北宇智駅
北宇智駅 | |
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駅舎(2010年2月21日) | |
きたうち Kitauchi | |
◄吉野口 (6.6km) (3.9km) 五条► | |
所在地 | 奈良県五條市住川町589-4 北緯34度22分57.4秒 東経135度42分51.5秒 |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | T 和歌山線 |
キロ程 | 31.5km(王寺起点) |
電報略号 | キタ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
乗車人員 -統計年度- |
192人/日(降車客含まず) -2016年- |
開業年月日 | 1896年(明治29年)10月25日[1] |
備考 | 無人駅(自動券売機 有) |
北宇智駅(きたうちえき)は、奈良県五條市住川町にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)和歌山線の駅である。
第2回近畿の駅百選に選定されている。
目次
1 歴史
2 駅構造
3 スイッチバック(現在は解消)
4 利用状況
5 駅周辺
6 路線バス
7 隣の駅
8 脚注
8.1 注釈
8.2 出典
9 関連項目
10 外部リンク
歴史
1896年(明治29年)10月25日 - 南和鉄道の葛駅(現在の吉野口駅) - 五条駅 - 二見駅(のちの川端駅)間延伸により開業[1]。
1904年(明治37年)12月9日 - 南和鉄道の路線を関西鉄道が承継し、同社の駅となる[1]。
1907年(明治40年)10月1日 - 関西鉄道が鉄道国有法により国有化され、官設鉄道の駅となる[1]。
1909年(明治42年)10月12日 - 線路名称が制定され、和歌山線の所属となる[1]。
1945年(昭和20年)8月8日 - 空母艦載機による空襲を受ける。
1984年(昭和59年)10月20日 - 無人駅となる。
1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる[1]。
2006年(平成18年)3月18日 - スイッチバック運行時の運行方式を変更。
2007年(平成19年)
- 3月18日 - スイッチバック解消。仮設ホームを設置し、1面1線の棒線駅となる[1]。
7月25日 - ホームの工事が完成。
2018年(平成30年)3月17日 - ICカード「ICOCA」導入。
駅構造
スイッチバック解消後のホームと駅舎
五条方面に向かって右側に、単式ホーム1面1線を有する地上駅(停留所)。駅舎はログハウス風待合室があるだけのごく簡素なもので、その中に直立式自動券売機が設置されている。バリアフリー化されており、駅入口にはスロープや手すりの設備も整っている。ICOCAは簡易ICOCA改札機による対応である。
王寺鉄道部が管理している無人駅である。
トイレは、駅舎横に設置されている。
後述のスイッチバックの解消に伴って新しい駅舎とホームが建設され、旧ホーム付近の跨線橋および架線は撤去された。そのほかの設備[注釈 1]は10年近く撤去されることなく残っていた(旧駅内および入換線は柵で囲われ立入禁止)が、2017年になって旧駅舎と信号機器室が解体されている。
スイッチバック(現在は解消)
当駅は2007年3月18日まで、駅に停車するためにスイッチバックが必要な構造となっており、関西2府4県では唯一の例であった。最急勾配こそ20パーミル程度だが、開業時は蒸気機関車の牽引する列車ばかりだったため必須の設備であった。その後に蒸気機関車は廃止となり、やがて電化されたためにスイッチバックの必要性は薄れたが、設備は残されていた。
その当時は相対式ホーム2面2線を有し、列車の交換を行うことができた。駅舎側が1番線、向かいが2番線で、それぞれ五条方面ゆきと王寺方面行きであった。五条方面から当駅に停車する場合には、まず引上線に入り、そこからスイッチバックして駅に入線した。王寺方面からはこれと逆の行程である。なお、列車が当駅を通過する場合にはスイッチバックをする必要はなく、駅構内および引上げ線に入らずそのまま渡り線を通ることができた[注釈 2]。また、スイッチバックによる入換作業中は4分程度遮断機が下りたままになるため、駅北方にある踏切道にはその旨が書かれた看板が立てられていた。
スイッチバックをする際、運転士は運転席を移動せずに車掌の無線による誘導で上半身を運転席から外に乗り出して後退していたが、2006年3月18日のダイヤ改正以後、運転席を移動するようになった[注釈 3]。しかし、2006年3月23日および27日に運転士のATSの入れ忘れ事故が立て続けに発生したため、事故防止策としてスイッチバックを廃止することとなった[1]。
2007年3月17日22時頃 - 3月18日9時頃は全列車が北宇智駅を通過。3月18日9時頃 - 17時30分頃は吉野口駅 - 五条駅間を運休として線路の切替え作業が行われ、この間は吉野口駅 - 五条駅間で代行バスが運行された。このスイッチバックの解消に伴い、吉野口駅 - 五条駅間の営業キロが0.4km短縮され[注釈 4]、区間によっては運賃が値下げとなった[2]。
旧駅舎。
旧跨線橋(撤去済)上から旧駅構内、五条方を望む。左側の単線が本線。
旧引き上げ線から住川街道踏切、駅構内を望む。
旧引き上げ線
踏切の閉鎖時間が長いことをことわる看板。
高田、王寺方面は跨線橋から対面ホーム 案内看板
利用状況
奈良県統計年鑑によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである。
- 187人(2005年度)
- 181人(2006年度)
- 194人(2007年度)
- 179人(2008年度)
- 179人(2009年度)
- 183人(2010年度)
- 176人(2011年度)
- 191人(2012年度)
駅周辺
- 北宇智郵便局
五條警察署住川駐在所- 五條市立北宇智小学校
- 五條市立北宇智保育所
- 北宇智公民館
テクノパーク・なら(工業団地)
エルベタウン五條・ルネッサンスコート(住宅地)
奈良県農業協同組合北宇智支店
金剛山登山口- 藤岡家住宅
京奈和自動車道五條道路
路線バス
- 五條市コミュニティバス
- B系統 小和・五条駅方面 県立五條病院行き
※ 平日1往復のみの運行となっている。
- 五條市デマンド型コミュニティバス
- 県営南和団地行き/野原・県立五條病院方面 JR五条駅行き
※ 平日3往復の運行となっている。
隣の駅
- 西日本旅客鉄道
T 和歌山線
■快速(大和路線直通)・■普通
吉野口駅 - 北宇智駅 - 五条駅
脚注
注釈
^ 旧駅舎・ホーム・便所・信号機器室・スイッチバックのための入換線など、新駅舎建設の邪魔にならなかった設備
^ ただし、急行「紀ノ川」廃止後(電化完成時の1984年10月ダイヤ改正以降)、当駅を通過する定期旅客列車は存在しなかった
^ 車掌が乗務する列車をのぞく
^ 吉野口駅 - 北宇智駅間を6.7kmから6.6kmに、北宇智駅 - 五条駅間を4.2kmから3.9kmに改キロ
出典
- ^ abcdefgh曽根悟(監修) 『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』42号 阪和線・和歌山線・桜井線・湖西線・関西空港線、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集)、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年5月16日、20-21頁。
^ “和歌山線北宇智駅の駅構内改良に伴うバス代行” (日本語) (プレスリリース), 西日本旅客鉄道, (2007年2月19日), オリジナルの2007年11月5日時点によるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20071105210752/http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/1172825_799.html 2012年3月3日閲覧。
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧
外部リンク
北宇智駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道
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