スパイ
スパイ(英語: SPY)とは、敵対勢力などの情報を得るため、諜報活動などをする者の総称である。
『Spy』は、『Espy (見つける、探し出す)』と同じで、古期フランス語で 『Espion(見張る者)』を意味しており、『Espionage (諜報活動:現仏語)』の語源。印欧語で『見る』を意味する語幹『Spek』に由来する。
目次
1 概説
2 機関員(インテリジェンスオフィサー)
3 協力者(エージェント)
4 産業スパイ
4.1 主な活動の目的
5 その他
6 現代の情報機関
6.1 日本
6.2 アメリカ
6.3 イギリス
6.4 フランス
6.5 韓国
6.6 ドイツ
6.7 イスラエル
6.8 ロシア
7 スパイが関連した事件
8 著名なスパイ
8.1 日本
8.2 アメリカ
8.3 イギリス
8.4 ソ連・ロシア
8.5 ドイツ帝国
8.6 ナチス・ドイツ
8.7 東ドイツ
8.8 オランダ
8.9 ポーランド
8.10 チェコスロバキア
8.11 フランス
8.12 イスラエル
8.13 北朝鮮
8.14 韓国
8.15 中華人民共和国
8.16 中華民国
9 スパイをテーマとした作品
9.1 映画
9.2 アニメ
9.3 テレビ
9.4 ゲーム
9.5 楽曲、音楽作品
9.6 書籍
9.6.1 スパイ本人による回顧録
9.6.2 ノンフィクション
9.6.3 小説
9.6.4 漫画
10 脚注
11 関連項目
12 外部リンク
概説
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英語では、スパイは主に敵を表し、味方は主にエージェントと呼ぶ[1]。中国語では、敵を間諜、細作、姦細、敵奸、探子などと呼び、味方を工作人員や政治指導員などと呼んでいる[1]。日本語では、敵味方を区別せず、どちらも工作員(こうさくいん)と呼ぶ[1]。諜報員(ちょうほういん)、密偵(みってい)、間諜(かんちょう)とも呼ばれる。古くは細作(さいさく)、間者 (かんじゃ) とも呼ばれていた。海外で活動する者は国際探偵とも呼ばれた[2]。
政治・経済・軍事・科学技術などの情報を、いち早く入手して味方に知らせつつ、敵の活動を阻害・撹乱することが主な任務とされる。
その存在が古代から有ったと言われ、世界各地の神話や古文書にも、しばしば描写される。例えば、ギリシャの英雄オデュッセウスの「トロイの木馬」が世界的に有名である。また『孫子』では、用間として一章が設けられており、離間工作の方法、敵の間者を二重スパイとして活用する反間などの手法が記されている。ちなみに日本では、戦国時代の忍者が該当しており、明治時代の一連の士族の反乱の初期から『スパイ』としての活動が行われていた。
近代以降、各国で情報機関が組織され、スパイ活動の展開が行われている。情報機関は組織として情報を収集するので、スパイは、自分が何のためにそれをさせられているのか分からないということもある。また、ジャーナリストを装ったスパイや、ジャーナリストが同時にスパイ活動をもこなす場合もあるため、スパイとジャーナリストの境界線は非常に曖昧で、戦場において捕虜になった場合に、ジャーナリストであったことが証明されても直ちに解放される保証はない[3]。
小説、映画の影響によって派手な活動が連想されがちであるが、古典的表現である「外套と短剣」に表されるように、実際のスパイは地味な活動をしていることが多い(これは特殊部隊などにもいえる)。
現代のスパイは、機関員(インテリジェンスオフィサー)と協力者(エージェント)に分けられる。
機関員(インテリジェンスオフィサー)
機関員は情報機関の職員であり、特殊な訓練を受けた後で多くは外交官や駐在武官として在外公館に赴任する。外交官として赴任すると、外交特権で逮捕や荷物の検閲を回避できる。治外法権の在外公館を拠点とすることにより、暗号で情報を本国とやりとりできる、外交官の肩書を有していれば政治家や官僚といった獲得工作の対象に接触しやすい、などの利点がある。その一方、ビジネスマン、ジャーナリスト、学者といった民間人に成りすまして「非公式に」国外赴任する機関員もおり、この種の機関員は「イリーガル」 (ロシア情報機関) や「ノンオフィシャルカバー」 (アメリカCIA) などと呼ばれる。
機関員の任務は主に赴任国の重要情報に近づきやすい人間に獲得工作をかけ、協力者として運営し、赴任国に関する情報収集を行うことにある。機関員が獲得工作を行う際には協力者にしたい人物に接近し、身分を明かしたうえで獲得するケースが多い。また、獲得工作を行う際には、異性の機関員が恋愛感情につけ込む手法(ハニートラップ)や金銭が利用される場合もある。さらには、機関員が身分を明かさないまま「外交官」として協力者に接触するケースもあるため、実際には協力者となっていることを自らが自覚していない場合も多い。
機関員は公務員であるため、高給を得る機会は少ない。また、特殊な訓練を受ける過程で脱落したり、訓練後でも人材が育つとも限らない状態にある。
協力者(エージェント)
協力者は、機関員の望む情報、資料、物資などを直接獲得したり、その仲介をなす。移民を多く送り出している国では移民のネットワークを利用する事もあり、イスラエル、中国、インドなどがこの手法をよく用いるといわれる。北朝鮮が日本での諜報活動に在日朝鮮人を巻き込む事が多く、彼らは「土台人」などと呼ばれている。
危険を伴う任務が多く、敵に捕らわれたら長期間の拘束や処刑される場合がある。
産業スパイ
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ビジネスの世界では産業スパイが活動している。産業スパイは企業の情報収集を行うだけでなく、社員の辞職を誘発したり、労働組合を扇動するなど企業に損害を与える場合もある。これらの活動には探偵業者や経営コンサルタントなどが関わることが多い。
軍事技術の収集などを目的に外国の情報機関が企業に諜報活動を行う場合もある。日本で近年発生した事案には、ロシア軍参謀本部情報部(GRU)の情報将校がニコンの社員から軍事転用可能な技術を収集した事件や、中国人民解放軍系の企業がヤマハ発動機を通じて無人ヘリを不正に輸入しようとした事件などがある。
但し、企業の利益活動を正当な理由なく阻害した場合には、基本的に法的観点で処置される。
主な活動の目的
- 機密情報などの盗み出し行為
- 利益追求の目的達成を阻害したり、その機能を破壊する行為
- 社内の人間関係を破綻させるなど、人間関係の工作
その他
スラングとしても「スパイ」という言葉は使われる。たとえば、プロ野球のスコアラーが次の対戦相手の戦力・戦術分析の為に試合を観戦したりする事から「スパイ」と表現される事もある。また2ちゃんねる(後の5ちゃんねる)などに見られるインターネット上の掲示版機能などで情報操作をする者を「(ネット)工作員」と呼ぶこともある。
スパイに関する研究はスパイという存在のもつ独特な魅力に影響され、ある種の作為(複数の説が有る場合に一番劇的な説を取る、など)が働く危険がある[4]。更に言えば、作成の段階で既に作為や創作が働いていると推測できる一次資料もある。ヌーラン事件や小林多喜二逮捕に関与し、戦前の共産党を壊滅状態に追い込んだスパイの一人三舩留吉を調査したくらせみきおは、スパイの研究は人物像を造形する過程で、その劇的なストーリーに魅了され美化する危険があると指摘している[4]。
現代の情報機関
日本
内閣官房内閣情報調査室
警察庁警備局及び警視庁公安部とその他の道府県警察本部警備部(外事警察・公安警察)
法務省公安調査庁
防衛省情報本部
陸上自衛隊 - 中央情報隊
- 防衛省陸上幕僚監部運用支援・情報部別班
外務省国際情報統括官組織[5]
アメリカ
中央情報局(CIA)
アメリカ国防情報局(DIA)
アメリカ海軍情報局(ONI)
アメリカ国家安全保障局(NSA)
以下の二者は、NSAの傘下でインテリジェンスコミュニティ「中央保安部」を構成。
アメリカ陸軍情報保全コマンド(INSCOM)
空軍情報・監視・偵察局(AFISR)
イギリス
イギリス情報局秘密情報部(通称MI6、正式にはSIS)
フランス
- 防諜・外国資料局(SDECE)→フランス対外治安総局(DGSE)
韓国
大韓民国中央情報部(KCIA)→韓国国家情報院(NIS)
ドイツ
連邦情報局(BND)
イスラエル
イスラエル諜報特務庁(通称モサド、正式にはISIS)
ロシア
- ソ連国家保安委員会(KGB)→現・ロシア対外情報庁(SVR)
- ロシア連邦軍参謀本部情報部(GRU)
スパイが関連した事件
- レフチェンコ事件
- 新潟日赤センター爆破未遂事件
- 熱海事件
- ゾルゲ事件
- ローゼンバーグ事件
- ミュンヘンオリンピック事件
- 金大中事件
- IBM産業スパイ事件
江陵浸透事件 - 北朝鮮の工作員の韓国への不法侵入が発覚。韓国軍は工作員を掃討した。
ボガチョンコフ事件 - 海上自衛官がロシアに軍事機密を売却。- 上海総領事館員自殺事件
著名なスパイ
日本
- 機関員
- 明石元二郎
- 宗方小太郎
- 荒尾精
- 石光真清
- 横川省三
- 脇光三
- 沖禎介
- 中村天風
藤原岩市 - 大日本帝国陸軍。「F機関」を率いてインド独立工作を行った。戦後は陸上自衛隊に勤める。
神本利男 - 満州国警察官、大日本帝国陸軍。東南アジアで活躍した。
堀栄三 - 大本営陸軍部第二部の情報将校。戦後は陸上自衛隊調査部長。
小野田寛郎 - 陸軍中野学校二俣分校出身。フィリピンのルバング島に残置諜者として派遣され、戦後も戦いを継続した。- 戸高公徳 - 国家地方警察大分県本部警備課。 「市木春秋」の偽名で菅生事件に関与。
- 協力者
ハリー・トンプソン - アメリカ海軍事務係下士官。宮崎俊男海軍少佐によって協力者にされていた。
アンヘル・アルカサール・デ・ベラスコ - 在イギリススペイン大使館報道官、外務省の協力者。第二次大戦下、マドリッドを中心に対米情報網「東機関」を構築。後年NHKの番組でその存在が明るみに出る。駐西公使須磨弥吉郎が、英米でのスパイ活動を組織展開するため、セラーノ・スニェル外相に依頼して紹介された人物だが、組織のほとんどが二重スパイで、情報も英米に傍受・解読されていたか無価値・虚偽の情報だった[6]。
ウィリアム・フォームズ=センピル イギリス海軍大佐。豊田貞次郎中佐に空母関係の機密情報を提供する。
クリス・メイヤーズ - イギリス海軍少佐。豊田中佐に潜水艦関係の機密情報を提供する。
フレデリック.J.ラットランド - イギリス空軍少佐。高須四郎少佐に運営されて主に米英に関する情報収集を行った。
ベルバレー・ディッキンソン - アメリカの人形店店主。横山一郎海軍大佐によって運営され、海軍情報の収集を行った。
谷豊 - 通称ハリマオ。東南アジアで盗賊をしていたが、大日本帝国陸軍の諜報活動に協力。
木村肥佐生 - 援蒋ルートの実態を調べる為、日中戦争下のチベットに潜行。同様の潜行者に西川一三・野元甚蔵が知られる。終戦後現地で改革派青年グループと交流。更にイギリスの情報提供者となる。帰国後はアメリカ大使館に勤務。後に亜細亜大学教授を務める。
飯塚盈延 - 「松村昇」の偽名で日本共産党で特別高等警察の指示を受けて活動し、幹部として組織壊滅を実行。俗に「スパイM」と呼ばれる。
坂西志保 - アメリカ議会図書館日本課長だったが、大日本帝国海軍のスパイでもあり、日米開戦で強制送還された。
川島芳子 - 清朝の皇族粛親王の第十四王女。第一次上海事変を引き起こした首謀者の一人とされる。
アメリカ
- 機関員
フランシス・ゲーリー・パワーズ - U-2のパイロット。U-2撃墜事件に遭遇。
モー・バーグ - メジャーリーグ選手。第二次大戦中にOSS。
ジョゼフ・チーズマン・タムソン - 大日本帝国で活動した。
- 協力者
ドミトリー・ポリャコフ - ソ連GRUの将軍。CIAの協力者。
徐峻平 - 中国人民解放軍参謀本部第二部美洲司司長、大校。CIAの協力者。
笠信太郎 - 朝日新聞論説主幹。スイス終戦工作の頃からアレン・ダレス(後のCIA長官)に率いる米国情報機関のエージェントになり、日本の知識人の親米化工作を行っていた[7]。
緒方竹虎 - 朝日新聞主筆。コードネームは「ポカポン」。緒方政権樹立のための「オペレーション・ポカポン」がCIAによって展開された。またCIAの指導により、日本版CIAの創設を企てた[8]。
辰巳栄一 - 自衛隊や内閣調査室の設置に関する情報をCIAに流し、日本に再軍備の圧力を掛けるようアメリカに求めた。
野村吉三郎 - CIAの支援を受けて海上警備隊(海自の前身)を発足させるとともに参議院議員に当選。
正力松太郎 - 日本へのテレビ(正力マイクロ波事件)と原子力発電の導入で、アメリカ政府と利害が一致していたので協力し合い、その結果「ポダム」というコードネームを与えられ、CIAの協力者となった[9]。
岸信介 - 総理大臣。CIAから資金提供を受けていた。日本の反共政策を主導した[10]。
池田勇人 - 総理大臣。CIAから資金提供を受けていた。彼の代までアメリカによる政界干渉があった[10]。
西尾末広 - 旧日本社会党国会議員。CIAから資金提供を受けていた。のちに民社党を結成して初代書記長に就任[10]。
テオドール・ゼーフェッケ - ゲシュタポ隊員。戦後、CIAの協力者として活動した。
バージニア・ホール - ゲシュタポに「連合国のスパイの中で最も危険なスパイ」とされた女性スパイ
イギリス
- 機関員
- フランシス・ウォルシンガム
- ウィリアム・メルヴィル
- マンスフィールド・カミング
- ヴァーノン・ケル
グレアム・グリーン - MI6
- サマセット・モーム
シドニー・ライリー - MI6- ジェームズ・コックス - ロイター通信東京支局長。1940年にスパイとして検挙される。
- ジョン・ル・カレ
- 協力者
オレグ・ペンコフスキー - ソ連GRU将校。MI6の協力者。
蔡小洪 - 駐香港連絡弁公室秘書長。MI6の協力者。
エドムンド・ド・ロスチャイルド - 1986年11月にMI5の機密漏えい(ソ連の二重スパイ)で捜査される。
ソ連・ロシア
- 機関員
エヴノ・アゼフ - ロシア帝国内務省警察部警備局
リヒャルト・ゾルゲ - ソ連GRU。駐日独大使館。ゾルゲ事件で検挙され処刑。
ブランコ・ド・ヴーケリッチ - ユーゴスラビア人だがゾルゲ事件で検挙
ボリス・グジ - ソ連GRU・NKVD。ゾルゲ・グループの監督官
レオポルド・トレッペル - ソ連GRU。「赤いオーケストラ」に所属。
ヴラディミル・ザイモフ - ソ連GRU。ブルガリア軍の大将
スティッグ・ヴェンナーストレム - ソ連GRU。スウェーデン空軍大佐
エドガー・フォイティンガー - ソ連GRU。
アレクサンドル・ヤクシェフ - ソ連ゲーペーウー(GPU)
ナウム・エイチンゴン - ソ連NKVD
ゲヴォルク・ワルタニャン - ソ連NKVD
ニコライ・クズネツォフ (スパイ) - ソ連NKVD
ゾーヤ・ヴォスクレセンスカヤ - ソ連NKVD。女性
ヴィクトル・リャーギン - ソ連NKVD- セミョーン・セミョーノフ
クラウス・フックス- ドイツ生まれの理論物理学者。マンハッタン計画でアメリカの原子爆弾開発のかたわらソビエト連邦に機密情報を流し続けていた。
レオニード・シェバルシン - ソ連KGB
ウラジーミル・バルコフスキー - ソ連KGB
ボグダン・スタシンスキー - ソ連KGB
ルドルフ・アベル - ソ連KGB。別のスパイの自首で逮捕されるもU-2撃墜事件で捕虜になったパイロットと交換釈放。
ロナー・コーエン - ソ連KGB。アメリカ共産党メンバーであり夫婦でスパイ活動
ニコライ・コークロフ - ソ連KGB。
ジョルジュ・コワリ - ソ連GRU。マンハッタン計画機密情報の入手に成功。ソ連の核兵器開発に貢献した。コードネームはデリマル。死後に金星勲章が授与された。
ジュリアス・ローゼンバーグ - 原爆スパイとしてアメリカで逮捕、妻とともに死刑を執行される(ローゼンバーグ事件)。
ユーリー・ラストヴォロフ - ソ連KGB。アメリカに亡命。
アンナ・チャップマン - ロシア対外情報庁
アルジャー・ヒス-フランクリン・ルーズヴェルト大統領の側近、政府高官
ハリー・ホワイト-アメリカ合衆国官僚、財務次官補(ヴェノナ文書)[11]
山根卓二-産経新聞の常務取締役編集局長。KGBのスパイ。ソ連の意向を受け「周恩来の遺言」などの捏造報道に従事していたが、亡命したスタニスラフ・レフチェンコの証言により辞任。
石田博英 - 石橋内閣・岸内閣での官房長官。ソ連国家保安委員会(KGB)職員で1992年にイギリスに亡命したワシリー・ミトロヒンが持ち出した資料「ミトロヒン文書」、KGBでアメリカに亡命したスタニスラフ・レフチェンコの証言では、“フーバー”というコードネームを持つKGBのスパイであったとされている。
尾崎秀実 - 朝日新聞記者、満鉄調査部嘱託。(ゾルゲ事件)
三浦甲子二 - 朝日新聞記者、テレビ朝日専務。コードネームは「ムーヒン」。ソ連工作員のイワン・コワレンコに日本政情に関する情報提供を行っていた。- 宮永幸久 - 陸将補。ソ連軍GRUに陸上自衛隊の情報を流した。(宮永スパイ事件)
勝間田清一 - 社会党委員長でKGBのスパイ。コードネームはGAVR。KGBでは社会党中道派のリーダーと評価されていた。
志位正二 - 外務省アジア局調査員。KGBのエージェント。日本共産党の志位和夫の叔父。
吉川勇一 - ベトナムに平和を!市民連合の事務局長。ソ連から資金援助を受けていた。
志賀義雄 - 日本共産党中央委員。ソ連から資金援助を受け親ソ分派である日本のこえを設立した。
野坂参三 - 日本共産党の第一書記。コミンテルンのスパイ。晩年にこのことが発覚したことで日本共産党から除名された。
エドガー・フォイヒティンガー - ドイツ国防軍中将。GRUのスパイ。
ジョージ・ブレイク - イギリス外交官。KGBのスパイ。
ギュンター・ギヨーム - ドイツ連邦共和国(西ドイツ)ブラント政権首相秘書。
キム・フィルビー - MI6。ケンブリッジ5人組。KGBのスパイ。
ドナルド・マクリーン - イギリス外交官。ケンブリッジ5人組。KGBのスパイ。イギリス外務省米国課長として、ソ連に多大に有益な情報を流していた。
ガイ・バージェス - ケンブリッジ5人組。KGBのスパイ。
アンソニー・ブラント - ケンブリッジ5人組。KGBのスパイ。
ジョン・カーンクロス - ケンブリッジ5人組。KGBのスパイ。
ゴードン・ロンスデイル(コノン・モロドゥイ) - イギリス海軍。KGBのスパイ。
ゼエフ・アヴニ - イスラエルの外交官。KGBのスパイ。
ドイツ帝国
- カール・ハンス・ロディ
ジュル・クロフォード・ジルバー - MI5の郵便検閲官- エリザベート・シュラグミュラー
ヴィルヘルム・シュティーバー - ヴィルヘルム2世やビスマルクに仕え、普墺戦争などの勝利に貢献した。
ナチス・ドイツ
フリッツ・ジュベール・デュケイン - 第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけてドイツのスパイとして活動した。アメリカ本土ではデュケインのスパイ網を率いた。- ヴィルヘルム・カナリス
- フリードリッヒ・コルベ
ノーマン・ベイリー=スチュワート - イギリス陸軍の将校。後にドイツに移り、「ホーホー卿」と呼ばれる英語放送キャスターの1人となった。
東ドイツ
オットー・ヨーン - シュタージ・KGB。西ドイツ連邦憲法擁護庁(BfV)長官
ハンス・チドゲ - シュタージ。西ドイツBfV
ギュンター・ギヨーム - シュタージ。ヴィリー・ブラント西ドイツ首相の私設秘書
ロタール・ルッツェ - シュタージ。
マルクス・ヴォルフ - シュタージの対外諜報部門のスパイマスター。
カール=ハインツ・クラス - シュタージ。西ドイツの警察官。
ジェフリー・カーニー - シュタージ。アメリカ空軍の情報要員。
オランダ
- マタ・ハリ
ポーランド
- イェジー・ソスノフスキ
チェコスロバキア
カレル・ケヘル - 内務省国家公安部(チェコ語:Státní bezpečnost、スロバキア語:Štátna bezpečnosť)。CIA内部への浸透に成功
フランス
- シュタイバー
イスラエル
イサル・ハルエル - イスラエル諜報特務庁(モサッド)第2代長官
エリー・コーエン - イスラエル諜報特務庁
ウォルフガング・ロッツ - モサッド
北朝鮮
李善実 - 朝鮮労働党対外連絡部。北朝鮮最高位のハルモニ・スパイ、北朝鮮の人気テレビドラマ『名なしの英雄』のモデル[12]。
金東植 - 朝鮮労働党対外連絡部。いわゆる「新世代」間諜[13]。
金賢姫 - 朝鮮労働党対外情報調査部。大韓航空機爆破事件の爆破犯。日本人になりすまして犯行後に、自殺未遂。生還後に韓国に帰順[14][15]
ムハンマド・カンス - 朝鮮労働党対外情報調査部。フィリピン国籍に偽装し、韓国の檀国大学校(ダングツク大)助教授となる[16]。
チェ・スンチョル:朝鮮労働党対外情報調査部。日本人拉致犯[17][18]。
金世鎬 - 朝鮮労働党対外情報調査部。日本人拉致犯(西新井事件)[19][20]。
辛光洙 - 朝鮮労働党対外情報調査部。日本人拉致犯[21][22][23][24][25][26]。
安明進 - 朝鮮労働党作戦部。韓国に帰順[27]。
元正花 - 国家安全保衛部の女性諜報員。脱北者拉致犯。諜報活動や拉致のために日本にも3度入国、朝鮮総連と協力して日本の永住権を得るため日本人男性3人との見合いも行っていたが国外で逮捕[28]。
金東淳 - 朝鮮人民軍人民武力部偵察局少佐。元正花の工作指揮[29]。
文世光 - 在日韓国人。朝鮮総連から韓国の朴正煕大統領を暗殺の指示を受けて、日本人になりすまして韓国の会場に侵入し、夫人の陸英修を射殺した暗殺者である。(文世光事件)
韓国
安斗煕 - 金九の暗殺、新潟日赤センター爆破未遂事件の工作員
崔成奎 - 新潟日赤センター爆破未遂事件の工作員[30]。
趙承培 - 新潟日赤センター爆破未遂事件の工作員[30]。
金石泉 - 新潟日赤センター爆破未遂事件の工作員[30]。
朴采緒 - 安企部諜報員として北朝鮮に潜入。のち北朝鮮側に転向し韓国陸軍の機密情報を朝鮮労働党作戦部に流す。
中華人民共和国
熊向暉 - 国民党胡宗南将軍の元に潜伏したスリーパー。いわゆる後三傑の1人。後の中共中央統戦部副部長
申健 - 後三傑
陳忠経 - 後三傑。後の中共中央調査部副部長
関露 - 作家。ジェスフィールド76号主任李士群の秘書
潘漢年 - 汪兆銘との接触工作を担当
陳文英 - 在米華僑
麦大智・麦大泓兄弟
黄麗麗 - フランス留学生。経済スパイ
金無怠 - 中華人民共和国国家安全部外事局。CIAの東アジア政策研究室主任
王慶前 - 中国国際友好連絡会常務理事、中国人民解放軍情報将校(大校)・駐日大使館一等書記官。軍事機密を日本に流した。
中華民国
邵正忠 - 軍情。少康一号。中国人民解放軍総後勤部処長、大校
劉連昆 - 軍情。少康二号。中国人民解放軍総後勤部軍械部長、少将
劉広智 - 中国人民解放軍空軍指揮学院院長、少将
佟達寧 - 社会保障基金会弁公庁主任
曲煒 - 台湾連絡会宣伝部副部長
高瞻 - 人権活動家
陳杏村 - 日本軍を得意先とした台湾人豪商。蓮舫行政刷新担当大臣の祖母[31]。
鄭蘋茹 - 中統特務。近衛文隆、丁黙邨に接近。
李麗 - 軍統特務。汪兆銘政権の柴山兼四郎や矢崎勘十に接近。
段雲鵬 - 軍統特務。少校。毛沢東暗殺の任を受けるも失敗、処刑。
スパイをテーマとした作品
映画
暗殺者の家 (1934年)
恐怖省 (映画) (1944年)
知りすぎていた男 (1956年)
北北西に進路を取れ (1959年)
007シリーズ (映画) (1962年 - )
寒い国から帰ったスパイ (1965年)
電撃フリントシリーズ (1966年 - 1967年)
陸軍中野学校 (映画) (1966年)
陸軍諜報33 (1968年)
アナザー・ウェイ ―D機関情報― (1988年)
ミッション:インポッシブルシリーズ (1996年 - )
シュリ (1999年)
SPY_N (2000年)
スパイキッズシリーズ (2001年 - )
スパイ・ゲーム (2001年)
ボーンシリーズ (2002年 - )
リクルート (2003年)
スパイ・ゾルゲ (2003年)
シルミド (2003年)
亀は意外と速く泳ぐ (2005年)
ミュンヘン (2005年)
アメリカを売った男 (2007年)
ソルト (2010年)
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦 (2011年)
裏切りのサーカス (2011年)
ペイド・バック (2011年)
外事警察 (2012年)
アトミック・ブロンド (2017年)
レッド・スパロー (2018年)
アニメ
閃光のナイトレイド (2010年)
ジョーカー・ゲーム (2016年)
プリンセス・プリンシパル (2017年)
RELEASE THE SPYCE (2018年)
テレビ
0011ナポレオン・ソロ (1964年 - 1968年)
スパイキャッチャーJ3(1965年 - 1966年)
スパイ大作戦 (1966年 - 1973年)
キイハンター (1968年 - 1973年)
新スパイ大作戦 (1988年 - 1990年)
トータリー・スパイズ! (2002年)
外事警察#テレビドラマ (2009年)
ゲーム
- メタルギアシリーズ
- スプリンターセルシリーズ
- 007シリーズ
- S.P.Y Special Project Y.
- スパイvsスパイ
- 南国指令!!スパイvsスパイ
- スパイフィクション
- エレベーターアクション
- スパイズ(TSR、HJ) - ボードゲーム
楽曲、音楽作品
槇原敬之『SPY』(1994年)- ストーカーソングと比喩されることもある。
椎名林檎『密偵物語』(2009年)
ピチカート・ファイヴ『女王陛下のピチカート・ファイヴ』(1989年)
書籍
スパイ本人による回顧録
阿尾博政『自衛隊秘密諜報機関 ―青桐の戦士と呼ばれて―』- 明石元二郎『落花流水』
- 石光真清『城下の人』『曠野の花』『望郷の歌』『誰のために』
- 高井三郎『日米秘密情報機関:「影の軍隊」ムサシ機関長の告白』
- 塚本勝一『自衛隊の情報戦 ―陸幕第二部長の回想―』
- 藤原岩市『F機関』
- ウィリアム・スティーヴンスン『暗号名イントレピッド』
ウォルフガング・ロッツ『シャンペン・スパイ』『スパイのためのハンドブック』
ラインハルト・ゲーレン『諜報・工作―ラインハルト・ゲーレン回顧録』
ロバート・ベア『CIAは何をしていた?』
ノンフィクション
明石一郎 『秘密戦-在日謀報機関の活動-』
中薗英助 『スパイの世界』(岩波新書)- 伊藤三郎『開戦前夜の「グッバイ・ジャパン」あなたはスパイだったのですか?』現代企画室、2010年6月 - 天皇・軍部・財閥を「汚れた三位一体」と指摘しアメリカでベストセラーとなった『グッバイ・ジャパン』(1942年刊)の著者である「ニューヨーク・ヘラルドトリビューン」紙東京特派員ジョセフ・ニューマンの謎を追ったもの。
小説
ジョゼフ・コンラッド 『密偵』
ジョン・バカン 『三十九階段』
W・サマセット・モーム 『アシェンデン』
エリック・アンブラー 『恐怖の背景』『あるスパイへの墓碑銘』
グレアム・グリーン 『ヒューマン・ファクター』『密使』『恐怖省』
アリステア・マクリーン 『最後の国境線』
イアン・フレミング 007シリーズ (小説)(1953年 - 1966年)
ジョン・ル・カレ 『寒い国から帰ってきたスパイ』『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』『スクールボーイ閣下』
西村京太郎 『D機関情報』
ジェラール・ド・ヴィリエ 『プリンスマルコシリーズ』
ブライアン・フリーマントル 『チャーリー・マフィンシリーズ』
レン・デイトン 『イプクレス・ファイル』
ケン・フォレット 『針の眼』
ロバート・マカモア『CHERUB(チェラブ)シリーズ』
フレデリック・フォーサイス『神の拳』
ロバート・ラドラム『暗殺者』
キム・ヒョンジョン[要曖昧さ回避]『二重スパイ』
豪甦/NOC CIA見えざる情報官
ドロシー・ギルマン『おばちゃまは飛び入りスパイ(ミセス・ポリファックス)』シリーズ
モルガン・スポルテス『ゾルゲ 破滅のフーガ』- スパイVSスパイ米ソ情報戦の内幕(新潮文庫)
- 世界を騒がせたスパイたち(上・下 教養文庫)
高村薫『リヴィエラを撃て』
ジョーカー・ゲーム (2008年、柳広司)
手嶋龍一 『ウルトラ・ダラー』
外事警察 (2009年、麻生幾)
漫画
青池保子『エロイカより愛をこめて』『Z-ツェット-』『魔弾の射手 (漫画)』
秋本治『Mr.Clice』
いとうみきお『謎の村雨くん』
加藤元浩『ロケットマン』
佐々木倫子『ペパミント・スパイ』
田中保左奈『暗号名はBF』
細野不二彦『ヤミの乱破』
真刈信二雨松『スパイの家』
松江名俊『君は008』
脚注
- ^ abc防諜の生態 正兼菊太 1944年
^ ファミリーヒストリー「さだまさし~スパイだった祖父 大陸の奥地へ~」 - NHK
^ 柳田大元『タリバン拘束日記』(2002年9月20日、西峰社)
- ^ ab永井良和『スパイ・爆撃・監視カメラ:人が人を信じないということ』<河出ブックス> 河出書房新社 2011年 ISBN 9784309624259 pp.79-82.
^ 「北京の高級人民法院、判決で日本外交官をスパイ断定」読売新聞08年3月11日記事
^ 『フランコと大日本帝国』フロレンティーノ・ロダオ、深澤安博ほか訳、晶文社、2012
^ 『「スイス諜報網」の日米終戦工作-ポツダム宣言はなぜ受けいれられたか』有馬哲夫(新潮社、2015年)
^ 『緒方竹虎とCIA アメリカ公文書が語る保守政治家の実像』吉田則昭(平凡社、2012年)
^ 週刊新潮2006年2月16日
- ^ abc左派弱体化へ秘密資金 米CIA、保革両勢力に 共同通信2006年7月19日
^ 1999年に旧ソ連の暗号文書を解読した「ヴェノナ文書」の公開によって確定した。1994年から1945年までの間に、ホワイト自身について論じたものやホワイトがもたらした情報を伝える内容で解読されたKGB電文は15を存在している。それらによると、ホワイトは、スターリンに敵対するポーランド亡命政府とアメリカとの間をソ連がどのくらい離間できるのかについて助言を与えたり、 アメリカの民主党政権の政策決定者はアメリカ国内世論の反対にもかかわらずソ連によるラトビア、エストニア、リトアニアの併合を受け入れるので併合を強行しても大丈夫だとアドバイスしている。(バルト三国は実際にその後、ソ連軍の侵略と占領によって併合される。)また1945年5月に国際連合設立のために聞かれたサンフランシスコ会議でアメリカ合衆国代表団の上級アドバイザーを務めていたホワイトは会議で国連憲章について話し合いが行われている最中に密かにソ連の諜報官らと接触し、アメリカの交渉戦略に関する情報を提供していた。トルーマン大統領とステティニアス国務長官は何か何でもこの会議を成功させたがっているので、もしソ連が安全保障理事会での拒否権の獲得を強く主張すればアメリカはそれを認めるはずだ、とホワイトはソ連の諜報官に伝えていた。ホワイトは、ソ連に対してアメリカとイギリスをいかに出し抜くかについて戦術的なアドバイスをソ連に与えていた。KGBのオフィサーはホワイトにソ連の外交官が知りたがっているアメリカの交渉戦略をさまざまな争点から問う質問票まで携えて密会していた。ホワイトはKGBにアメリカの国益に反する機密に至るまで流していたスパイだったことが判明している。|『ヴェノナ』p209-210,ジョン・アール・ヘインズ&ハーヴェイ・クレア
^ 金富億『北朝鮮の女スパイ』講談社文庫、1997年、ISBN 978-4062562300。
^ 金富億『北朝鮮のスパイ戦略』講談社文庫、2002年、ISBN 978-4062566797。
^ 金賢姫『金賢姫 いま、女として』文春文庫、1994年、上 ISBN 978-4167565015、下 ISBN 978-4167565022。
^ 趙甲済『北朝鮮女秘密工作員の告白』徳間文庫1997年 ISBN 978-4198907884。
^ 金富億『北朝鮮のスパイ戦略』講談社文庫、2002年、ISBN 978-4062566797。
^ 外務省『北朝鮮による日本人拉致問題』2006年7月。
^ [1]日本にスパイ罪はない 「西新井事件」で工作員を逃した法の壁
^ 外務省『北朝鮮による日本人拉致問題』2006年7月。
^ 警察庁編『警察白書』平成15年。
^ 高世仁『拉致-北朝鮮の国家犯罪』講談社文庫、2002年、ISBN 978-4062735520。
^ 金富億『北朝鮮の女スパイ』講談社文庫、1997年、ISBN 978-4062562300。
^ 警察庁編『警察白書』平成9年。
^ 警察庁編『警察白書』平成13年。
^ 警察庁編『警察白書』平成15年。
^ 外務省『北朝鮮による日本人拉致問題』2006年7月。
^ 安明進『北朝鮮拉致工作員』徳間文庫、2000年、ISBN 978-4198912857。
^ 女スパイ:韓国人将校らの暗殺命令受ける(上):(朝鮮日報2008年8月28日)
^ 女スパイ:義父キム・ドンスンとは何者か(朝鮮日報2008年8月29日)
- ^ abc『TBS』 闇の部隊「北送阻止隊」 (2009/9/26 放送)にて名前を公表してインタビューに答えている
^ 日本華裔大臣蓮舫家世揭秘 祖母是政商兩界女强人 中國新聞網 2010年06月07日
関連項目
- ペルソナ・ノン・グラータ
- 外患罪
- スパイ防止法
- 対日有害活動
- レポ船
東廠、西廠
- 朝鮮総連
- 第五列
- 国際スパイ博物館
- テロリスト
- 浸透戦術
- 北派工作員
- 埋没連絡
探偵-産業スパイ対策、防諜活動を実施。- エシュロン
PRISM (監視プログラム) - 電子メールなどの通信システムから情報収集を行う監視プログラム- スパイ技術
外部リンク
ベラスコの告白(匿名個人サイト「ヘブライの館」)
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