ハナノキ
















ハナノキ

Acer pycnanthum.JPG
雄花序


分類












































:

植物界 Plantae


:

被子植物門 Magnoliophyta


:

双子葉植物綱 Magnoliopsida

亜綱
:

バラ亜綱 Rosidae


:

ムクロジ目 Sapindales


:

カエデ科 Aceraceae


:

カエデ属 Acer


:

ハナノキ A. pycnanthum


学名

Acer pycnanthum K.Koch

シノニム

Acer rubrum L. var. pycnanthum (K.Koch) Makino



和名
ハナノキ(花の木)



近縁種のアメリカハナノキ(A. rubrum


ハナノキ(花の木、学名 Acer pycnanthum)はカエデ科カエデ属の落葉高木。カエデの仲間である。ハナカエデとも言う。カエデ科は、新しいAPG植物分類体系ではムクロジ科に含められている。




目次






  • 1 特徴


  • 2 分布と生育環境


  • 3 地方公共団体の木に指定している自治体


  • 4 国の天然記念物


  • 5 保全状況評価


  • 6 脚注


  • 7 参考文献





特徴


樹高は30mに達する。雌雄異株。冬芽は5-7対の鱗片が瓦重ね状に並び、濃紅色になる。

花期は4月で、葉が展開する前に赤い花を咲かせる。これが名前の由来となっている。花序は前年枝の葉腋に4-10個束状につく。雄花の花柄は長さ5-6mmになり上向き、花弁は0-5個、萼片は5個、雄蕊は5-6本あり、葯は黒紫色になる。雌花の花柄は長さ1-1.5cmになり垂れ下がり、花弁は4-5個、花柱の長さ4-4.5mm、退化雄蕊が5-6本ある。果期は6月。果柄は6-7cm。
果実は翼果で、分果の長さは2.5cmになり、翼果は直角から鋭角に開く[1][2]

葉は対生する。葉身は長さ2.5-8cm、幅2-10cmの広卵形で、掌状の3脈があり、ふつう先が浅く3裂するが、ときに無裂のものもある。縁は重鋸歯になり、葉先は鋭くとがり、基部は浅心形から広いくさび形、裏面はふつう粉白色になる。葉柄は葉身の0.5-1.3倍ほどになり、長さ1.5-8cmになる[1][2]。秋には鮮やかに葉が紅葉または黄葉する。



分布と生育環境


日本の固有種で、長野県南部・岐阜県南部・愛知県北東部の3県県境のおもに木曽川流域の山間湿地に自生し、長野県大町市の居谷里湿原に隔離分布する[1][3]。自生地は山間の川岸や湿原などの湿地[2]。滋賀県の国の天然記念物に指定されているものは、自生地から移植されたものと考えられている[3]。最近では街路樹や公園などに植栽されていることも多い。


自生地などが国の天然記念物に指定されている他、愛知県の県木ともなっている。環境省のレッドリストでは絶滅危惧II類に選定されている。


近江国、美濃国、尾張国などではこれを栽培するものもあったが、自生種は飯沼慾斎「草木図説」、伊藤圭介「日本産物志」に、美濃、信濃国の山中にあることが記されているだけであった。久しく知られることなく、明治末年、岐阜県恵那郡坂本村(現・中津川市)に自生していることが発見され、その後県内で自生しているのを発見された。岐阜県中津川市坂下(椛の湖の北岸の湿地帯)岐阜県土岐市(白山神社 (土岐市泉中窯町))や滋賀県愛知郡湖東町(現・東近江市)南花沢のものが有名である。



地方公共団体の木に指定している自治体



  • 愛知県

  • 長野県下伊那郡阿南町

  • 長野県下伊那郡下條村

  • 岐阜県恵那市

  • 岐阜県加茂郡東白川村



国の天然記念物



  • 新野のハナノキ自生地(長野県下伊那郡阿南町) -1922年(大正11年)10月12日指定

  • 越原ハナノキ自生地(岐阜県加茂郡東白川村) -1922年(大正11年)10月12日指定

  • 釜戸ハナノキ自生地(岐阜県瑞浪市) -1922年(大正11年)10月12日指定

  • 坂本のハナノキ自生地(岐阜県中津川市) -1920年(大正9年)7月17日指定


  • 白山神社のハナノキおよびヒトツバタゴ(岐阜県土岐市) -1943年(昭和18年)2月19日指定 [4]

  • 富田ハナノキ自生地(岐阜県恵那市) -1922年(大正11年)10月12日指定

  • 川宇連ハナノキ自生地(愛知県北設楽郡豊根村) -1922年(大正11年)10月12日指定

  • 南花沢のハナノキ(滋賀県東近江市) -1921年(大正10年)3月3日指定

  • 北花沢のハナノキ(滋賀県東近江市) -1921年(大正10年)3月3日指定



保全状況評価


絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)


Status jenv VU.svg

2012年8月レッドリスト



脚注


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  1. ^ abc『日本の野生植物 木本Ⅱ』p.8

  2. ^ abc『樹に咲く花(離弁花2)』pp.382-383

  3. ^ ab『日本の天然記念物』p320,p.466


  4. ^ 白山神社のハナノキ及びヒトツバタゴ - 土岐市




参考文献



  • 佐竹義輔他編『日本の野生植物 木本Ⅱ』、1989年、平凡社

  • 加藤陸奥雄他監修『日本の天然記念物』、1995年、講談社

  • 茂木透、石井英美他『樹に咲く花(離弁花2) 山溪ハンディ図鑑4』、2000年、山と溪谷社

  • 猪狩貴史著『カエデ識別ハンドブック』、2010年、文一総合出版

  • 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)








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