両性具有






キプロス島の両性具有者、アプロディトス


両性具有(りょうせいぐゆう)は、男女両性を兼ね備えた存在の事を指し、両性具有者(りょうせいぐゆうしゃ)、ギリシャ語よりandrogynosアンドロギュノス/アンドロギュヌス)とも称する。




目次






  • 1 概要


  • 2 脚注


  • 3 参考文献


  • 4 関連項目





概要


ギリシャ神話では、ニンフのサルマキスに恋されて強制的に一心同体にされたヘルマプロディートスの話が存在する。後世に豊かな乳房を持った少年、あるいは男根を持った女性などの形で後世の芸術作品で表現されている[1]
日本神話の女神天照大御神は中世の書物『日諱貴本紀』で両性具有神として描かれている。


両性具有の逸話として、プラトンの『饗宴』の中でアリストパネスが語ったとされる演説がある。この中でアリストパネスは、かつて男と女の他に「男女(おめ)」と称された両性具有者がおり、いずれも手足が4本ずつ、顔と性器も2つずつあったと説いた。ところが、ゼウスによってそれらを両断したため、手足が2本ずつ、顔と性器が1つずつの2人の「半身」となり、それぞれが残された半身に憧れて結合しようと求め合った。そして元々男女だった男と女が互いの半身、すなわち男は女を、女は男を求める事になった。それが男女の愛であると説いた。


原初の世界あるいは人間が両性具有だったとする神話は世界各地に存在する。原初への回帰を意図した成年式や結婚式といった儀式での異性との衣装交換などの形で残されている場合もある。


両性具有は哲学や錬金術やグノーシス主義などでもシンボリズムとして取り上げられる場合があった。



脚注




  1. ^ 平凡社『世界大百科事典 改訂版』25巻「ヘルマフロディトス」(執筆者:青柳正規)



参考文献



  • 平凡社『世界大百科事典 改訂版』25巻「両性具有」(執筆者:有田忠郎)


関連項目







  • 半陰陽

  • 雌雄同体

  • ふたなり

  • アンドレア・ペジック








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