おおいぬ座
Canis Major | |
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![]() おおいぬ座の恒星 | |
属格形 |
Canis Majoris |
略符 | CMa |
発音 | [ˌkeɪnɨs ˈmeɪdʒər]、属格 /ˈkeɪnɨs məˈdʒɒrɨs/ |
象徴 | the greater dog |
概略位置:赤経 |
7 |
概略位置:赤緯 |
−20 |
広さ | 380平方度 (43位) |
主要恒星数 | 8 |
バイエル符号/ フラムスティード番号 を持つ恒星数 |
32 |
系外惑星が確認されている恒星数 |
3 |
3.0等より明るい恒星数 | 6 |
10パーセク以内にある恒星数 | 1 |
最輝星 | シリウス(α CMa)(−1.46等) |
最も近い星 | シリウス(α CMa);(8.60光年) |
メシエ天体数 |
1 |
流星群 | 無し |
隣接する星座 | いっかくじゅう座 うさぎ座 はと座 とも座 |
おおいぬ座(大犬座、Canis Major)は、トレミーの48星座の1つ。日本では冬の南の空にやや低く見られる星座である。
α星は、全天21の1等星の中で最も明るく、シリウスと呼ばれる。シリウスと、こいぬ座のα星プロキオン、オリオン座のα星ベテルギウスの3つの1等星で、冬の大三角を形成する[1]。
目次
1 主な天体
1.1 恒星
1.2 星団・星雲・銀河
2 由来と歴史
3 神話
4 呼称と方言
5 出典
主な天体
恒星
1等星のα星(シリウス)以外に、β星、δ星、ε星、η星の4つの2等星がある[2][3][4][5]。
以下の恒星には、国際天文学連合によって正式な固有名が定められている。
- α星:シリウス (Sirius) は、おおいぬ座で最も明るい恒星で、全天21の1等星の1つで、地球から見える太陽の次に明るい恒星である[6]。この星は、太陽から非常に近い恒星の1つである[6]。シリウスはギリシャ語で「光り輝く者」や、「焼き焦がす者」を意味するセイリオスに由来している。なおシリウスは中国語では「天狼(星)」と呼ばれる。
β星:ミルザム (Mirzam)
γ星:ムリフェイン (Muliphein)
δ星:ウェズン (Wezen)
ε星:アダラ (Adara) は視等級が1.50等と、2等星で最も明るい[4]。
ζ星:フルド (Furud)
η星:アルドラ (Aludra)
σ星:アボリジニの言葉に由来するUnurguniteという固有名を持つ。
その他、以下の恒星が知られている。
VY星:LC型の脈動変光星として知られている。- h3945:美しい二重星として知られている[7]。
星団・星雲・銀河
この星座には明るい星団・星雲はあまりない。
M41(NGC 2287):散開星団。おおいぬ座で唯一の明るい星団。視等級4.6で、シリウスの南4°の位置にある。
NGC 2360:散開星団。γ星の南3°の位置にある。
NGC 2362:散開星団。τ星の位置にある。- おおいぬ座矮小銀河
由来と歴史
プトレマイオスは、この星座の周りの11個の星を「星座を形作らない星」として挙げていた。現在、そのうちの9個ははと座、1個はいっかくじゅう座、残る1個はおおいぬ座の星となっている[8]。
神話
偽エラトステネスやヒュギーヌスは神犬ライラプスに結び付けている。ライラプスは、元々ヘーパイストスがゼウスのために作った、必ず獲物を捕まえる力を持つ犬であった。その飼い主は転々とし、アテナイのケパロス (Cephalus) のものとなった[8]。アムピトリュオーンはテーバイを苦しめるテウメーッソスの狐を退治するためにライラプスを持つケパロスを頼った。この牝の狐は誰にも捕まらないという運命にあったため、牝狐は逃げきることができず、ライラプスも牝狐を捕まえることができず、延々と追いかけ続けた。これを見たゼウスは、両者を石に変え、ライラプスは空に上げておおいぬ座とした[8]。
また、オーリーオーンの猟犬という見方もされる。アラトス、ホメロス、ヘシオドスは、オーリーオーンの足元でこの犬がウサギ(うさぎ座)を追いかけているとしている[8]。
呼称と方言
日本には、おおいぬ座に関係するアステリズムおよび主星シリウスの方言がいくつか存在する。
出典
^ “冬の星空を楽しもう”. AstroArts. 2013年5月11日閲覧。
^ “SIMBAD Astronomical Database”. Results for V* bet CMa. 2013年1月24日閲覧。
^ “SIMBAD Astronomical Database”. Results for NAME WEZEN. 2013年1月24日閲覧。
- ^ ab“SIMBAD Astronomical Database”. Results for NAME ADARA. 2013年1月24日閲覧。
^ “SIMBAD Astronomical Database”. Results for V* eta CMa. 2013年1月24日閲覧。
- ^ ab“SIMBAD Astronomical Database”. Results for NAME SIRIUS A. 2013年1月19日閲覧。
^ “冬の二重星”. 鹿角平天文台. 2013年5月12日閲覧。
- ^ abcdIan Ridpath. “Star Tales - Canis Major”. 2014年2月4日閲覧。
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座標: 07h 00m 00s, −20° 00′ 00″