ビーコン









ビーコン(英: Beacon)とは、原義は狼煙や篝火といった位置と情報を伴う伝達手段のことであるが、21世紀初頭においては主に「無線標識」を指す。




目次






  • 1 概要


  • 2 無線局


  • 3 航空・船舶


  • 4 道路交通


  • 5 雪崩ビーコン


  • 6 コンピュータ


    • 6.1 無線LAN


    • 6.2 赤外線(IR)


    • 6.3 Bluetooth


    • 6.4 ウェブビーコン




  • 7 その他の「ビーコン」


    • 7.1 社名


    • 7.2 キャラクター


    • 7.3 灯火




  • 8 関連項目


  • 9 脚注





概要


ビーコンは、地上にある無線局などから発射される電波(あるいはIR(赤外線)のような高周波の電磁波)を航空機・船舶・自動車などの移動体に搭載された機器で受信することにより、位置をはじめとした各種情報を取得するための設備である。また、雪崩ビーコンのように(固定的でない)標識の位置を他者に知らせる目的で用いられるものにも、ビーコンの語が用いられる。このほか、コンピュータ間の通信においてもまた位置と関連付けられた存在として「ビーコン」という語が用いられる。非接触型決済においては、店側が設置するモバイル情報を読み込む装置をさす。



無線局




航空・船舶








  • 無指向性無線標識 - 航空機を誘導する無線標識。


  • 無線方位信号所 - 付近の船舶に方位や位置を伝え、その航行を補助する。


  • 非常用位置指示無線標識装置 - 船舶の遭難時に無線の遭難信号を発信する装置。


  • 航空機用救命無線機 - 航空機の遭難時に無線の遭難信号を発信する装置。



道路交通




電波ビーコン


道路交通におけるビーコンは、主として高速道路や幹線道路上に設置されている。道路上に設置されたビーコンから電波または赤外線を発射して、交通規制、事故、渋滞、所要時間などの情報を発信している。自動車に備えられたビーコンユニットによって、ビーコンから受信した情報をカーナビゲーションなどの車載機器の画面に表示するものである。



関連項目




  • 道路交通情報通信システム(VICS)


  • 光学式車両感知器(光ビーコン)





雪崩ビーコン




雪崩ビーコンの例


積雪時における登山や山スキーなど、雪崩に遭遇する危険のある場合に携行する小型の機器であり、電波の発信及び受信が可能である。「アバランチトランシーバー」とも呼ばれる。同行者が雪崩に巻き込まれて雪の中に埋没してしまった場合、埋没した人が携行しているビーコンから発信される電波を救助者のビーコンで受信することにより、埋没した人の位置を探索できる。




コンピュータ



無線LAN


無線LANのアクセスポイント(AP)からは「ビーコン」と呼ばれる信号(パケット)を送出しており、無線LANアダプタを備えたコンピュータ機器がそのビーコンを受信し、利用可能な無線LANによるネットワークを検出する手がかりとしている。



赤外線(IR)


赤外線ビーコン(IRビーコン)は赤外線を利用した無線標識技術の1つ。対象が変調された赤外線を発信することで容易かつ確実に特定することができる反面、発信器と受信機の間に赤外線を遮断する障害物がないことが不可欠である。敵味方識別装置(CID)などの軍事的使用だけでなく、ロボット工学などでも、さまざまな赤外線ビーコン技術が使われる。


日本では赤外線ビーコンは新交通管理システム(UTMS)のキーインフラでもある。指向性の高い赤外線通信技術に基づいており、赤外線ビーコンを搭載した走行する車両との双方向通信を行うことにより正確に車両を検出し、さまざまな交通情報を提供する能力を有する[1]



Bluetooth


無線LANより狭域で Near Field Communication (NFC) より広域の無線標識としてはBluetoothを利用したものもある。基本的には、対象となる発信器からの信号を受信することにより距離や位置を測定する技術であるが、発信器からの識別情報も取得できること、Bluetooth Low Energy (BLE) による省電力化と低コスト化が可能になったことから、近接通知機能としての用途が注目されている。



ウェブビーコン



インターネット上で、会員登録や認証(ログインなど)などを行わずともインターネットサービスの利用者をサービス提供側が識別するために、提供する情報内へ提供側が埋め込む識別情報および仕組みである。通常、利用者にビーコンが埋め込まれていることは知らされないため、プライバシー面で問題とされる[2]



その他の「ビーコン」



社名




  • ビーコン・コミュニケーションズ(広告代理店)


  • ビーコンインフォメーションテクノロジー(ビーコンIT)(ITベンダー)

  • ビーコンエヌシー(ネットワーク事業者)



キャラクター




  • ビーコン(特撮テレビドラマ『帰ってきたウルトラマン』に登場する怪獣)


  • ビーコン(スーパーファミコン用ゲーム、グラディウスIIIに登場するスーパーファミコン版オリジナルボスキャラクター)



灯火



  • 回転灯 - 英語でRotary Beacon Light。直訳すると「回転標識灯」。


関連項目



  • 灯台


  • グローバル・ポジショニング・システム(GPS)


  • 自動船舶識別装置(AIS)

  • フォックスハンティング


  • ザ!鉄腕!DASH!! - 番組内の企画「TOKIO VS 100人の刑事」で、刑事の接近を知らせる道具として使用される。

  • iBeacon



脚注


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  1. ^ “Infrared Beacon Overview”. Universal Traffic Management Society of Japan (2007年). 2008年4月27日閲覧。


  2. ^ たとえば、メールクライアントで電子メールに埋め込まれた画像を自動表示させない仕組みは、ウェブビーコンによるプライバシー侵害を抑止する目的で用意されている(電子メールの画像表示をリクエストする方法(URLなど)に、ウェブビーコンが埋め込まれていることがあるため)。

















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