ベルリン自由大学
Freie Universität Berlin | |
校訓 | ラテン語: Veritas, Iustitia, Libertas(真理・正義・自由) |
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学校種別 | 国立大学 |
設立年 | 1948年 |
基金 | 3.02億ユーロ (2013) |
学長 | ペーター=アンドレ・アルト |
大学職員数 | ~ 4,000 / 教授 430 (2012) |
学生数 | 34,514 (WS 2013/14) |
博士課程在籍数 | 4,410 (2013) |
所在地 | ドイツ ベルリンKaiserswerther Straße 16-18 14195 Berlin |
ウェブサイト | www.fu-berlin.de |
ベルリン自由大学(ベルリンじゆうだいがく、ドイツ語: Freie Universität Berlin, 英語: Free University of Berlin)は、ドイツの国立総合大学である。ドイツおよびヨーロッパの主要な研究大学であり、連邦政府のエクツェレンツ・イニティアティーフに選考された11の大学の1つである[1]。
設立は敗戦直後のベルリンの政治情勢に端を発する。伝統的なベルリン大学は壁の東側・ソビエト連邦の占領下におかれていたため、学生・教職員が学問の自由を求め離反し、1948年その「自由」の理念を冠した大学を西側・アメリカ占領区域にて発足させたのが始まりである。現在では、ベルリンに所在する4つの大学の中で最も規模が大きい。
「英タイムズ・ハイアー・エデュケーション」[2]による「世界大学ランキング」の「歴史、人文科学部門」で世界22位、「政治、社会科学部門」で41位、総合部門で75位に位置し、大学における研究は、自然科学の諸分野と並んで、社会科学、人文科学に重点が置かれているのが特徴である。2008年にはドイツ国内における「人文科学」研究の第一位、ヨーロッパ内では英オックスフォード・ケンブリッジ大学に次ぐ第三位を記録している。[3]
また、全学生中21%(2018年)を非ドイツ国籍の学生が占め、国内屈指の国際色豊かな教育機関である。[4]
現在ベルリン自由大学は、フンボルト大学と共同で運営しているシャリテー医科大学 (Charité) を除くと、ドイツ研究振興協会 (Deutsche Forschungsgemeinschaft, DFG) の8つの共同研究センターを主導しており、また同財団の5つの研究ユニットを持っている。
目次
1 沿革
2 歴史
3 専門分野
4 研究業績
4.1 国際
4.2 国内
5 キャンパス
6 関係者
6.1 教員
6.2 出身者
7 脚注
8 外部リンク
沿革
第二次世界大戦以前からベルリンを代表する総合大学、フリードリヒ・ヴィルヘルム大学ベルリンは、ドイツ敗戦後、ベルリンが戦勝4か国によって分割占領されると、ソ連占領地域である東ベルリンに位置することになった。ソ連占領当局が大学統制を強める中、これ反発する学生や同調する教授・研究者はマックス・プランク研究所などの協力を得て、1948年に西側占領地域のダーレム地区に新たな大学の運営を開始した。これがベルリン自由大学である。
1968年、パリ大学、ロンドン大学、カリフォルニア大学バークレー校に同調する学生運動が、ルディ・ドゥチュケに率いられた社会主義ドイツ学生連盟 (Sozialistischer Deutscher Studentenbund) により巻き起こされた。
1980年代には、学生数66,000名のドイツ最大の大学となるも、東西統合後のベルリンにおける大学再編の動きにより、1990年代には38,000名までに縮小されている。
歴史
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1948年12月4日に創設された。戦勝連合国内部に異なる主義主張が生じ、共同でのドイツ戦後処理はもはや不可能となっていくという、東西対立の開始が創設に大きく関連している。
フリードリヒヴィルヘルム大学ベルリン(1949年よりフンボルト大学ベルリンに改称)は四つに分割された市内のソ連管理区に位置し、軍行政機関(SMAD)より1946年から大学の再開の許可を得る。戦後の政治的思惑は教育機関にも及び、増加する共産主義の影響力は大学にも行使される結果となった。これは学生組合、教師陣による強い抗議を呼び起こした。
その抗議の結果として、1947年3月に何人かの学生たちがソ連秘密警察(MWD)に逮捕されるということがあった。ソ連上級裁判所の彼らに対する判決は25年による強制労働であり、彼らがベルリン大学の地下活動組織およびスパイであるとされた。18人の学生及び教員らが1945年から48年の間に拘禁もしくは連行され、何週間もの間、姿を消した。何人かはソ連内に連れて行かれ、そこで処刑された。
専門分野
- FB Politik- und Sozialwissenschaften 政治学、社会学
- FB Geschichts- und Kulturwissenschaften 歴史学、文化学
- FB Philosophie und Geisteswissenschaften 哲学、人文学
- FB Rechtswissenschaft 法律学
- FB Wirtschaftswissenschaft 経済学
- FB Biologie, Chemie, Pharmazie 生物学、化学、薬学
- FB Erziehungswissenschaft und Psychologie 教育学、心理学
- FB Geowissenschaften 地球科学
- FB Medizinische Fakultät Charité 医学
- FB Mathematik und Informatik 数学、情報科学
- FB Physik 物理学
- FB Veterinärmedizin 獣医学
研究業績
国際
以下は、ノーベル賞を受賞したベルリン自由大学の研究者の一覧である。
エルンスト・ルスカ (物理学賞 1986)
ラインハルト・ゼルテン (経済学賞 1994)
ゲルハルト・エルトル (化学賞 2007)- Prof. Dr. Ulrich Cubasch (「気候変動に関する政府間パネル」のメンバー 平和賞 2007)
ヘルタ・ミュラー (文学賞 2009)
国内
以下は、研究業績に対するドイツで最も栄誉な賞、ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ賞を受賞したベルリン自由大学の研究者の一覧である。
- Volker Erdmann, 生化学 (1987)
- Wolfram Saenger, 結晶学(1987)
- Randolf Menzel, 神経生物学 (1991)
- Irmela Hijiya-Kirschnereit, 日本学(1992)
- Jürgen Kocka, 史学(1992)
- Johann Mulzer, 有機化学(1994)
Peter Schäfer, ユダヤ学 (1994)- Emo Welzl, 情報科学 (1995)
- Onno Oncken, 地質学(1998)
Regine Hengge-Aronis, 微生物学 (1998)- Joachim Küpper, ロマンス学 (2001)
- Rupert Klein, 数学 (2003)
- Gabriele Brandstetter, 演劇学 (2004)
Gyburg Uhlmann geb. Radke, ギリシャ文献学 (2006)
キャンパス
大学の大部分の施設はベルリンの南西シュテーグリッツ=ツェーレンドルフ区内のダーレム地区に所在する。
関係者
教員
ゲルハルト・エルトル(2007年ノーベル化学賞受賞)- ハーゲン・クライネルト
- ペーター・ソンディ
- ヤーコプ・タウベス
- アルベルト・デファント
- アレクサンダー・デマント
- イルメラ・日地谷・キルシュネライト
- ヘルタ・ドイブラー=グメリン
- シグマンド・ノイマン
フリッツ・ハイヒェルハイム(客員教授)- エルンスト・ベンダ
アクセル・ホネット(助手)- トーマス・リッセ
エルンスト・ルスカ(1986年ノーベル物理学賞受賞)- ペーター・シュプレンゲル
ラインハルト・ゼルテン(教授(1969年-1972年) 1994年ノーベル経済学賞受賞)
浅島誠(研究員)
板倉宏(客員教授)
大沢真理(客員教授)
加藤周一(客員教授)
河上倫逸(客員教授)
橘川武郎(客員教授)
庄垣内正弘(客員教授)
末廣昭(客員教授)
竹田茂夫(助手)
原伸子(客員研究員)
平出隆(客員教授)
三宅正樹(客員教授)
宮崎良夫(客員教授)
山口定(客員教授)
出身者
- ハンス・アイヒェル
- ペーター・アイヒホルン
- クラウス・ヴォーヴェライト
- ベンノ・オーネゾルク
- ティモシー・ガートン・アッシュ
- マルティナ・ゲデック
- マンフレート・シュトルペ
- エリック・シュピーカーマン
- ダニエル・シュミット
- ベルンハルト・シュリンク
- オットー・シリー
- エーベルハルト・ディープゲン
- ルディ・ドゥチュケ
- アンドレア・フィッシャー
- カール・ベーレト
- ローマン・ヘルツォーク
- クラウス・ヘンシュ
- レナーテ・マインツ
- マルテ・ルディン
- 伊東孝之
- 今井康雄
- 岩間陽子
- 北川東子
- 木戸衛一
- 高辻知義
- 佐瀬昌盛
- 白取春彦
- 藤井啓司
芙苑晶(中退)
脚注
^ ドイツの大学システムの概要 ドイツ学術交流会
^ [1]
^ Top 100 Universities for Arts and Humanities.
^ EXPLORE RANKINGS DATA FOR FREE UNIVERSITY OF BERLIN 2018
外部リンク
- 公式サイト