国民の父















ウィレム1世、オラニエ公、ナッサウ伯、独立オランダ、オランダ共和国の初代総督





アメリカ合衆国建国の父、ジョージ・ワシントン





ハイチ独立の父、トゥーサン・ルーヴェルチュール





メキシコ独立の父、ミゲル・イダルゴ





シモン・ボリーバル、ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビアの解放者





ホセ・デ・サン=マルティン、アルゼンチン、チリ、ペルーの解放者





テオドール・ヘルツル、シオニズムの父でイスラエルの父





辛亥革命を主導した孫文、中華民国(台湾)の国父


国民の父(こくみんのちち)とは、多くの国家において、独立期や発展期に活躍した象徴的な人物や政治的な指導者を称賛する際に使われる呼称である。英語からの訳語であるこの呼称の他、似た概念を表す呼称として「祖国の父」、「国家の父」、「建国の父」、「独立の父」、「国父」があり、それぞれニュアンスが異なる。




目次






  • 1 各呼称のニュアンスの違い


  • 2 概説


  • 3 脚注


  • 4 参考文献


  • 5 関連項目





各呼称のニュアンスの違い


「建国の父」や「独立の父」はもっぱら建国や独立そのものに多大な貢献をした人物を指す呼称だが、その他は必ずしもそうではなく、国家の発展に貢献した人物を指すこともある。「祖国の父」及び「国家の父」は後述のpater patriaeの訳語として使われるほか、一般的な呼称としても用いられる。日本語や中国語では漢語の「国父」がしばしば使われる。「国父」は「藩主の父」を表す称号として島津久光が用いたが、後に"Father of the Nation"の訳語として使われるようになり、特に中国語からの影響で孫文を指す用例が最も多く、定着している。



概説


その生涯から読み取られる英雄らしさや道徳的権威としてのありかたによって、こうした人物は国家や国民が国史を記述する際のキーパーソンにされ、愛国心の源に、また尊敬や崇拝の対象にされる。国父の肖像は国家の象徴となり、紙幣や切手、記念碑、あるいは地名や空港名、大学名などに使われる。いくつかの権威的な国家では、国父に対するカルト的な個人崇拝が確立されることもある。


古代ローマの元老院は、最も尊敬すべき市民に対し祖国の父pater patriae)の称号を授与していた。キケロは執政官として国家転覆の陰謀を未然に防いだことからこの称号を得た他、有名なところでは歴代ローマ皇帝達は長年皇帝として活躍した場合など、元老院からこの称号を贈られていた。皇帝の肖像の入った硬貨にしばしば「PP」と書かれているのはこの「pater patriae」の略である。


一旦「国父」とされた人物の全てが永久に名声を維持するわけではなく、歴史の見直しなどによってその地位が揺らぐことがある。例えば、ヨシフ・スターリンは、ソビエト連邦の指導者の地位にあった時代、数千万のソビエト人民の父として称えるプロパガンダがなされていた。彼が死んだ後、指導者スターリンのいない生活など考えられないし耐えられないと考えた国民が多かっただろうことは、後追い自殺が続発したことからも窺える。やがて彼が行った政治的抑圧が明るみに出て、後継者ニキータ・フルシチョフによる非難が行われ、ウラジーミル・レーニンと並べて安置されていたスターリンの遺体はレーニン廟から撤去されるに至った。


他の例では、アイルランド独立運動の指導者でアイルランド共和国大統領を長年務めたエイモン・デ・ヴァレラが挙げられる。多くのアイルランド人は彼を国父と見ていたが、1980年代以降の歴史の再評価で、他の独立指導者(マイケル・コリンズなど)にスポットが当てられるに従い、デ・ヴァレラの評価は下がっている。


マハトマ・ガンディーはインドの国父(राष्ट्रपिता)として、孫文は中華民国(台湾)の国父(國父)として、ホー・チ・ミンはベトナム社会主義共和国の国父として、国家から公式に称されている。トルコの近代化の父ムスタファ・ケマル・パシャは、トルコ大国民議会から「父なるトルコ人」という意味のアタテュルクという姓を贈られた。


2003年にハーミド・カルザイ大統領が起草したアフガニスタン憲法草案では、廃位されたかつての王であるザーヒル・シャーに「ババ=エ=ミラート(国父)」の称号が贈られた。この異例の措置は、王政復活を切望するアフガン人に対する配慮であると解釈されている。


ミャンマー/ビルマでは、アウン・サン将軍が建国の父となっている。





脚注


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参考文献



関連項目



  • アメリカ合衆国建国の父(ファウンディング・ファーザーズ)




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