カキノハグサ
カキノハグサ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Polygala reinii Franch. et Savat. | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
カキノハグサ |

花
カキノハグサ Polygala reinii Franch. et Savat. は、ヒメハギ科の多年草で、マメ科に似た黄色い花をつける。名前の由来は葉の形が柿のそれに似ていることによる。
目次
1 特徴
2 分布と生育環境
3 分類
4 保護の状況
5 出典
6 参考文献
特徴
多年生の草本[1]。根茎は木質で根が太い。茎は直立して高さ20-30cmになり、あまり分枝しない。互生する葉は長楕円形、または倒卵状長楕円形で、長さ8-17cm。幅は3-7cm、葉柄は短い。葉身は薄く、鋸歯はなく、先端は急に尖り、基部はくさび形。
花期は5-6月。花序は茎の先端から立ち上がる総状花序で、長さは2-5cm。花は黄色で、ときに淡紅色を帯びる。萼片は5個あるが、2個の側萼片は大きく発達して花弁状となり、広倒披針形で先端が丸く、花弁と同じ長さで上を向く。花弁は3枚で長さ2cm、基部で互いにくっついており、下側の1枚の先端には房状の付属体がある。
和名はその葉が柿の葉に似ることによる[2]。
分布と生育環境
中部地方西部から近畿、それに静岡県に分布する。比叡山には特に多いとも[3]。山地の木陰、やや乾燥した場所に生える。
分類
同属には日本産と帰化種が複数あるが、いずれも遙かに小さな花をつけるものである。他に似たような花をつけるものもなく、混乱することはない。
種内変異として、葉が披針形のナガバカキノハグサ forma angustifolia Ohwi が知られる。
保護の状況
環境省のレッドリストでは特に階級を定めていないが、近畿各地でそれなりの指定を受けている。特に福井県と三重県では絶滅危惧I類としている。
出典
^ 以下、主として佐竹他(1982),p.233-234
^ 牧野(1961),p.342
^ 北村・村田p.82
参考文献
- 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他『日本の野生植物 草本II 離弁花類』,(1982),平凡社
- 北村四郎・村田源、『原色日本植物図鑑・草本偏II』、(1961)、保育社
- 牧野富太郎、『牧野 新日本植物圖鑑』、(1961)、図鑑の北隆館