爬虫類
爬虫綱 | |||||||||||||||
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生息年代: 320–0 Ma PreЄ Є O S D C P T J K Pg N 石炭紀 – 現世 | |||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||
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下位分類群 | |||||||||||||||
本文参照 |
爬虫類(爬蟲類、はちゅうるい)は、脊椎動物の分類群の一つで、分類上は爬虫綱(はちゅうこう、Reptilia)という単位を構成する。現生ではワニ、トカゲ(ヘビを含む)、カメ、ムカシトカゲが含まれる。爬虫類の「爬」の字は「地を這う」の意味を持つ。なお「虫」とあるが、昆虫とは異なる。
目次
1 概要
2 分類
2.1 系統分類の考え
2.1.1 現生動物の系統
2.1.2 化石動物も含める
3 脚注
4 関連項目
5 外部リンク
概要
古生代に地上で生活を全うできる生物群として3億年前に両生類から分かれて進化した爬虫類は急速に多様化した[1]。そして爬虫類は、その前にいた両生類に代わり世界を支配し始めた。[2]中生代には恐竜、翼竜などが、新生代からは鳥類や哺乳類が繁栄した。一方、古生代半ばから中生代前半にかけて繁栄した哺乳類の祖先である単弓類(哺乳類形爬虫類)は、その後の研究並びに分類方法の変更から、現在は爬虫類には含まれない。
現生種としては通常はトカゲ類(ヘビ類を含む)、カメ類、ワニ類、ムカシトカゲを含み、鳥類と哺乳類は含めない。基本として体表は表皮の変形した鱗でおおわれ、4本の脚と尾、乾燥に強い卵(有羊膜卵)などが特徴である。また蛋白質の代謝によって発生するアンモニアは両生類や哺乳類のような尿素ではなく、水に不溶である尿酸に代謝し、糞とともに総排出腔から排泄するものが多い。これも乾燥に対する重要な適応の一つである。
ヘビや、アシナシトカゲを始めとする一部のトカゲのように脚が退化しているものやカメ類のように鱗と骨格が一体化し、甲となったものもある。繁殖形態は卵生で、革質か石灰質の殻におおわれた卵を陸上に産む。生まれた子供は親と同じ姿をしており、変態はしない。ただし直接子供を産む卵胎生の種もいる。キノボリヤモリ、オガサワラヤモリ、ブラーミニメクラヘビなど、単為生殖種が一部に存在する。
多くは変温動物で、体温が外部温度に少なからず依存する。昼行性の爬虫類の多くは日光浴等で体温を高めた上で活動を始める。変温動物で体温を保つ必要がないため、哺乳類や鳥類に比べて食事の間隔は長い。適度な水分さえあれば何も食べずに1ヶ月ほど生きることもある。現生の爬虫類の中には、ウミガメの一部の成体などのように体温の変動幅がわずかな恒温動物的体温調節を行うものもいる。また哺乳類型爬虫類や恐竜などの絶滅種の一部にも恒温動物的体温調節を行っていたものが存在するのではないかと考えられている。
現生種は熱帯や亜熱帯を中心に、南極大陸以外の全世界に分布する。体長2cm、体重1g以下のSphaerodactyus ariasae(ヤモリの一種)からアミメニシキヘビ、アナコンダなど体長10m、イリエワニのように体重1トンを越える種もある。多くは肉食性であるが、大型イグアナ類やリクガメ類などのように雑食や草食のものも存在する。
分類
現生種は4つの目に分類されている。
カメ目 Testudines - 約500種
潜頸亜目 Cryptodira
曲頸亜目 Pleurodira
ムカシトカゲ目 Sphenodontia - ニュージーランドに分布する2種のみ
有鱗目 Squamata
トカゲ亜目 Sauria - 4000種以上
ヘビ亜目 Serpentes - 3000種以上
ミミズトカゲ亜目 Amphisbaenia - 約160種
ワニ目 Crocodilia - 23種
系統分類の考え
爬虫類の取り扱いは、上の分類にしたがっている。
爬虫類の分類上の取り扱いには、難しい問題がある。これは、生物の分類を「共通の祖先を持つグループごとの単位」(単系統群)に分類していくべきであるとする考え方に対応して発生した。地球の歴史の中で爬虫類の祖先を考えたり、現生種の遺伝子を分析しそれぞれの種がどのぐらい離れているか(遺伝的距離)を推定する研究から、爬虫類の一部のグループ(恐竜)から鳥類が分かれたことが明らかになってきている。
現生動物の系統
下記は、爬虫類、鳥類、哺乳類を含む「有羊膜類」をその系統で整理した例(NCBI Taxonomy browser参照)で、それに上の分類を対応させたものである。この分類は一定しておらず、あくまでも一例であることに注意してほしい。特にカメ類の位置には論争がある。
有羊膜類
- 単弓類
- 獣弓類
- 哺乳類
- 獣弓類
- 竜弓類
- 爬虫類
- 双弓類
- 竜類(サウリア)
- 鱗竜類
- ムカシトカゲ類
- 有鱗類
トカゲ類(ヘビ類(オオトカゲ類と近縁説が有力)、 ミミズトカゲ類(カナヘビ類と近縁説が有力)を含む)
- 主竜形類
- カメ類
- 主竜類
- ワニ類
- 鳥類
- 鱗竜類
- 竜類(サウリア)
- 双弓類
- 爬虫類
化石動物も含める
上の系統分類の考え方に、絶滅した恐竜、魚竜、翼竜などを含むと下記のようになる。ただし、初期有羊膜類の分類・分岐については化石の出土が断片的であることもあいまって両生類との境界も含め非常に流動的であり、wikipediaでも様々な記述が見られる事に注意されたい。おおよそ確定的なのは双弓類、単弓類以降の分類である。
有羊膜類 Amniota
単弓類 Synapsida - 哺乳類以外絶滅
盤竜類 Pelycosauria
獣弓類 Therapsida
哺乳綱 Mammalia
竜弓類 Sauropsida
中竜類 Mesosauria
爬虫綱 Reptilia
無弓類 Anapsida - 絶滅
- ミレレッタ類 Millerettidae
パレイアサウルス類 Pareiasauridae
- Procolophonoidea
- ミレレッタ類 Millerettidae
双弓類 Diapsida
細脚類 Araeoscelida - 絶滅
魚竜類 Ichthyosauria - 絶滅- 竜類 sauria
鱗竜形類 Lepidosauromorpha
鰭竜類 Sauropterygia - 絶滅
偽竜類 Nothosauria
首長竜類 Plesiosauria
鱗竜類 Lepidosauria
ムカシトカゲ類 Sphenodontia
有鱗類 Squamata
主竜形類 Archosauromorpha
プロラケルタ類 Prolacertiformes - 絶滅
リンコサウルス類 Rhynchosauria - 絶滅
トリロフォサウルス類 Trilophosauria
- ?コリストデラ類 Choristodera
カメ類 Testudines
主竜類 Archosauria
クルロタルシ類 Crurotarsi
偽鰐類 Pseudosuchia
植竜類 Phitosauria - 絶滅
ワニ類 Crocodilia
鳥頸類 Ornithodira
- ?翼竜類 Pterosauria - 絶滅
恐竜類 Dinosauria - 鳥類以外絶滅
鳥盤類 Ornithischia
竜盤類 Saurischia
竜脚類 Sauropodomorpha
獣脚類 Theropoda
鳥綱 Avialae
脚注
^ 分子生物学から見た進化 第2回 始祖鳥の神話と分子系統樹
^ ネイチャー・ワークス地球科学館
関連項目
- 恐竜
単弓類(哺乳類型爬虫類)- 双弓類
- カメ目
- ワニ目
- ムカシトカゲ目
- 有鱗目
- ヒト型爬虫類
外部リンク
- 爬虫類の飼い方
THE REPTILE DATABASE (英語)