリーグ
- 静岡プロリーグ
- 中部プロリーグ
- 関西プロリーグ(太閤位)
- 九州プロリーグ(皇帝位)
- 地方チャンピオンシップ
王位戦、麻雀マスターズ、麻雀プロアマオープン競技会、インターネット麻雀日本選手権は他団体のプロ、アマチュアの参加が認められている[18]。
関連項目
麻雀格闘倶楽部(日本プロ麻雀連盟公認のアーケードオンラインゲーム)
ロン2(日本プロ麻雀連盟公認ネット対戦ゲーム)
脚注
^ “日本プロ麻雀連盟の事業内容”. 日本プロ麻雀連盟. 2013年8月3日閲覧。
^ 小島 2010, p. 198.
^ 連盟サイト 競技ルール FAQ参照
^ 小島 2010, p. 194.
- ^ ab岡田 1986, p. 185.
- ^ abc小島 2010, pp. 197-198.
^ 岡田 1986, p. 165.
- ^ abc小島 2010, p. 193.
^ 岡田 1986, pp. 185, 193.
^ 岡田 1986, pp. 186-187, 191-193.
^ 小島 2010, p. 192.
- ^ abcd小島 2010, p. 200.
^ 小島 2010, p. 199.
^ “タイトル戦情報/日本プロ麻雀連盟”. 日本プロ麻雀連盟. 2013年8月3日閲覧。
^ “日本プロ麻雀連盟 新会長就任のご挨拶/日本プロ麻雀連盟”. 日本プロ麻雀連盟. 2013年8月3日閲覧。
^ 小島 2010, pp. 218-219.
^ “連盟員名簿/当連盟について/日本プロ麻雀連盟”. 日本プロ麻雀連盟. 2013年8月3日閲覧。
^ 連盟サイト タイトル戦情報
参考文献
岡田, 和裕 (1986), 実録・麻雀盛衰記 麻雀プロ・その世界, 三一書房
小島, 武夫 (2010), ろくでなし 伝説のミスター麻雀、酒と女とカネの無頼75年, 徳間書店, ISBN 978-4198630874
外部リンク
- 日本プロ麻雀連盟公式サイト
- オフィシャルネット対戦サイト「ロン2」
日本プロ麻雀連盟チャンネル - FRESH LIVE