ビュイック・エクセル
ビュイック・エクセル (Buick Excelle) は中国でゼネラルモーターズ (GM) の現地合弁である上海GMがビュイックブランドで製造・販売している小型車である。2013年現在、シボレー・オプトラをベースとする初代モデル(中国名:凱越)とオペル・アストラをベースとする2代目モデル(中国名:英朗)が併売されている。
エクセルは2011年の中国市場でのベストセラーである[1]。
目次
1 歴史
1.1 初代(凱越、2003年-現在)
1.1.1 台湾仕様車
1.2 2代目(英朗XT/GT、2009年-現在)
1.3 3代目(英朗、2015年-現在)
2 関連項目
3 脚注
4 外部リンク
歴史
初代(凱越、2003年-現在)
ビュイック・エクセル 別克凱越 | |
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エクセルセダン中期型(フロント) エクセルセダン中期型(リア) | |
製造国 | ![]() |
販売期間 | 2003年 - 現在 |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 4ドアセダン 5ドアステーションワゴン 5ドアハッチバック (HRV) |
エンジン | 直4 1.5L 直4 1.6L 直4 1.8L |
駆動方式 | FF |
変速機 | 5速MT 4速AT 6速AT |
全長 | 4,515mm |
全幅 | 1,725mm |
全高 | 1,445mm |
ホイールベース | 2,600mm |
車両重量 | 1,250-1,260kg |
-自動車のスペック表- |
2003年4月の上海モーターショーで発表[2]。GM大宇(現:韓国GM)が開発したシボレー・オプトラのリバッジであり、外観上の相違点はエンブレムとグリル程度に留まった。当初はセダンのみがラインナップされ、後にワゴンとハッチバック(エクセルHRV)も加わった。
エンジンは直4 1.6Lと直4 1.8Lがラインナップされ、トランスミッションは5速MTと4速ATが用意された。
2008年4月にはセダンのフェイスリフトが行われ、新デザインのフロントフェイスとリアエンド、それに上級化されたインテリアが与えられた[3]。エンジンは1.8Lがカタログから落とされて1.6Lのみの設定となった。
2代目の英朗が発売された後も初代の凱越セダンの販売は継続され、2013年2月1日には再びフェイスリフトが行われた[4]。ヘッドライト、テールライト、フロントバンパー、グリルなど外観上の変更は小規模に留まったが、パワートレーンは一新され、最高出力83kW、最大トルク141Nmを発揮する1.5Lエンジンに5速MTまたは6速ATが組み合わせられた。販売価格は9.69万元~11.89万元とされた。
エクセルセダン前期型
エクセルHRV
エクセルワゴン
台湾仕様車
エクセル台湾仕様車
2006年末に裕隆GM(裕隆汽車とGMの合弁)がエクセルセダンを発売開始した。この台湾仕様車は裕隆集団の慶齢R&Dセンターにて開発が行われ、大幅な内外装の変更を受けている。しかしながら販売は振るわなかったことから、上海GMは裕隆開発モデルを導入せずに汎亜汽車技術センター (PATAC) で中国仕様車の独自開発を決断したとされている[5]。なお、裕隆GMは2011年内にGM車の在庫販売を終了し、全ディーラーを閉鎖している[6]。
2代目(英朗XT/GT、2009年-現在)
ビュイック・エクセルXT/GT 別克英朗XT/GT | |
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エクセルXT エクセルGT | |
製造国 | ![]() |
販売期間 | 2009年 - 現在 |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 5ドアハッチバック (XT) 4ドアセダン (GT) |
エンジン | 直4 1.6L 直4 1.8L 直4 1.6Lターボ |
駆動方式 | FF |
変速機 | 5速MT 6速AT |
全長 | 4,419mm (XT) 4,671mm (GT) |
全幅 | 1,814mm (XT) 1,815mm (GT) |
全高 | 1487-1508mm (XT) 1,478mm (GT) |
ホイールベース | 2,685mm |
車両重量 | 1,375-1,475kg (XT) 1,380-1,480kg (GT) |
-自動車のスペック表- |
2009年末の広州国際モーターショーにてハッチバックのエクセルXTが発表され、発売を開始した。エクセルXTはGMデルタⅡプラットフォームを採用したオペル・アストラJのリバッジであり、外観上の相違点はエンブレムとウォーターフォールグリルのみである。
翌2010年6月23日には、派生セダンのエクセルGTが発売開始された[7]。エクセルGTは後にビュイック・ベラーノとして北米市場に投入されている。
エンジンは、1.6L直4エコテックDVVT (89kW)、1.8L直4エコテックDVVT (108kW)、1.6Lターボ直4ガソリン (135kW)の3種類が設定される。トランスミッションは6速ATの他に1.6Lには5速MTも設定される。
3代目(英朗、2015年-現在)
ビュイック・エクセルGT 別克英朗 | |
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製造国 | ![]() |
販売期間 | 2015年 - 現在 |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 4ドアセダン |
エンジン | 直4 1.5L 直4 1.4Lターボ |
駆動方式 | FF |
変速機 | 6速AT 7速DCG |
-自動車のスペック表- |
2015年2月2日、上海GMは新型エクセルGTの概要を発表した[8][9]。同年3月2日から発売が開始される[10]。
外観は2013年に発表されたリヴィエラⅡコンセプトの流れを汲んでいる。ボディの65%以上が高張力鋼板で構成され、LEDデイタイムランニングライトやPM2.5エアフィルターが装備されている。パワートレーンは中国で先行発売されている3代目シボレー・クルーズと同様に、新世代の18T(1.4L DVVTターボと7速DCG)および15T(1.5L DVVTと6速DSS)に刷新された。
新型エクセルGTは武漢に建設された上海GMの新工場で製造が行われる。
関連項目
- シボレー・オプトラ
- オペル・アストラ
- ビュイック・ベラーノ
脚注
^ “Excelle the best selling car in China? Yes, and mostly no.”. China Car Times (2012年1月26日). 2012年1月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年2月7日閲覧。
^ “上海GM、中型セダン「Buick Excelle」を発表”. 日経BP (2003年4月22日). 2012年2月7日閲覧。
^ “2009 Buick Excelle: This one’s for China”. Carscoop (2008年4月3日). 2012年2月7日閲覧。
^ “书写不凡生活 共创凯越人生” (中国語). ビュイック (2013年2月1日). 2013年2月2日閲覧。
^ “裕隆とGM、協力体制にひび”. Carscoop (2007年9月19日). 2012年2月7日閲覧。
^ “Imports Interested in Opel Despite GM’s Withdrawal from Taiwan”. China Economic News Service (2012年2月3日). 2012年2月7日閲覧。
^ “New Buick Excelle GT Debuts in China, U.S. Version to Follow”. Carscoop (2012年2月3日). 2012年2月7日閲覧。
^ “Shanghai GM Reveals All-New Buick Excelle GT”. GM Media Online (2015年2月3日). 2015年2月3日閲覧。
^ “别克全新英朗重磅出击主流中级车市场” (中国語). 上海GM (2015年2月2日). 2015年2月3日閲覧。
^ “别克全新英朗将于3月2日上市” (中国語). 上海GM (2015年1月19日). 2015年2月3日閲覧。
外部リンク
- ビュイック中国
- ビュイック・エクセル台湾仕様車2008年モデル
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