アルファレコード
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アルファレコード Alfa Records Inc. | |
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設立 | 1969年 (アルファミュージック) 1977年 (アルファレコード) |
設立者 | 村井邦彦 |
解散 | 1999 |
販売元 | ビクター音楽産業(1977-1982) ワーナー・パイオニア(1983-1991) 日本コロムビア (1991-1994) 東芝EMI (1994-2001) ソニー・ミュージックダイレクト (2001- ) |
国 | ![]() |
本社所在地 | 東京 |
アルファレコード(Alfa Records)は、日本のレコード会社。既にレコード・CD制作からは撤退しており、原盤管理会社として現存している。
目次
1 概要
2 邦楽レーベル
3 洋楽レーベル (ライセンス、サブライセンスを含む)
4 所属アーティスト
4.1 Alfa
4.2 YEN
4.3 G.M.O.
4.4 HYS
4.5 EDGE
4.6 NEWS
4.7 ZAZA
5 参考文献
6 脚注
概要
1969年、村井邦彦が音楽出版社アルファミュージックを設立。
1970年、村井が川添象郎、ミッキー・カーチス、内田裕也、木村英樹とともに「マッシュルーム・レコード」を設立。
1972年、外車ディーラー最大手のヤナセの会長(当時)・梁瀬次郎と、原盤制作会社としてアルファ&アソシエイツを設立。東芝音楽工業(現:ユニバーサル ミュージックLLC・Virgin Musicレーベル/EMI RECORDSレーベル)のリバティ・レーベルに販売を委託した赤い鳥や荒井由実(現・松任谷由実)、ハイ・ファイ・セットなどの「アルファ&アソシエイツ」、日本コロムビアのデノン・レーベル(のちに「Blow Up」に改称)に販売を委託したGARO、小坂忠などのアーティストを送り出す。
1977年、レコード会社「アルファレコード」を設立、「アルファ&アソシエイツ」「マッシュルーム」の音源の発売権も同社に移行した。サーカス、カシオペア、イエロー・マジック・オーケストラの成功で知名度も大きく上がる。
1978年、アメリカのA&Mレコードの販売権を獲得。ハーブ・アルパート、クインシー・ジョーンズ、セルジオ・メンデス、ニュー・ウェイヴのポリス、ジョー・ジャクソンなどが次々とヒットした。
1980年、アルファ&アソシエイツがヤナセグループに入る。同年、ロサンゼルスにおいてアルファアメリカ設立(1983年に撤退)。
1982年、兄弟会社として、小杉理宇造と山下達郎がアルファ・ムーン(後にMMG→イーストウエスト・ジャパンを経てワーナーミュージック・ジャパンに吸収合併)を設立。
1985年、村井が退職する。
1990年代初頭、当時の主要株主であったヤナセが、バブル崩壊により資本を引き揚げる。そして1994年、別資本が立ち上がり、アルファレコードの業務は新会社に移管される。移管された新会社はアルファミュージックに社名を再変更、作詞家・訳詞家で音楽プロデューサーの大橋一枝が社長に就任する。
1995年、東京都港区に所有していた自社スタジオ「Studio A」を閉鎖する。
1998年10月、社員のほとんどを解雇し事業規模を縮小。レコード制作から撤退し、原盤管理会社として残る。
1999年、大橋が経営していた音楽出版社「ケイ・ミュージック・パブリシング」(Kay Music Publishing)と合併[1]し、同社の管理楽曲の版権もアルファミュージックに移管される。
2001年4月、全世界での使用も含めた著作権管理および原版使用権をソニー・ミュージックパブリッシングに委託する。それ以降は基本的に、ソニー・ミュージックダイレクトから旧譜が復刻発売されている。なお、荒井由実の音源に関してはソニー・ミュージックパブリッシングからユニバーサルミュージック合同会社へ販売委託している。
レコード会社として独立後、販売元は当初ビクター音楽産業(後にビクターエンタテインメントを経てJVCケンウッド・ビクターエンタテインメントに改称)であったが、1998年にレコード制作から撤退するまでの間、ワーナーパイオニア(現:ワーナーミュージック・ジャパン)→日本コロムビア→東芝EMIと販売元の系列替えがあった。[2]
洋楽部門では、A&Mレコードのほか、一時期ゾンバ・レコード、ミュート・レコードなどの国内盤の発売元になっていたほか、ユーロビートのコンピレーションCD「ザッツ・ユーロビート」シリーズを定期的に出しており、カイリー・ミノーグなどを日本に紹介した。
邦楽レーベル
YEN(¥EN・エン)(1982年〜1985年)
YMOの細野晴臣と高橋幸宏を中心としたレーベル。ゲルニカ、戸川純、上野耕路、立花ハジメ、サンディー&ザ・サンセッツ、Interiorsらが在籍。
Y.M.O.(1983年)
G.M.O.(1986年〜1994年)
1985年に立ち上げられた日本初のゲームミュージック専門レーベル。このレーベルの担当者がサイトロ(サイトロン・レーベル)の立ち上げに参画する。
HYS(1986年〜1988年)
- 戸川純のレーベル
EDGE(1986年〜1989年)
ZAZA(1990年設立)
NEWS
NEWSレコード解散後、設けられたレーベル。
Magic Land(1996年設立)
SPIN(1990年設立)
On-Uサウンドの日本発売。
SEXCITE
ガレージ/GSからホットロッド、ソフトロック、ガールポップ、サーフィン
プロジェクト・キャッシュ、ザ・ペブルス、ルルーズ・マーブル、ザ・ヘア、渚ようこ、スプリングス、チャーリー&ホット・ホイールズ、ジョネッツ、ザ・ウォーターズ、エル・カミーノスらが所属。
洋楽レーベル (ライセンス、サブライセンスを含む)
ALFA international
- アルファ・アメリカ独自制作で、ルルやビリー・ヴェラ アンド ザ・ビーターズなどを発売していたが、ビリー・ヴェラの「アット・ディス・モーメント」は発売後、アルファがアメリカ事務所を閉鎖した数年を経て、テレビドラマでの挿入歌に採用され全米チャート第1位を獲得する。後に、ユーロビートや洋楽作品のライセンス受託主体レーベルになる。
- 1992年頃、アンダーグラウンド・レジスタンスやHARD WAXといったドイツのレーベル、日本発売。
A&M Records
ジャネット・ジャクソンやスクイーズ、ジョー・ジャクソン、ポリスなど英・米のA&Mと直接契約していた原盤のみを使用(現在はユニバーサル・ミュージックが取り扱い)。
Sonet - スウェーデンの老舗レコード会社。
- シークレット・サービス等が日本発売された。現在は業務を閉鎖し、旧譜はユニバーサル・ミュージック内のストックホルム・レコードから発売されている。
PWL Records
- 1980年代、英国のストック・エイトキン・ウォーターマンのピート・ウォーターマンが設立したレコード会社。但し、その殆どはアーティスト単位でレコード会社にライセンスされ、リック・アストリーはBMG、ソニアやブラザー・ビヨンドはEMI、アーティストとしてのストック・エイトキン・ウォーターマンはA&Mの各PWLレーベルから販売されていた。
- アルファでは、日本地域で原盤使用権が浮いていた大量のSAWプロデュース作品や、デビュー時からPWLを離れるまでカイリー・ミノーグやジェイソン・ドノヴァンなど豪・マッシュルームレコードの制作とライセンス作品を販売していた。ユーロビートからクラブ志向にジャンルが傾倒すると、2 アンリミテッドやオーパス3などクラブカヴァー曲のサブライセンスも取得し「ザッツ・クラブトラックス」系列でのコンピレーション化、シングル化していた。
PROTO Records
ドラァグ・クイーンとして『ピンク・フラミンゴ』や『ポリエステル』『ヘアスプレー(オリジナルキャスト版)』など、映画に出演したディヴァインの楽曲が、カセット版ザッツ・ハイエナジーに初収録。その流れを汲む初期ザッツ・ユーロビートのメインアクトとして多くの楽曲がフィーチュアされた。特にディヴァインの初期作品"Native Love"や"Shoot Your Shot"などのボビー・オーランドのプロデュース作品、ナイトメア・レコード主宰のイアン・レヴィン作品を経て、全米ディスコチャートにも登場した"You Think You're a Man"、"Walk Like A Man"や"I'm So Beautiful"は、ストック・エイトキン・ウォーターマン・プロダクションがブレイクする前(スタジオ運営、フェアライトCMI導入前)の初期作品であり、ハイエナジーとユーロビートのジャンルを語る上で、最も重要なシンガー、パフォーマーである。
Bellaphone - ドイツのレコード会社。
ヘイゼル・ディーンのアルバム (Hearts First - 1984年作品)は、マスタリングからプレスまでアルファレコードが行い、日本語盤から日本語解説を省いてこのレーベルへ輸出・供給していた。
FLEA、F.C.F. Records、ASIA Records、Discomagic その他 - イタリアの音楽出版社系レーベル。ファリーナ・アンド・クリバレンテのプロデュース作品がメイン。
- アルファが日本国内で使用ライセンスを請けた楽曲を、avex trax社の前身会社がレンタルレコード店向けに独自編集(MixCD化)して日本へ輸入した件を巡り、アルファから販売差し止めを要請され騒動となる。この件により、avex traxはレコード会社として発足し、独自の「SUPER EUROBEAT」シリーズを立ち上げる。
ZOMBA Records - フロッグ・オブ・シーガルズやDJ・ジャジー・ジェフ&ザ・フレッシュ・プリンス、R・ケリー&パブリックアナウンスメントなどを日本で販売。
- アルファから離れた後、ブリトニー・スピアーズやレッドニックスらが世界規模のヒット曲を輩出。当時のBMGが吸収合併したため、現在はソニーミュージックのレーベルの一つ。
ミュート・レコード - デペッシュ・モード、イレイジャーやライバッハ、ニッツァー・エブなどを日本で販売。
- テクノ専門ブランドノヴァミュート経由で、ベルリンのクラブレーベル、トレゾアのコンピレーション、アンダーグラウンド・レジスタンスのプロジェクトX-101、X-102、X-103なども日本で発売された。
アルファ・ジャズ
- 1988〜1998年、ジャズ専門レーベル。
ザッツ・ユーロビート シリーズのみ、制作:アルファ・ミュージック、販売:NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンの4タイトルが存在する。
所属アーティスト
Alfa
フィフィ・ザ・フリー 1969年11月のアルファ・レーベル発足、第一弾アーティスト(日本コロムビア・レコード配給)- 赤い鳥
- 朝比奈マリア
- 荒井由実
イエロー・マジック・オーケストラ
- 細野晴臣
- 坂本龍一
- 高橋幸宏
いしだあゆみ(ビクターレコード→日本コロムビア→アルファレコード。アルファレコード契約解除後、CBS・ソニーを経てトーラスレコードへ移籍)- 伊東ゆかり
- エキスポ
- 大野方栄
- GARDEN
- カシオペア
- 紙ふうせん
- GARO
- 桐ヶ谷仁
- 小坂忠
- 古代祐三
- 小森田実
- サーカス
- 佐藤博
Sandii & The Sunsetz(英語版)- シーナ&ロケッツ
- 鈴木こう
- スターリン
- SUPER BAD
- スネークマンショー
- スーパー・エキセントリック・シアター
- ソフトバレエ
- 太陽の塔
- タモリ
九十九一
としたろうとリバーサイド(としたろうは、ソロで TOSHITARO としてアポロンへ移籍)- ハイ・ファイ・セット
- Pas de chat(パディシャ)
日出郎(のちにニューセンチュリー・レコードへ移籍、現VIVID SOUNDへ移籍)- 日向敏文
- ビリー・ヴェラ
- 布施博
- Blue Film
- ブレッド&バター
- 深町純
MAX Q(英語版) - INXSのマイケル・ハッチェンスを中心としたユニット。
松山千春(キャニオンレコード→NEWSレコード→アルファNEWSレーベル→現・日本コロムビア)
三好鉄生 - のちにクラウンレコードへ移籍- 村井麻里子
- MELON
- 矢野有美
- 山本達彦
- 雪村いづみ
- 吉田美奈子
- 吉野千代乃
ルネ(・シマール、René Simard) - カナダ出身。1974年に日本デビューした当時13歳のボーイソプラノ。- 若林志穂
audio active - アルファレコード移管後、BEAT RECORDSをメンバー自ら立ち上げ国内リリースを展開。1stアルバムは1993年11月に発売後まもなく廃盤。- TELEX (テレックス)
- B・A・T
YEN
イエロー・マジック・オーケストラ
- 細野晴臣
- 高橋幸宏
- イノヤマランド
INTERIORS
- 日向大介
- 野中英紀
ゲルニカ
- 上野耕路
- 太田螢一
- 戸川純
- 小池玉緒
- 越美晴
Sandii & The Sunsetz(英語版)- スネークマンショー
- 立花ハジメ
G.M.O.
HYS
- 戸川純
EDGE
- ヴァリエテ(有近真澄、山田多理)
- cutting edge
- ゼロスペクター
- P-MODEL
- POISON POP
NEWS
- 松山千春
ZAZA
QUADRAPHONICS(岡野ハジメ、吉田仁)
SODOM
- 福富幸宏
- HALO
マンナ(鴨宮諒、梶原もと子)
参考文献
- 『ジャズ名門レーベル大事典 Swing Journal 1999年5月臨時増刊』スイングジャーナル社、1999年、338頁。
脚注
^ 1999年(平成11年)2月22日官報第2570号・20ページ
^ ただし、「ザッツ・ユーロビート」シリーズの一部についてはパイオニアLDCが販売元になっているケースもある。