宮之城線
宮之城線 | |||
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薩摩永野駅跡に現存するシーサスクロスポイント | |||
概要 | |||
種別 | 普通鉄道 | ||
現況 | 廃止 | ||
起終点 | 起点:川内駅 終点:薩摩大口駅 | ||
駅数 | 20駅 | ||
運営 | |||
開業 | 1924年10月20日 (1924-10-20) | ||
最終延伸 | 1937年12月12日 | ||
廃止 | 1987年1月10日 (1987-1-10) | ||
所有者 | 鉄道省→運輸通信省→運輸省→ 日本国有鉄道 | ||
運営者 | 日本国有鉄道 | ||
使用車両 | キハ40系、キハ52系 | ||
路線諸元 | |||
路線総延長 | 66.1 km (41.1 mi) | ||
軌間 | 1,067 mm (3 ft 6 in) | ||
電化 | 全線非電化 | ||
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停車場・施設・接続路線(廃止当時) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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凡例
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宮之城線(みやのじょうせん)は、かつて鹿児島県川内市(現・薩摩川内市)の川内駅から同県大口市(現・伊佐市)の薩摩大口駅までを結んでいた、日本国有鉄道(国鉄)の鉄道路線(地方交通線)である。国鉄再建法の施行により第2次特定地方交通線に指定され、国鉄分割民営化を約3ヵ月後に控えた1987年(昭和62年)1月10日に全線廃止となった。
目次
1 路線データ
2 運行形態
2.1 廃止時の使用車両
3 歴史
3.1 川宮鉄道設立から工事中止そして解散
3.2 国有化以後
4 駅一覧
5 脚注
6 関連項目
路線データ
- 管轄(事業種別):日本国有鉄道
- 区間(営業キロ):川内 - 薩摩大口 66.1km
- 軌間:1067mm
- 駅数:20(起終点駅含む)
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:なし(全線非電化)
閉塞方式:通票閉塞式
運行形態
開業時より普通列車のみが運転されており、1983年8月時点では下り7本・上り5本の川内 - 薩摩大口間の全区間を運転する列車のほか、川内発の薩摩永野、宮之城、薩摩鶴田間、宮之城発の薩摩大口、薩摩鶴田間、針持 - 薩摩大口間の区間運転列車が設定されていた。
- 1983年8月当時の運転状況
- 川内 - 薩摩大口間 下り7本、上り5本
- 川内 → 薩摩鶴田 朝1本
- 川内 - 薩摩永野間 下り夜1本、上り朝1本
- 針持 - 薩摩大口間(休日運休) 下り3本(朝2本、夕1本)、上り2本(朝夕各1本)
- 宮之城 → 川内 3本
- 薩摩鶴田 → 宮之城 朝1本
- 薩摩大口 → 宮之城 夜1本
廃止時の使用車両
いずれも気動車
- キハ40系
- キハ52系
歴史
川宮鉄道設立から工事中止そして解散
1913年(大正2年):川宮鉄道株式会社が設立される[1]。
1917年(大正6年):川内 - 樋脇間の線路敷設工事に着手[1]。
1921年(大正10年):第一次世界大戦の資材値上がり等により工事中止。同年2月に川宮鉄道株式会社が解散[1]。
国有化以後
1923年(大正12年):川内 - 大口間の建設線の一部として既に建設されていた部分を国有化し[1]、大川線(後に宮之城線に改称)として7月より工事に着工[2]。
1924年(大正13年)10月20日:【開業】宮之城線 川内町 - 樋脇間 (13.4km) 【駅新設】楠元駅、吉野山駅、樋脇駅
1926年(大正15年)5月8日:【延伸開業】樋脇 - 宮之城間 (15.9km) [3] 【駅新設】入来駅、薩摩山崎駅、宮之城駅
1934年(昭和9年)
7月8日:【延伸開業】宮之城 - 薩摩鶴田間 (7.6km) 【駅新設】佐志駅、薩摩湯田駅、薩摩鶴田駅- 7月8日:ガソリンカー運転開始。
1935年(昭和10年)
6月9日:【延伸開業】薩摩鶴田 - 薩摩永野間 (10.6km) 【駅新設】薩摩求名駅、薩摩永野駅
8月28日:【駅新設】広橋駅
1936年(昭和11年)
3月20日:【駅新設】薩摩白浜駅
6月5日:【駅新設】船木駅[3]。
1937年(昭和12年)12月12日:【延伸開業】薩摩永野 - 薩摩大口間 (18.6km、宮之城線全通) 【駅新設】針持駅・西太良駅・羽月駅[4]。
1940年(昭和15年)10月1日:【駅名改称】川内町駅→川内駅
1945年(昭和20年)6月20日:【駅休止】薩摩白浜駅[5]
1947年(昭和22年)2月11日:【駅再開】薩摩白浜駅[6]。
1958年(昭和33年)2月1日:ディーゼルカー運転開始。
1959年(昭和34年)11月23日:【駅新設】上樋脇駅[7]。
1974年(昭和49年)12月16日:蒸気機関車運転廃止。
1984年(昭和59年)6月22日:第2次特定地方交通線として廃止承認。
1986年(昭和61年)11月1日:全線 (66.1km) の貨物営業を廃止。
1987年(昭和62年)1月10日:全線 (66.1km) を廃止[8]し、バス路線に転換(入来を経由しない川内 - 宮之城および川内 - 入来が林田産業交通[8](林田バス・現いわさきバスネットワーク)、入来 - 宮之城がJR九州バス、宮之城 - 薩摩大口が南国交通[8])。
駅一覧
接続路線の事業者名・駅の所在地は宮之城線廃止時点のもの。全駅が鹿児島県内に所在。
駅名 | 駅間キロ | 営業キロ | 接続路線 | 所在地 |
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川内駅 | - | 0.0 | 日本国有鉄道:鹿児島本線 | 川内市(現・薩摩川内市) |
薩摩白浜駅 | 5.1 | 5.1 | | |
楠元駅 | 1.4 | 6.5 | | |
吉野山駅 | 3.8 | 10.3 | | |
樋脇駅 | 3.1 | 13.4 | | 薩摩郡樋脇町(現薩摩川内市) |
上樋脇駅 | 2.2 | 15.6 | | |
入来駅 | 3.1 | 18.7 | | 薩摩郡入来町(現薩摩川内市) |
薩摩山崎駅 | 4.7 | 23.4 | | 薩摩郡宮之城町(現さつま町) |
船木駅 | 3.0 | 26.4 | | |
宮之城駅 | 2.9 | 29.3 | | |
佐志駅 | 3.1 | 32.4 | | |
薩摩湯田駅 | 1.9 | 34.3 | | |
薩摩鶴田駅 | 2.6 | 36.9 | | 薩摩郡鶴田町(現さつま町) |
薩摩求名駅 | 3.6 | 40.5 | | 薩摩郡薩摩町(現さつま町) |
広橋駅 | 2.7 | 43.2 | | |
薩摩永野駅 | 4.3 | 47.5 | | |
針持駅 | 7.4 | 54.9 | | 大口市(現伊佐市) |
西太良駅 | 4.6 | 59.5 | | |
羽月駅 | 2.8 | 62.3 | | |
薩摩大口駅 | 3.8 | 66.1 | 日本国有鉄道:山野線(1988年2月1日廃止) |
- 薩摩永野駅はスイッチバックになっていた。同駅がスイッチバックの線形になったのは二つの説がある。一つは地元住民の要望により市街地に鉄道路線を敷くため、もう一つは薩摩永野駅から肥薩線に接続する計画があったため、という説である。そもそも薩摩永野駅周辺は、スイッチバックが必要なほど急峻な地形ではなかった。
脚注
- ^ abcd『川内市史 下巻』 p.553 川内市
^ 『樋脇町史』p.610 樋脇町
- ^ ab『宮之城町史』p.789 宮之城町
^ 『大口市郷土史 下巻』p.366 大口市
^ 『日本鉄道旅行地図帳 12号 九州・沖縄』 p.50 新潮社
^ 『昭和二十二年 運輸省告示第二十四号』(1947年2月10日官報のp.3を参照)
^ 『樋脇町史』p.612
- ^ abc『鉄道ジャーナル』第21巻第7号、鉄道ジャーナル社、1987年6月、 98頁。
関連項目
- 日本の廃止鉄道路線一覧
- 廃線
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