重戦車
重戦車(じゅうせんしゃ)は、第二次世界大戦前から冷戦までの時期に作られた戦車のうち、大きな車体、重装甲、大型砲搭載など様々な条件により同時期の自軍戦車の中で相対的に重量の大きい戦車を指す。
特に第二次世界大戦中は大砲の威力と装甲強化のシーソーゲームが激しく、開戦時には40t程度もあれば立派な重戦車といえたが、1944年には70t近くの重戦車が実戦で使用され、188tの“超重戦車”(ドイツ国のマウス)まで試作されるに至った。
戦後になると、エンジン技術の発達、装甲材質の強度向上と軽量化技術の発達で、重戦車としての攻撃力、防御力を持ちつつも中戦車並みの機動力を併せ持つ事が可能となり、主力戦車(MBT)として、かつての中・重戦車を統合する存在として汎用的に使われるようになった。さらに戦後の主力戦車も第3世代にいたると、重量は50-60tもしくはそれ以上に達するようになり、車体規模においても大戦期の重戦車にほぼ匹敵するようになった。そのため重戦車という分類は概念や表現上使うことはあっても、事実上は消滅した状態にある。
主な重戦車
アメリカ合衆国
- M6重戦車
- M26パーシング
- M103ファイティングモンスター
イギリス
- コンカラー
フランス
- ARL-44
ソビエト連邦
- KV-1
- KV-2
- IS-1
- IS-2
- IS-3
- T-10
ドイツ国
- ティーガーI
- ティーガーII
- マウス
日本
- 九五式重戦車
- オイ車
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