十段 (囲碁)




十段(じゅうだん)は、囲碁の棋戦の一つである十段戦で優勝した棋士に贈られるタイトル。日本棋院および関西棋院の昇段制度(初段~九段)とは別個に運営される、独立した称号である。




目次






  • 1 十段戦


    • 1.1 しくみ(第49期まで) 


      • 1.1.1 予選A


      • 1.1.2 最終予選


      • 1.1.3 本選トーナメント






  • 2 現在の十段


  • 3 歴代十段位


  • 4 歴代挑戦手合


    • 4.1 名誉十段




  • 5 脚注


  • 6 関連項目


  • 7 外部リンク





十段戦


1961年創設。前身は早碁名人戦。産経新聞社主催。2011年の第49期より森ビルが協賛し、森ビル杯十段戦となる。優勝賞金は1500万円であったが、この時より1200万円に改められ、それに伴いタイトルとしての序列は4位から6位に下がった。更に50期からは750万円に改められ、序列も7位に後退した。翌51期には700万となっている。挑戦手合であり、持ち時間は2002年まで5時間、2010年まで4時間、2011年より3時間。


第49期まで七大タイトル戦では唯一、敗者復活戦方式がとられた。16名からなるトーナメント戦で、一度敗退した者は敗者組トーナメントに回り、その優勝者と本戦トーナメント優勝者とで挑戦者決定戦をおこなった。挑戦者はタイトル保持者と五番勝負をおこない、優勝者を決めた。本戦トーナメントで2勝以上した8名は次期にシードされ、予選勝ち抜きの8名とともに挑戦者決定トーナメントを戦った。


第50期からは20人による単純トーナメント方式となっている。



しくみ(第49期まで) 



予選A



  • 東京予選
    •  予選B・C勝ち上がり26名、シード棋士によるトーナメント。


  • 関西・中部予選
    •  予選B・C勝ち上がり10名、シード棋士によるトーナメント。




最終予選


  • 東京と中部・関西の予選Aの勝ち上がり18名(東京13名、関西・中部5名)、シード棋士14名によるトーナメントによって本選出場者8名を決める。


本選トーナメント


  • 最終予選勝ちあがり8名、前期ベスト4、敗者復活2回戦勝者4名の計16名による2敗失格制トーナメント。優勝者が十段位との5番勝負を行う。


現在の十段


2017年第55期現在[1]




















棋士
生年
通算
連覇
現在
第18代

井山裕太

(1989-05-24) 1989年5月24日(29歳)
5期
3連覇
3連覇中


歴代十段位












































































































































































棋士
生年
初奪年
通算
連覇
1

橋本宇太郎

(1907-02-27) 1907年2月27日
1962
2期

2

半田道玄

(1915-10-25) 1915年10月25日
1963
1期

3

藤沢朋斎

(1919-03-09) 1919年3月9日
1964
1期

4

高川格

(1915-09-21) 1915年9月21日
1965
1期

5

坂田栄男

(1920-02-15) 1920年2月15日
1966
1期

6

大竹英雄

(1942-05-12) 1942年5月12日(76歳)
1969
5期
2連
7

橋本昌二

(1935-04-18) 1935年4月18日
1974
1期

8

林海峰

(1942-05-06) 1942年5月6日(76歳)
1975
1期

9

加藤正夫

(1947-03-15) 1947年3月15日
1976
7期
4連
10

趙治勲

(1956-06-20) 1956年6月20日(62歳)
1982
6期
3連
11

小林光一

(1952-09-10) 1952年9月10日(66歳)
1984
5期
3連
12

武宮正樹

(1951-01-01) 1951年1月1日(68歳)
1990
3期
3連
13

依田紀基

(1966-02-11) 1966年2月11日(53歳)
1995
2期
2連
14

彦坂直人

(1962-03-17) 1962年3月17日(57歳)
1998
1期

15

王立誠

(1958-11-07) 1958年11月7日(60歳)
2001
4期
4連
16

高尾紳路

(1976-10-26) 1976年10月26日(42歳)
2008
2期

17

張栩

(1980-01-20) 1980年1月20日(39歳)
2009
2期
2連
18

井山裕太

(1989-05-24) 1989年5月24日(29歳)
2011
5期
3連中
19

結城聡

(1972-02-11) 1972年2月11日(47歳)
2013
1期

20

伊田篤史

(1994-03-15) 1994年3月15日(25歳)
2015
1期



歴代挑戦手合


◯●は勝者から見た勝敗、網掛けはタイトル保持者。第1期は決勝五番勝負。




























































































































































































































開催年 優勝 勝敗 準優勝
1
1962 橋本宇太郎 3-1 半田道玄
2
1963 半田道玄 3-1 橋本宇太郎
3
1964 藤沢朋斎 3-2 半田道玄
4
1965 高川格 3-1 藤沢朋斎
5
1966 坂田栄男 3-1 高川格
6
1967 坂田栄男 3-2 藤沢朋斎
7
1968 坂田栄男 3-1 藤沢秀行
8
1969 大竹英雄 3-0 坂田栄男
9
1971 橋本宇太郎 3-2 大竹英雄
10
1972 坂田栄男 3-2 橋本宇太郎
11
1973 坂田栄男 3-0
高木祥一
12
1974 橋本昌二 3-1 坂田栄男
13
1975 林海峰 3-0 橋本昌二
14
1976 加藤正夫 3-2 林海峰
15
1977 加藤正夫 3-0 坂田栄男
16
1978 加藤正夫 3-1 林海峰
17
1979 加藤正夫 3-1 橋本昌二
18
1980 大竹英雄 3-0 加藤正夫
19
1981 大竹英雄 3-2 橋本昌二
20
1982 趙治勲 3-1 大竹英雄
21
1983 加藤正夫 3-2 趙治勲
22
1984 小林光一 3-2 加藤正夫
23
1985 小林光一 3-0 大竹英雄
24
1986 小林光一 3-0
武宮正樹
25
1987 加藤正夫 3-1 小林光一
26
1988 趙治勲 3-2 加藤正夫
27
1989 趙治勲 3-0 林海峰
28
1990 武宮正樹 3-2 趙治勲
29
1991 武宮正樹 3-2 趙治勲
30
1992 武宮正樹 3-1 小林光一































































































































































































開催年 優勝 勝敗 準優勝
31
1993 大竹英雄 3-1 武宮正樹
32
1994 大竹英雄 3-2 小林光一
33
1995 依田紀基 3○○○0 大竹英雄
34
1996 依田紀基 3-1 王立誠
35
1997 加藤正夫 3○●●○○2 依田紀基
36
1998 彦坂直人 3●○○●○2 加藤正夫
37
1999 小林光一 3○○○0 彦坂直人
38
2000 小林光一 3○○○0
中野寛也
39
2001 王立誠 3●○●○○2 小林光一
40
2002 王立誠 3○●○●○2 武宮正樹
41
2003 王立誠 3○●○●○2 高尾紳路
42
2004 王立誠 3○●○○1
張栩
43
2005 趙治勲 3○●●○○2 王立誠
44
2006 趙治勲 3○○●○1
山下敬吾
45
2007 趙治勲 3○○●●○2 山下敬吾
46
2008 高尾紳路 3○○○0 趙治勲
47
2009 張栩 3●○○○1 高尾紳路
48
2010 張栩 3○○○0 山下敬吾
49
2011 井山裕太 3●○●○○2 張栩
50
2012 井山裕太 3○○●○1 張栩
51
2013 結城聡 3●○○●○2 井山裕太
52
2014 高尾紳路 3○●●○○2 結城聡
53
2015 伊田篤史 3●○○●○2 高尾紳路
54
2016 井山裕太 3○○●○1 伊田篤史
55
2017 井山裕太 3○○●○1
余正麒
56
2018 井山裕太 3○○○0
村川大介



名誉十段


十段を5連覇、または通算10期以上獲得した棋士は、引退後もしくは60歳以後に名誉十段を名乗る権利を得る。ただ現在のところ4連覇(加藤正夫・王立誠)、通算7期(加藤正夫)が最高で、名誉十段の資格保持者は出ていない(七大タイトルのうち、名誉称号保持者がいないのは十段戦のみである)。



脚注





  1. ^ 国内棋戦 日本棋院




関連項目



  • 囲碁タイトルの在位者一覧


  • 棋聖戦 (将棋) - 産経新聞社主催の将棋の棋戦。


  • 十段戦 (将棋) - 同名の将棋の棋戦(終了)。現・竜王戦。



外部リンク




  • 十段戦(日本棋院)


  • 囲碁(産経ニュース)























棋戦年間

棋聖戦

十段戦

本因坊戦

碁聖戦

名人戦

王座戦

天元戦
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10-12月






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