ユーロコプター EC 135





EC135




読売新聞社のEC135 P2「ヘリオス」(JA02YP)

読売新聞社のEC135 P2「ヘリオス」(JA02YP)






  • 用途:輸送, 消防・防災, 警察, 訓練


  • 分類:多用途ヘリコプター


  • 製造者:ユーロコプター


  • 初飛行:1994年2月15日


  • 運用状況:現用


  • ユニットコスト:約420万ドル






ユーロコプター EC 135(Eurocopter EC 135)は、ユーロコプター(現エアバス・ヘリコプターズ)社が生産する双発の汎用ヘリコプターである。警察、救急や輸送など多目的に使用される。計器飛行に対応しており、航法訓練にも利用できる。




目次






  • 1 開発


  • 2 運用


  • 3 派生型


  • 4 スペック(EC135 P2+/T2+)


  • 5 脚注


  • 6 関連項目


  • 7 外部リンク





開発




EC135の原型となったMBB Bo 108


EC 135の開発は、ユーロコプター社が構成される前に遡る。メッサーシュミット・ベルコウ・ブローム(MBB)社で1980年代半ばにBo 108の名称で開発が開始されている[1]。それまでのMBB Bo 105と比較し、機内容量も拡大されている[1]


2基のアリソン250-C20R/1ターボシャフトエンジンを備えた技術実証機('V1')は、1988年10月17日に初飛行し、2番目のBo 108 ('V2')は、1991年6月第5週に完成した。V2は、2基のチュルボメカ アリウス TM319-1Bを備えていた。この両機は、従来型のテールローターを採用した。


その後、MBBとアエロスパシアルのヘリコプター部門が合併してユーロコプター社になるのにあわせ、1992年末、テールローターにフェネストロンが採用された。これは従来のヘリコプターとは違ってヴァーチカルフィン内に回転翼が収められており、接触事故の危険性は減った。安全で静かなテールローターシステムと広々とした室内空間とが組み合わされる事により、EC 135は航空医療用途に普及した。


2機の試作機が生産され、1994年2月15日から4月16日にアリウス2B とプラット・アンド・ホイットニー・カナダ社のPW206B(en)エンジンが試験された結果、古くて非力なアリソン 250エンジンは不採用となった。3機目のヘリコプターは1994年11月28日に完成した。


2014年には、テイルローター部分の設計を一新し、水平尾翼の位置を変更、メインローターブレードを低騒音のブルーエッジに交換したとみられる改良型が確認された[2][3]


ユーロコプターの社名変更に伴い、現在はH135と改称されている[4]



運用




グラウンドに着陸するドクターヘリ


EC 135は、1995年1月にラスベガスのヘリエキスポでデビューした。1600飛行時間を達成したあと、1996年6月16日にヨーロッパのJAAの型式証明を、7月31日にはアメリカ連邦航空局(FAA)の型式証明を受けた。翌8月1日には機体の引渡しが始まり、ドイツ救急飛行隊(de)に2機が納入された。


1999年6月のパリ航空ショーでは量産100号機がバイエルン州警察に引き渡された。この時点では全世界合計で3万飛行時間を越えていた。


2008年には650機以上が生産され、総飛行時間は100万時間に達している。



派生型



EC 135 P

プラット・アンド・ホイットニー・カナダ PW206B(621軸馬力)を搭載するモデル。後期型はセンターパネル・ディスプレイシステム(CPDS)を搭載する。最大離陸重量は当初2,631kgだったが、後のモデルで2,721kgに、その後さらに2,835kgへと増加された。

EC 135 T1

チュルボメカ アリウス2B1/2B1A/2B1A1(583軸馬力)を搭載するモデル。その他の仕様はP1に準ずる。

EC 135 P2

片発停止時(OEI)出力を向上させたPW206B(621軸馬力)を搭載するモデル。P1の後継として2001年8月に生産が開始された。

EC 135 T2

片発停止時(OEI)出力を向上させたアリウス2B2(652軸馬力)を搭載するモデル。T1の後継として2002年8月に生産が開始された。

EC 135 P2+


FADECを更新したPW206B2(667軸馬力)を搭載するモデル。最大離陸重量が2,910kgになり、オーバーホール間隔が延長されている。生産はドイツとスペインで行われている。

EC 135 T2+


FADECを更新したアリウス2B2(634軸馬力)を搭載するモデル。その他の仕様はP2+に準ずる。海上自衛隊がTH-135の呼称で、練習機として15機導入した[5]

EC 135 P2i

P2+の販売名称を変更したモデル。

EC 135 T2i

T2+の販売名称を変更したモデル。

EC 135 P3


FADECを更新したPW206B3(708軸馬力)を搭載するモデル。最大離陸重量は2,980kgに増加した。2014年より市場導入。

EC 135 T3


FADECを更新したアリウス2B2プラス(660軸馬力)を搭載するモデル。それ以外の仕様はP3に準ずる。


EC 635(en)

EC 135の軍用モデル。内装を簡素化し、より多彩な装備や武装を搭載可能にした。ヨルダン、イラク、スイスが採用。現在はH135Mと改称されている。

H135 ジュノー(Juno)


イギリス軍の国防ヘリコプター飛行学校(en)に訓練用として採用された機体の名称。




スペック(EC135 P2+/T2+)




機体下面


出典: Eurocopter web site[6], Eurocopter EC135 2008 Tech Data book


諸元




  • 乗員: 1名


  • 定員: 最大7名または2名と患者2名


  • 全長: 10.20m (33ft6in)


  • 全高: 3.51m (11ft6in)


  • ローター直径: 10.20m (33ft6in)


  • 空虚重量: 1,455kg (3,208lb)


  • 有効搭載量: 1,455kg (3,208lb)


  • 最大離陸重量: 2,910kg (6,415lb)


  • 動力: チュルボメカ アリウス2B2 または プラット・アンド・ホイットニー・カナダ PW206B ターボシャフト、アリウス 473kW/PW206 498kW (634/667軸馬力) × 2


性能




  • 超過禁止速度: 259km/h=M0.21 (140knots, 161mph)


  • 巡航速度: 254km/h=M0.21 (137knots, 158mph)


  • 航続距離: 635km (342nm, 393mi)


  • 実用上昇限度: 3,045m (10,000ft)


  • 上昇率: 1,500ft/min (7.62m/s)




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お知らせ。 使用されている単位の解説はウィキプロジェクト 航空/物理単位をご覧ください。


脚注




  1. ^ ab世界航空機年鑑 2007-2008 酣燈社 P310 ISBN 978-4873572703


  2. ^ Airbus Helicopters заподозрили в модернизации вертолета EC135


  3. ^ Airbus Helicopter Using German Expertise To Update Product Line


  4. ^ エアバス・ヘリコプターズ・ジャパン株式会社 ニュース 製品名の変更について 2015年03月11日


  5. ^ エアバス・ヘリコプターズ・ジャパン、海上自衛隊へTH-135 2機を納入 - 2015年12月16日、エアバス・ヘリコプターズ・ジャパン 2018年9月17日閲覧


  6. ^ “EC135 Technical Data”. 2009年7月24日閲覧。




関連項目



  • ドクターヘリ

  • ヘリコプターの一覧

  • 2017年レソト国防軍ヘリコプター墜落事故

  • 競合機

    • MD エクスプローラー

    • ベル 427

    • ベル 429

    • HAL ドゥルーブ





外部リンク



  • H135 helicopter - Airbus Helicopters

  • ユーロコプタージャパン EC-135 P2e/T2e


  • TH-135 回転翼機 - 海上自衛隊









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