原子力潜水艦シービュー号
原子力潜水艦シービュー号 | |
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原案 | アーウィン・アレン |
出演者 | リチャード・ベイスハート デヴィッド・ヘディソン ボブ・ドウデル ヘンリー・カルキー テリー・ベッカー デル・モンロー アーク・ホイッティング ポール・トリンカ アラン・ハント リチャード・ブル ポール・カー |
作曲 | ポール・ソウテル ヒューゴー・フリードホーファー アレクサンダー・カレッジ モートン・スティーヴンス マイケル・ハナジン (one episode) ジェリー・ゴールドスミス (one episode) レイス・スティーヴンス レニー・ヘイトン ネルソン・リドル (one episode) ハーマン・ステイン (one episode) ロバート・ドラスニン (one episode) ハリー・ゲラー ジョセフ・マレンドア アーヴィング・ゲルツ (one episode) |
国・地域 | ![]() |
シーズン数 | 4 |
話数 | 110 |
各話の長さ | 60 分(CMを含む) |
製作 | |
製作 | ケンブリッジ 20世紀フォックステレビジョン |
放送 | |
放送チャンネル | ABC |
放送期間 | 1964年9月14日 - 1968年3月31日 |
原子力潜水艦シービュー号(げんしりょくせんすいかんシービューごう、Voyage to the Bottom of the Sea)は、SF映画『地球の危機』のテレビドラマ化作品。1964年から1968年まで、アメリカABC系列で4シーズンにわたり110話が放送された。第1シーズンはモノクロ、第2シーズン以降はカラー放送。日本(関東)では、1964年から1965年まで、NET(現テレビ朝日)で第1シーズンが放送され、第2シーズン以降は、1967年から1969年にかけて、東京12チャンネル(現テレビ東京)から、原潜シービュー号 海底科学作戦のタイトルで放送された。
目次
1 概要
2 シービュー号
2.1 主要装備
3 キャスト
4 スタッフ
5 脚注
6 関連作品
7 関連項目
8 外部リンク
概要
シービュー号は、ネルソン海洋調査研究所(N.I.M.R:Nelson Institute of Marine Research)の所長、ハリマン・ネルソン海軍提督の設計した、最新鋭の原子力潜水艦。暗殺された初代艦長ジョン・フィリップスに替わり、若きリー・クレーンが艦長に就任。海洋調査の他、諜報活動から、巨大生物や宇宙人との戦いまで、あらゆる任務に挑む、というのが本シリーズのストーリー。
冒頭にもあるように、本シリーズは映画「地球の危機」をテレビドラマ化したもので、同じキャラクターが登場するが、配役は異なっている。例えば、ネルソン提督は、映画ではウォルター・ピジョンが演じた。両者で同じ役を演じたのは、コワルスキー役のデル・マンローのみである。ストーリー自体も連続性はなく、映画と同じ出来事が第2シーズンで起こっているが、経過は少し異なっている。
時代背景は(制作時から見た)近未来が設定されており、登場人物の会話や番組冒頭のテロップで、1973年から1982年までの話であることが確認できる。シリーズは4年間の放送だったが、作中では足掛け10年が過ぎていたことになる。
当時の実情を反映し、近未来の設定であるにもかかわらず、乗組員には女性がいない。乗員以外でも女性のレギュラー出演者がいないため、アメリカのテレビドラマとしては珍しく、女性が全く登場しない回が多くなっている。アーウィン・アレン制作の他のテレビ・シリーズでは、全て女性のレギュラー出演者がいるために、このようなことは起こっていない。また、アジア系は登場するものの、全編を通してアフリカ系アメリカ人が登場しない。これは、当時のテレビ業界(および視聴者)の間ではまだ差別意識が残っており、出演が困難だったためである。このような状況が改められるのは、1966年スタートの「スパイ大作戦」や「宇宙大作戦」の頃からで、アレン作品では1968年スタートの「巨人の惑星」からである。
制作予算の節約のために、シービュー号の航行や戦闘などの特撮シーンは、毎回のように使い回された。映画「地球の危機」からの流用シーンも多い。シービュー号の外観(特に目立つのは観測窓)は、第2シーズンで変更されているが、流用シーンは当然旧型のままなので、前後のつながりに混乱が生じている。その他の映画からの流用も行われ、中でも同じアレン制作の「失われた世界」の恐竜登場シーンは、たびたび使用されている。
本シリーズは、当初はさまざまな任務や冒険に挑んでおり、007映画のヒットに始まるスパイ・ブームの影響を受け、外国などのスパイが艦内に潜入したり、乗組員が諜報活動に従事したりする話も多く作られた。やがて、同じアレン制作の「宇宙家族ロビンソン」が、子供向きの内容にシフトして成功したのを受け、同様の路線転換が行われた。宇宙人や怪物などの登場を増やしたのがそれである。怪物は海洋の巨大生物ばかりでなく、亡霊、狼男、人魚、蘇生したミイラなど、さまざまなバリエーションが登場し、全くの荒唐無稽な物語と化してしまった。ネルソン役のリチャード・ベースハートは、1956年制作ジョン・ヒューストン監督の映画「白鯨」にも出演した名優だったが、このような状況に苦悩したと言われる[1]。結局、この路線転換は却って視聴率の低下を招き、第4シーズンで終わる。
シービュー号
ハリマン・ネルソン提督の設計した、最新鋭原子力潜水艦。艦内は3階構造。艦首は透明な観測窓となっているが、非常時には外側の防御シャッターを閉じる(ノベライズ版によると、ガラスではなく「ハーキュライト」製で、たまたま透明なだけだという)。
劇中に出てきた展望室のプレートによると、1972年9月15日建造を開始し、73年6月15日に就航したことになっている。
母港は、ネルソン研究所のあるサンタバーバラ。
番組のカラー化に伴い改修がなされ、上下2列だった観測窓が1列になり、展望室とコントロールルームが直結された。また、艦首下部にフライング・サブの格納庫と、その発着口が作られた。
主要装備
- 魚雷発射管:4門
- ミサイル発射管:16門。ポラリス型核弾頭ミサイルを発射可能。
- ミニ・サブ:2人乗り小型潜航艇。気密性はなく、潜水服着用で搭乗する。フライング・サブの登場で、あまり使われなくなった。
- フライング・サブ:飛行能力を備えた潜航艇。艦首下部の格納庫から発進する。
- 潜水球(ダイビング・ベル):主にシービュー号やフライング・サブで潜行不可能な深海の探索用。シービュー号本体から、ワイヤーで下ろされる。
キャスト
- ハリマン・ネルソン提督:リチャード・ベースハート(声:黒沢良)
- リー・クレーン艦長:デビッド・ヘディスン(声:田口計、納谷悟朗)
- チップ・モートン副長:ロバート・ドーデル(声:愛川欽也、二瓶秀雄)
- カーリー・ジョーンズ:ヘンリー・カルキー(声:諏訪孝二)
- シャーキー:テリー・ベッカー(声:椎原邦彦)
- ライリー:アラン・ハント(声:市川治)
- コワルスキー:デル・マンロー(声:羽佐間道夫)
- パターソン:ポール・トリンカ(声:嶋俊介)
- スパークス:アーチ・ウィティング(声:緑川稔)
- ドクター(艦医):リチャード・ブル(声:千葉順二)
- 日本語吹替版ナレーター:浦野光
スタッフ
企画・制作:アーウィン・アレン
脚注
^ リー・クレーン艦長役デビッド・ヘディスンインタビュー Voyage to the Bottom of the Sea SEASON TWO・VOLUME TWO ASIN B000K7VHYG
関連作品
- 『原子力潜水艦シービュー号』 : シオドー・スタージョン著、井上勇訳、創元推理文庫(東京創元社) - 映画『地球の危機』のノベライズ版。絶版。
- 『シービュー号と海底都市』 : ポール・W・フェアマン著、高橋泰邦訳、創元推理文庫(東京創元社) - 本作のノベライズ版。絶版。
関連項目
- 地球の危機
外部リンク
"Voyage to the Bottom of the Sea" - インターネット・ムービー・データベース(英語)
- 海外サイト - The Irwin Allen News Network/Voyage
- 海外サイト - Nelson Institute of Marine Research ネルソン研究所のHP
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