青い鳥

チルチルとミチル (1910年映画)
『青い鳥』(あおいとり、フランス語:L'Oiseau bleu)は、モーリス・メーテルリンク作の童話劇。1908年発表。5幕10場。作品の主題は「死と生命の意味」。
目次
1 内容
2 翻案
2.1 映画
2.1.1 1940年版
2.1.2 1976年版
2.2 その他
3 日本語訳
4 関連項目
5 外部リンク
内容
2人兄妹のチルチルとミチルが、夢の中で過去や未来の国に幸福の象徴である青い鳥を探しに行くが、結局のところそれは自分達に最も手近なところにある、鳥籠の中にあったという物語。
なお、メーテルリンクによる続編『チルチルの青春』(原題:Les Fiançailles(いいなづけ)、『チルチルの婚約』とも)がある。
翻案
映画
無声映画時代から何度も映画化されている。その中で1940年のシャーリー・テンプル主演版、1976年のエリザベス・テイラー主演版が有名である。いずれも英語原題は The Blue Bird。ともに巨額の予算をかけた大作であったが、興行的には、この2作品とも大きな赤字に終わった。
1940年版
MGMの『オズの魔法使』の成功への対抗策として、20世紀フォックスが大スターの子役シャーリー・テンプルを主演させた作品である。
スタッフ
- 原作:モーリス・メーテルリンク
- 製作総指揮:ダリル・F・ザナック
- 監督:ウォルター・ラング
- 脚本:アーネスト・パスカル
主なキャスト
- ミチル:シャーリー・テンプル
- チルチル:ジョニー・ラッセル
- 母親:スプリング・ブリントン
- 贅沢氏:ナイジェル・ブルース
- 犬:エディ・コリンズ
- 猫:ゲイル・ソンダーガード
1976年版
現役バレリーナを起用し、ミュージカル映画の中でもバレエ要素の大きな作品である。初のアメリカとソ連(当時)のスタッフによる合作映画でもある。1976年4月5日にアメリカで公開、日本での公開は1976年7月2日である。
スタッフ
- 原作:モーリス・メーテルリンク
- 製作総指揮:エドワード・ルイス
- 監督:ジョージ・キューカー
- 脚本:アレクセイ・カプレル、ヒュー・ホワイトモア
- 撮影:ヨナス・グリツィウス、フレデリック・ヤング
- 美術:ワレリー・ユルケビッチ
- 作曲:アンドレイ・ペトロフ、アーウィン・コスタル
- 作詞:トニー・ハリソン
主なキャスト
- チルチル:トッド・ルッキンランド
- ミチル:パッツィ・ケンジット
- 母親/光の精:エリザベス・テイラー
- 夜の女王:ジェーン・フォンダ
- 青い鳥:ナジェジダ・パブロワ
その他
- テレビアニメ『メーテルリンクの青い鳥 チルチルミチルの冒険旅行』 - 1980年にフジテレビ系で放送された。
- ミュージカル『青い鳥』(ドリーミング) - 劇団四季の作品。1969年に初演され、内容を改訂しつつたびたび上演されている。
日本語訳
(子供向け再話を除く)
- 島田元麿、東草水訳 実業之日本社 1911年
若月紫蘭訳 植竹書院 1915年 のち岩波文庫、岩波少年文庫
楠山正雄訳 「近代劇選集」第1巻 新潮社 1920年 のち角川文庫
- 鷲尾浩(鷲尾雨工)訳「マーテルリンク全集」冬夏社 1921年
河原万吉訳 万有文庫 1927年
布施延雄訳「世界文豪代表作全集」第18巻 世界文豪代表作全集刊行会 1927年
河合逸二訳 文新社 1935年- 西川勉譯 大洋社出版部 1939年
小原圀芳訳 桜菊書院 1946年
堀口大學訳 新潮文庫 1960年
那須辰造訳 講談社(世界の名作図書館) 1966年
川口篤訳「ノーベル賞文学全集 18」 主婦の友社 1971年
鈴木豊訳 角川文庫 1975年
岡田陽訳 玉川大学出版部 1975年
新庄嘉章訳 講談社文庫 1976年
宮川明子訳 第三文明社(少年少女希望図書館) 1989年
保永貞夫訳 講談社青い鳥文庫 1993年
末松氷海子訳 集英社 1992年 岩波少年文庫 2004年
関連項目
- キジバト
外部リンク
The Blue Bird (1940) - インターネット・ムービー・データベース(英語)
The Blue Bird (1976) - インターネット・ムービー・データベース(英語)