千葉・東京・横浜 - 大阪梅田・神戸線

未明の草津PAで休憩するシャトー号京急便(右)と池袋線阪急便(左)―統合前に撮影―
千葉・東京・横浜 - 大阪梅田・神戸線(ちば・とうきょう・よこはま - おおさかうめだ・こうべせん)は千葉県・東京都・神奈川県と大阪市・神戸市を結ぶ夜行高速バス路線である。2013年4月1日現在2系統が存在し、各系統で発着地・経由地が異なる。本項目では両系統について一括して記す。
いずれの路線も全席指定制なので、あらかじめ乗車券を購入しなければならない。
目次
1 概要
2 現行系統
2.1 池袋・渋谷・新宿 - 大阪線
2.1.1 運行会社
2.1.2 停車停留所
2.2 千葉・TDR・東京駅・横浜 - 大阪・神戸線
2.2.1 運行会社
2.2.2 停車停留所
3 過去の運行系統
3.1 品川・浜松町・横浜 - 京都・大阪線「シャトー号」
3.1.1 運行会社
3.1.2 停車箇所
3.2 池袋 - 大阪線
3.2.1 運行会社
3.2.2 停車箇所
3.3 池袋・品川・横浜 - 京都・大阪線
3.3.1 運行会社
3.3.2 停車箇所
4 歴史
5 車両
5.1 設備
6 脚注
7 外部リンク
概要
これらの路線は東阪間で東海道新幹線と航空機の顧客獲得競争激化の中で夜間移動に伴うメリットを生かして1999年~2003年に相次いで新設され、平日はビジネス客が比較的多くなっている。しかし2005年頃からいわゆる格安「ツアーバス」が相次いで運行されると特に観光目的の乗客が減少傾向にあり、2003年度には多客期には2~3台の続行便がしばしば運行されたが、最近は原油価格高騰の影響もあってか、多客期でも続行便が運行されるのは稀であり、逆に池袋線とシャトー号の統合という結果となっている。
いずれの路線も私鉄系バス会社が運行しており、沿線各所にターミナルを持つことを活かして柔軟に停車地を増やして、利用範囲を広げており、渋谷・池袋や新大阪など、JRバスのエリア外での乗降が可能であるとともに、ツアーバスに対する攻勢を見せている。これに対し、JRバスも追随して停車地を拡大する傾向にある。
その一方で南大阪・東大阪方面への利便性が近鉄バス、JR・南海系よりも大幅に劣っている。これらの地域から利用する場合、梅田(阪急三番街)に出るか、地下鉄御堂筋線(北大阪急行線)で桃山台駅か千里中央駅まで出ることになる。
反面、経由地が多く利用範囲が広いため、満席になりやすい。週末や繁忙期には数日前に満席になることも多い。
現行系統
2012年6月1日現在、阪急バスが関与して首都圏と京阪神を結ぶ夜行高速バス路線は池袋・渋谷・新宿 - 大阪線と千葉・TDR・東京駅・横浜 - 大阪・神戸線の2系統があり、どちらも愛称が定義されていない。なお、かつて運行されていた品川系統は「シャトー号」という愛称を名乗っていた。
両系統とも阪急バスが共同運行事業者として参加しているため、大阪梅田(阪急三番街)を経由・発着する。
なお、各路線とも予約段階で乗客全員の降車地がわかっているため、降車客がいない停車地は通過または非経由となる。このため、乗車後の降車地変更は乗務員に申告する必要がある。また降車停留所を通過または経由しなかった場合は終着地に早着することが多い。
池袋・渋谷・新宿 - 大阪線


運行会社
京王バス東(世田谷営業所)
阪急観光バス(大阪営業所)
- 2013年3月31日まで阪急バス(豊中営業所)が運行していた。
停車停留所
池袋駅東口 - バスタ新宿(新宿駅)- 渋谷マークシティ - 中央道三鷹 - 中央道深大寺 - 中央道府中 - 中央道日野 - 中央道八王子 - 高速長岡京 - 名神高槻 - 名神茨木 - 千里中央駅 - 千里ニュータウン - 新大阪 - 大阪梅田(阪急三番街) - USJ
首都高速4号新宿線・中央自動車道・名神高速道路・新御堂筋を経由する。但し集中工事や事故・災害等で通行止めが発生した場合、名阪国道等を迂回する場合もある。- 2013年4月1日より、阪急バス運行分は子会社の阪急観光バスに移管され、阪急観光バス便も池袋駅東口へ乗入れを行うようになった[1]。
- 2013年12月21日より、高速長岡京に停車し、名神大山崎は無停車となった[2]。
- 途中、石川PAと桂川PAにて開放休憩がある。
- 2016年7月15日より、USJへの乗り入れを開始。
千葉・TDR・東京駅・横浜 - 大阪・神戸線
運行会社
京成バス(新習志野高速営業所)
停車停留所
千葉中央駅 - 海浜幕張駅 - 西船橋駅 - 東京ディズニーシー - 東京ディズニーランド - 東京駅八重洲口 - 横浜駅東口バスターミナル(17番のりば)- 高速長岡京 - 名神高槻 - 名神茨木 - 千里中央 - 千里ニュータウン - 新大阪 - 大阪梅田(阪急三番街) - 大阪梅田(ハービスOSAKA) - 神戸三宮(三宮バスターミナル)
2011年1月1日出発便から、上下ともに草津PAでの開放休憩を行う。- 一時期、大阪発と神戸発の2路線が存在し、2007年2月28日までの大阪発は京成上野に停車していた。
- 1989年12月25日の運行開始から2007年2月までは京成バス・阪急バス・阪神電鉄バスの3社共同運行であった。2007年3月からは京成バス・阪神電鉄バス(2009年4月1日からは阪神バスに移管)の2社共同運行となって、阪急バスが運行から撤退(予約・発券業務は継続)。2010年12月31日をもって阪神バスが運行から撤退(予約・発券業務は継続)し、2011年1月1日からは阪急バスに再移管され、京成バス・阪急バスの2社共同運行となった。阪急バスとしては約4年ぶりの路線復活となった[3]。
- 2013年12月21日より、高速長岡京に停車し、名神大山崎は無停車となった[2]。
- 2015年3月31日をもって阪急バスが運行から撤退し、京成バスの単独運行となる[4]。
過去の運行系統
※運行終了時点の概要を記す。
品川・浜松町・横浜 - 京都・大阪線「シャトー号」

シャトー号(羽田京急バス)
運行会社
羽田京急バス(東京営業所)- 阪急バス(豊中営業所)
停車箇所
品川バスターミナル - 浜松町バスターミナル - 横浜駅東口バスターミナル(18番のりば) - 京都深草 - 京都駅前 - 名神大山崎 - 名神高槻 - 名神茨木 - 千里中央駅 - 千里ニュータウン - 新大阪 - 大阪梅田(阪急三番街)
- 2007年4月19日のブルーライト号廃止に伴い、東京~京都・大阪間のフライングライナー号が同日より横浜経由となった。これによりシャトー号と経由都市がほぼ同じ(東京・横浜/京都・大阪は完全に重複)となった。
- 当初は京都深草は通過、横浜駅東口・京都駅前を経由しなかった(2006年10月1日改正時に3停留所への新規停車を開始)。また、当初は東京側は京浜急行バス・大阪側は阪急バスの共同運行だった。
2008年4月18日より下記の池袋 - 大阪線と統合し、阪急バスの単独運行に変更された。なお京浜急行バスでは、品川・横浜地区での予約・発券業務を継続して行っていた。
池袋 - 大阪線
西武バス車両 (共通運用の金沢線)
運行会社
西武バス(練馬営業所)- 阪急バス(豊中営業所)
停車箇所
サンシャインプリンスホテル - 池袋駅東口 - 下落合駅 - 京都深草 - 京都駅前 - 名神大山崎 - 名神高槻 - 名神茨木 - 千里中央 - 千里ニュータウン - 新大阪 - 大阪(阪急梅田)
- 当初は京都深草は通過、京都駅前を経由しなかったが、2005年10月21日のダイヤ改正にて京都深草と京都駅前に停車するようになった。
2008年4月18日出発便より上記シャトー号と統合のうえ西武バスが運行から撤退し、阪急バスの単独運行に変更された。なお西武バスでは、池袋地区での予約・発券業務を継続して行っていた。
池袋・品川・横浜 - 京都・大阪線

阪急バス車両(池袋・品川線)
運行会社
- 阪急バス(豊中営業所)
- ※:池袋では西武バスが、品川・横浜では京浜急行バスが、それぞれ予約・発券業務のみを担当。
停車箇所
池袋駅東口 - 品川バスターミナル - 横浜駅東口バスターミナル(17番のりば)- 京都深草 - 京都駅前 - 名神大山崎 - 名神高槻 - 名神茨木 - 千里中央 - 千里ニュータウン - 新大阪 - 大阪(阪急梅田)- ハービスOSAKA
- 利用率が低迷した池袋線とシャトー号を統合した路線で、阪急バスでの単独運行。
阪急・阪神経営統合による相互協力の一環として、阪神の施設であるハービスOSAKAへの乗り入れを開始した。類似例としてウワジマエクスプレス(阪神バス・宇和島自動車)の阪急新大阪バスターミナル乗り入れが2007年3月1日から開始されている。- 東京方では首都高速1号羽田線・首都高速神奈川1号横羽線・保土ヶ谷バイパス・東名高速道路を経由した。小牧IC以西の運行経路は現行経路と同じであった。
2012年5月31日の運行をもって廃止。
歴史
1989年12月25日 - 千葉・TDL - 大阪・神戸線が京成バス・阪急バス・阪神電鉄バスの3社共同運行で運行開始。
1999年7月24日 - 池袋線運行開始。
2003年7月18日 - 「シャトー号」・新宿線運行開始。
2005年3月16日 - 「シャトー号」東京側の運行会社が京浜急行バスから羽田京急バスに移管される。- 2005年10月21日 - 池袋線、京都深草・京都駅前に停車開始。
2006年10月1日 - 「シャトー号」、横浜駅東口・京都深草・京都駅前に停車開始。学生割引運賃新設。- 2006年11月 - 新宿線、渋谷マークシティ乗り入れ開始。
2007年2月28日 - この日の運行をもって千葉・TDL - 大阪・神戸線から阪急バスが撤退。
2008年4月18日 - シャトー号と池袋線を統合のうえ池袋・品川・横浜 - 京都・大阪梅田線となり、同時に阪急バス単独運行となる(西武バス・京浜急行バスでは予約・発券業務のみを継続)。同時にハービスOSAKA乗り入れ。
2011年1月1日 - 千葉・TDL - 大阪・神戸線の大阪方の運行会社が阪神バスから阪急バスに変更となる。
2012年6月1日 - 池袋・品川・横浜 - 京都・大阪線を廃止。なお、この日の出発便より、新宿・渋谷 - 大阪梅田線が京王バス東運行便のみ(隔日運行)池袋駅東口発着となり、千葉・TDL・東京駅 - 大阪梅田・神戸線が横浜駅東口に停車。
2013年4月1日 - 池袋・新宿・渋谷 - 大阪梅田線の大阪方の運行会社が阪急観光バスとなり、池袋駅東口発着が毎日運行となる。
車両
両路線において、独立3列シートのスーパーハイデッカー車(定員29名)を使用する。
設備
- 独立3列シート(シートヒーター付き -京王車はなし- )
- 膝掛毛布
- トイレ(車両中央部)
脚注
^ 高速バス 大阪~新宿・渋谷・池袋線の運行について (PDF, 阪急バス 2013年3月27日)
- ^ ab阪急西山天王山駅直結「高速長岡京」バスストップへの高速バスの乗り入れについて (PDF) - 阪急バス、2013年11月22日、同日閲覧。
^ 夜行高速バス・大阪神戸線の共同運行会社変更について
^ “一部路線の運行会社変更について (PDF)”. 阪急バス (2015年3月28日). 2015年4月6日閲覧。
外部リンク
- 京王電鉄バスグループ(京王バス東)
- 京成バス
- 阪急バス