環境音楽
環境音楽(かんきょうおんがく、英: ambient music)は、英国の作曲家ブライアン・イーノが提唱した音楽のジャンル、または思想を表す言葉である。
目次
1 ブライアン・イーノと環境音楽
1.1 ブライアン・イーノの実践
2 主なアーティスト一覧
3 関連項目
4 脚注
5 参考文献
ブライアン・イーノと環境音楽
「アンビエント音楽」、「アンビエント」とも表記される。必ずしも「アンビエント=環境音楽」という定義が当てはまるわけではない。インタビューにおいてイーノは環境音楽の考え方が、フランスの音楽家エリック・サティの楽曲「家具の音楽」から影響を受けていると語っている[1]。この考え方は従来の音楽鑑賞方法、すなわち演奏者、またはオーディオ機器の前に座って音楽を聴くと言う行為をある程度否定しているとも言える。
ブライアン・イーノの実践
イーノは『Ambient Music』と名づけた以下の4枚のアルバムを発表している。いずれも地図の拡大写真を用いたジャケットが特徴である。
- 『Ambient 1: Music for Airports』(1978年)
- 『Ambient 2: The Plateaux of Mirror』(1980年、ハロルド・バッドとの共作。日本版は『鏡面界』)
- 『Ambient 3: Day of Radiance』(1980年、Laraajiの作品。イーノはプロデュースのみ。日本版は『発光』)
- 『Ambient 4: On Land』(1982年)
なお、この四枚のアルバム以外に、以下のイーノの作品を環境音楽として含めることもある。
- 『Discreet Music』(1975年)
- 『Music for Films』(1978年)
- 『Apollo』(1983年)
- 『The Pearl』(1984年、ハロルド・バッドとの共作)
イーノは70年代初期にオブスキュアというレーベルを立ち上げ、以下の作曲家、演奏家のアルバムを合計10枚リリースしている。
- ギャヴィン・ブライヤーズ
- ジョン・クーリッジ・アダムズ
- ジョン・ケージ
ペンギン・カフェ・オーケストラ
- サイモン・ジェフスが立ち上げた演奏集団。1980年代初期にはCM音楽に採用されるなど日本でも人気があった。1997年にサイモンが死去し開店休業状態が続いていたが、2009年にサイモンの息子アーサー・ジェフスによって新生「ペンギン・カフェ」として活動を再開した。
- マイケル・ナイマン
- ハロルド・バッド
主なアーティスト一覧
- ヴァンゲリス
- エイフェックス・ツイン
- エニグマ
- 川井憲次
- クラウス・シュルツェ
- KLF
- コスモシス
- ジ・オーブ
- シュポングル
- ディープ・フォレスト
- 冨田勲
バーズム(ダーク・アンビエント)- バイオスフィア (ミュージシャン)
- B12
- ブライアン・イーノ
- ブラックドッグ
- ボーズ・オブ・カナダ
- ロジャー・イーノ
関連項目
- 現代音楽
- バックグラウンドミュージック
- 劇伴
- サウンドトラック
- イージーリスニング
- アンビエント・ハウス
- アンビエント・テクノ
- アンビエントサイケ
- ダーク・アンビエント
- チルアウト
- 環境アート
- ロバート・フリップ
- タンジェリン・ドリーム
- Category:アンビエント・ミュージシャン
- ヒーリング・ミュージック
- リラックスミュージック (音楽)
- サウンドデザイン
脚注
^ Brian Eno, [ Music for Airports liner notes], September 1978
参考文献
- 芦川聡 - 波の記譜法
- Potter, Keith (2002). Four Musical Minimalists: La Monte Young, Terry Riley, Steve Reich, Philip Glass (rev. pbk from 2000 hbk ed.). Cambridge University Press. pp. [ 91]. ISBN 978-0-521-01501-1.
- Cambridge History of Twentieth-Century Music (Cook & Pople 2004, p. 502),
- Tingen, Paul (2001). Miles Beyond: The Electric Explorations of Miles Davis, 1967–1991. Watson-Guptill.
- Toop, David (1995). Ocean of Sound. Serpent's Tail. ISBN 9781852423827.
- « Ambient music », Encyclopedia of Contemporary British Culture Londres, Routledge, 2002
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