沢木耕太郎








































沢木 耕太郎
(さわき こうたろう)
誕生
(1947-11-29) 1947年11月29日(71歳)
東京都大田区
職業
作家
言語
日本語
国籍
日本の旗 日本
最終学歴
横浜国立大学経済学部
ジャンル
ノンフィクション
小説
代表作
『深夜特急』(1986年 - 1992年)
子供
田澤利依子

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沢木 耕太郎(さわき こうたろう、1947年11月29日 - )は、日本のノンフィクション作家、エッセイスト、小説家、写真家。




目次






  • 1 人物


    • 1.1 名前


    • 1.2 エピソード




  • 2 受賞歴


  • 3 作品


  • 4 翻訳


  • 5 写真集


  • 6 編集


  • 7 放送メディアへの出演


    • 7.1 テレビ番組


    • 7.2 ラジオ番組




  • 8 関連項目


  • 9 脚注


  • 10 外部リンク





人物


東京都大田区生まれ。東京都立南高等学校(当時)を経て、横浜国立大学経済学部卒業。大学時代のゼミの指導教官は、後に神奈川県知事となる長洲一二だった[1]


大学卒業後は富士銀行(当時)に入行するも、初出社の日に退社した。出社途中に信号待ちをしているときに退社を決めたという[2]。その後、ゼミの指導教官長洲から「何か書いてみないか」と誘われたのをきっかけに、文筆活動に入る[1]


ルポライターとして1970年(昭和45年)、『防人のブルース』[3]でデビューし、1979年(昭和54年)には浅沼稲次郎暗殺事件で刺殺された浅沼と、その犯人である少年を描いた『テロルの決算』で第10回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した。以後、スポーツや旅などを題材にした多数のノンフィクション作品、小説などを発表している。



名前


「沢木耕太郎」はペンネームである[4]。雑誌の取材を受け、「あなたの本名はあらゆる文献を見てもどこにも掲載されていない。なぜなのか」と問われた沢木は、「ペンネームを使う以上、わざわざ本名を名乗るのなら使う必要がない」と答えている[4]



エピソード



  • 沢木はアメリカで起こった「ニュー・ジャーナリズム」の影響を受けているが、小説『一瞬の夏』[5](1981年)では、プロボクサー・カシアス内藤が2度目の東洋チャンピオンに挑戦する姿を、取材者であり同行者である「私」を絡めて克明に描き、自ら「私ノンフィクション」と呼ぶ方法論に挑んだ。

  • テレビ番組『NHKスペシャル』には、自ら取材・構成を担当したうえで出演したことがある。

  • 毎年12月24日の深夜に「旅」をテーマとして放送されるFMラジオ番組『MIDNIGHT EXPRESS~天涯へ』(J-WAVE)には、DJとして出演している。

  • 乗っていたセスナ機がブラジルのジャングルで墜落し、九死に一生を得た体験をもつ[6]

  • ノンフィクション作品集 『人の砂漠』では、所収作品のうち「鏡の調書」がドラマ化(NHK、1995年)されたほか、短編4編が学生らによって映画化された[7]



受賞歴




  • 1979年 『テロルの決算』で第10回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞


  • 1982年 『一瞬の夏』で第1回新田次郎文学賞を受賞


  • 1985年 『バーボン・ストリート』で第1回講談社エッセイ賞を受賞


  • 1993年 『深夜特急 第三便』で第2回JTB紀行文学賞を受賞


  • 2003年 これまでの作家活動で第51回菊池寛賞を受賞


  • 2006年 『凍』で第28回講談社ノンフィクション賞を受賞


  • 2013年 『キャパの十字架』で第17回司馬遼太郎賞を受賞



作品



  • 『若き実力者たち 現代を疾走する12人』文藝春秋(1973年)のち文庫

  • 『敗れざる者たち』文藝春秋(1976年)のち文庫

  • 『人の砂漠』新潮社(1977年)のち文庫

  • 『テロルの決算』文藝春秋(1978年)のち文庫

  • 『地の漂流者たち』文春文庫(1979年)

  • 『一瞬の夏』新潮社(1981年)のち文庫

  • 『路上の視野』文藝春秋(1982年)
    • 「紙のライオン」「ペーパーナイフ」「地図を燃やす」文庫(3分冊)


  • 『バーボン・ストリート』新潮社(1984年)のち文庫

  • 『深夜特急 第一便 黄金宮殿』新潮社(1986年)のち文庫

  • 『深夜特急 第二便 ペルシャの風』新潮社(1986年)のち文庫

  • 『馬車は走る』文藝春秋(1986年)のち文庫(趙治勲、石原慎太郎、山田泰吉、小椋佳、多田雄幸、三浦和義)

  • 『王の闇』文藝春秋(1989年)のち文庫

  • 『チェーン・スモーキング』新潮社(1990年)のち文庫

  • 『彼らの流儀』朝日新聞社(1991年)のち新潮文庫

  • 『深夜特急 第三便 飛光よ、飛光よ』新潮社(1992年)のち文庫

  • 『象が空を 1982~1992』文藝春秋(1993年)
    • 「夕陽が眼にしみる」「不思議の果実」「勉強はそれからだ」文庫(3分冊)


  • 『檀』新潮社(1995年)のち文庫(檀一雄)

  • 『天涯』全3巻 スイッチパブリッシング、1997-2003 のち全6冊 集英社文庫、2006

  • 『オリンピア〜ナチスの森で』集英社(1998年)のち文庫

  • 『貧乏だけど贅沢』文藝春秋(1999年、対談集)のち文春文庫(2012年)

  • 『血の味』新潮社(2000年、初の長編小説)純文学書き下ろし特別作品 のち文庫

  • 『世界は「使われなかった人生」であふれてる』暮しの手帖社(2001年)のち幻冬舎文庫

  • 『イルカと墜落』文藝春秋(2002年)のち文庫

  • 『シネマと書店とスタジアム』新潮社(2002年)のち文庫

  • 沢木耕太郎ノンフィクション』文藝春秋(全9巻、2002年 - 2004年)

  • 『一号線を北上せよ』講談社(2003年)のち文庫

  • 『無名』幻冬舎(2003年)のち文庫

  • 『杯 WORLD CUP』朝日新聞社(2004年)のち新潮文庫

  • 『冠 OLYMPIC GAMES』朝日新聞社(2004年)のち文庫

  • 『凍』新潮社(2005年)のち文庫(山野井泰史)

  • 『危機の宰相』魁星出版(2006年) のち文春文庫。池田勇人、田村敏雄、下村治

  • 『「愛」という言葉を口にできなかった二人のために』幻冬舎(2007年)のち文庫。映画エッセイ集

  • 『246』スイッチ・パブリッシング(2007年)のち新潮文庫 

  • 『旅する力──深夜特急ノート』新潮社(2008年)のち文庫 

  • 『あなたがいる場所』新潮社(2011年)のち文庫

  • 『ポーカー・フェース』新潮社(2011年)のち文庫 

  • 『月の少年』浅野隆広絵 講談社(2012年)

  • 『わるいことがしたい!』ミスミヨシコ絵 講談社(2012年)

  • 『いろはいろいろ』和田誠絵 講談社(2013年)

  • 『キャパの十字架』文藝春秋 2013 のち文庫 

  • 『流星ひとつ』新潮社 2013 のち文庫

  • 『旅の窓』幻冬舎 2013 のち文庫

  • 『ホーキのララ』貴納大輔絵 講談社 2013

  • 『波の音が消えるまで』新潮社 2014(小説) のち文庫

  • 『キャパへの追走』文藝春秋 2015 のち文庫

  • 『銀の街から』朝日新聞出版 2015 のち文庫

  • 『銀の森へ』朝日新聞出版 2015 のち文庫

  • 『春に散る』朝日新聞出版(上・下) 2017

  • 『銀河を渡る 全エッセイ』新潮社 2018

  • 『作家との遭遇 全作家論』新潮社 2018



翻訳



  • キャパ その青春(リチャード・ウィーラン) 文藝春秋(1988年)

  • キャパ その死(リチャード・ウィーラン) 文藝春秋(1988年)
    • 「キャパ その青春」、「─その戦い」、「─その死」 文春文庫(2004年)


  • ロバート・キャパ写真集 フォトグラフス 文藝春秋(1988年)解説

  • カラ 孤独なハヤブサの物語 J・F・ガーゾーン 新潮社(1995年)のち文庫

  • 殺人者たちの午後 トニー・パーカー 飛鳥新社(2009年)



写真集



  • 天涯(全3巻) スイッチ・パブリッシング(1997年〜)のち集英社文庫(全6巻)

  • カシアス(写真家内藤利朗との共著) スイッチ・パブリッシング(2005年)



編集


  • 目撃者──近藤紘一全軌跡1971~1986 文藝春秋 (1981年) のち文庫


放送メディアへの出演



テレビ番組




  • NHKスペシャル 沢木耕太郎 スポーツ・ドキュメント100メートル 〜極限への疾走〜 (NHK総合)

  • NHKスペシャル 沢木耕太郎 スポーツ・ドキュメント奪還〜ジョージ・フォアマン 45歳の挑戦〜 (NHK総合)


  • ETVカルチャースペシャル フォトドキュメント 天涯へ 旅人 沢木耕太郎の世界 (NHK教育)

  • NHKスペシャル 沢木耕太郎 アマゾン思索紀行〜隔絶された人々 イゾラド〜 (NHK総合)

  • ETVスペシャル 沢木耕太郎 アマゾン思索紀行 〜森の奥 森の声〜シドニーポスエロとの対話〜 (NHK教育)

  • NHKスペシャル 沢木耕太郎 推理ドキュメント 運命の一枚〜“戦場”写真 最大の謎に挑む〜 (NHK総合)



ラジオ番組



  • MIDNIGHT EXPRESS〜天涯へ(1997年から毎年12月25日(24日深夜)、J-WAVE)


関連項目




  • 円谷幸吉 - 敗れざる者たち


  • 榎本喜八 - 敗れざる者たち


  • 難波昭二郎 - 敗れざる者たち


  • イシノヒカル - 敗れざる者たち


  • カシアス内藤 - 敗れざる者たち、一瞬の夏

  • E&Jカシアス・ボクシングジム


  • 浅沼稲次郎 - テロルの決算


  • エディ・タウンゼント - 一瞬の夏


  • 輪島功一 - 敗れざる者たち、王の闇


  • ジョー・フレージャー - 王の闇


  • 檀一雄 - 檀


  • レニ・リーフェンシュタール - オリンピア〜ナチスの森で


  • 山野井泰史 - 凍


  • 藤圭子 - 流星ひとつ

  • ロバート・キャパ



脚注




  1. ^ ab1999年6月27日付け日本経済新聞(文化欄)


  2. ^ 『路上の視野』所収のエッセイにこの記述がある


  3. ^ 『地の漂流者たち』所収

  4. ^ ab「ノンフィクション作家の第一人者 沢木耕太郎の謎に満ちた"私生活"」『噂の眞相』 1996年3月号


  5. ^ この作品は、「クレイになれなかった男」(『敗れざる者たち』所収)の続編ともいえる


  6. ^ 詳細は『イルカと墜落』に収録


  7. ^ 2010年(平成22年)、東京藝術大学大学院の学生らによる




外部リンク


  • 文藝春秋 80周年記念出版 沢木耕太郎ノンフィクション









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