西武グループ
西武グループ | |
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日本の企業グループ | |
持株企業 | 株式会社西武ホールディングス |
子会社 | 西武鉄道、プリンスホテル |
構成企業 | 77社[1] |
西武グループ(せいぶグループ)は、西武ホールディングスを持株会社とし、西武鉄道およびプリンスホテルを中心とする企業グループである。コーポレート・スローガンは「でかける人を、ほほえむ人へ。」。
目次
1 概要
2 主要グループ企業
2.1 西武鉄道の持分法適用会社
2.2 廃止された主な事業等
3 SEIBU PRINCE CLUBカード(旧SEIBUプリンスカード )
4 住宅地開発
5 西武グループと関係のない企業・団体
5.1 一覧
6 脚注
7 関連項目
8 外部リンク
概要
堤康次郎が創業した西武グループが前身。康次郎の死後、後継ぎ争いによりグループは分裂し、三男・堤義明が西武鉄道を中心とする西武鉄道グループを引き継いだ。一方、西武百貨店を引き継いだ次男・堤清二は、同社を核として西武流通グループ(後のセゾングループ)を形成した。
上場会社の西武鉄道株式を非上場で堤家が支配するコクドが所有することで、義明の意向による経営が可能だった。このトップダウン経営により事業を拡大、ホテル(プリンスホテル)やゴルフ場、スキー場を次々と立ち上げ、業界首位となったことによりバブル期に義明は世界長者番付で世界一となったこともあった。また、クラウンライターから球団を買収し、「西武ライオンズ」を設立。球団自体もリーグ優勝5連覇、日本一3連覇などリーグ優勝計16回、日本一計10回に輝くなど黄金時代を築き上げた。
しかし2004年、コクドと西武鉄道を巡る不正会計が明るみに出て、義明は失脚した。そのため、同族経営(=ファミリー企業)から脱却をはかるため、後藤高志を中心としてグループの再編が行われ、西武鉄道グループは「西武グループ」の名称に変更して再出発した。
「西武グループ」の呼称は、鉄道・流通両グループ形成前のグループの名称、またはその後の西武鉄道グループとセゾングループの両グループの総称としても使われることもある。分裂後も時折同一のグループとして混同されたこともある。なお、義明が失脚し、西武ホールディングスが発足した後は「西武ホールディングスを中心としたグループ」の意味で使うことが多い。
2017年現在、西武グループの純粋持株会社である西武ホールディングス社長は西武グループを再編した後藤高志である。
西武ホールディングスの本社は2017年現在所沢駅前にあるが、登記上の本店は東京都豊島区南池袋1丁目16番15号(旧西武鉄道本社ビルの所在地)となっている。なお、この地においては2011年9月まで光通信本社がメインテナントで「光センタービル」名称だったが、同社が2011年10月に移転した上にビル自体も老朽化が目立っていたため、2012年7月に同ビルを高層テナントオフィスビルへ建替計画が発表された。「池袋旧本社ビル」の敷地に加えて、池袋線の線路上空や線路西側の所有地を活用し、新たなランドマークとなる地上20階建てのビルを建設。2019年春の開業を予定し、ホールディングス本社機能も同ビルに移転する予定である(鉄道はこれまで通り所沢のままで移転せず)。
主要グループ企業
西武グループは、西武ホールディングス傘下の事業会社である西武鉄道、プリンスホテル、西武プロパティーズと、その子会社と孫会社を含め77社より構成されている[1]。西武鉄道系は、地方鉄道の近江鉄道・伊豆箱根鉄道およびその子会社を除き、原則的に企業名の先頭に「西武」が付く。鉄道系以外では、例外は豊島園と武蔵野地所、横浜アリーナである。
事業名称 | 設立 | 業態 |
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プリンスホテル | 2006年 | 西武グループのホテル・リゾート事業の運営・統括会社 |
川奈ホテル(子会社) | 2002年(新旧分離による) | 「川奈ホテル」の経営 |
広島プリンスホテル(子会社) | 「グランドプリンスホテル広島」の経営 | |
横浜八景島(子会社) | 1990年 | 「横浜・八景島シーパラダイス」など3施設の運営、2施設の管理業務請負。 |
男鹿水族館(第三セクター) | 2003年 | 水族館運営 |
事業名称 | 設立 | 業態 |
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西武鉄道 | 1894年 | 鉄道事業者 |
近江鉄道 | 1896年 | 鉄道事業者 |
近江観光 | グランドプリンスホテル京都・大津プリンスホテルの運営、旅行代理業 近江鉄道子会社(西武鉄道は間接所有) | |
伊豆箱根鉄道 | 1916年 | 鉄道事業者 |
伊豆箱根バス | 1928年 | バス事業会社。伊豆箱根鉄道子会社 (西武鉄道は間接所有) |
西武バス | 1932年 | バス事業会社 |
西武建設 | 1941年 | 建設会社 |
西武プロパティーズ | 1974年 | 西武鉄道が開発した商業施設の運営および分譲地の不動産販売 ※西武商事と西武不動産(旧西武不動産販売)が2009年7月1日経営統合 |
西武トラベル | 1970年 | 旅行代理業。西武鉄道の直営旅行代理店窓口である「西武観光」(2011年11月事業廃止)とは別。 |
西武ハイヤー | 1967年 | タクシー・ハイヤー事業会社 |
豊島園 (旧インターベストトレーディング) | 2005年 (新旧分離を実施) | 遊園地「としまえん」・日帰り入浴施設「庭の湯」運営 |
西武ライオンズ | 1950年 | プロ野球興行運営会社。設立は西鉄野球としての設立年(設立登記日は同年1月28日)。1978年10月25日、中村長芳が経営する福岡野球(太平洋クラブライオンズ→クラウンライターライオンズ)を買収し傘下入り。同年より西武ライオンズとなり2008年に"埼玉"が球団名に付き、埼玉西武ライオンズとなった。なお、球団名に埼玉が付いた後も運営会社名は「西武ライオンズ」のままである。 |
西武レクリエーション | 1997年 | 西武鉄道所有のアミューズメント施設(BIG BOX・西武園【西武球場・狭山スキー場・西武園ゆうえんちなど】・東伏見アイスアリーナ・秩父ミューズパークなど)の運営受託) |
横浜アリーナ | 1986年 | サービス事業者 |
西武鉄道の持分法適用会社
事業名称 | 設立 | 業態 |
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池袋ショッピングパーク (筆頭株主はセブン&アイ・ホールディングス) | 1959年 | 同所の商業施設・駐車場経営 |
廃止された主な事業等
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西武軌道杉並線
- 車庫
岳南鉄道
- 岳南鉄道バス(→富士急静岡バス)
江戸川乗合自動車商会・ダット自動車バス事業
- ダット自動車
関東乗合自動車・中野乗合自動車(バス共同運行)- 青梅自動車
- 伊豆下田バス
- 新座市シャトルバス
西武バス練馬営業所(初代 - 豊玉北6丁目→移転→練馬電話局→ドコモショップ→しゃぶしゃぶ料理店)
西武バス所沢営業所(初代→2009年5月→移転)- 西武バス清瀬営業所(→西武バス新座営業所に移転)
- 西武バス田無営業所(→西武バス滝山営業所に統合、車庫機能は同西原車庫へ移転)
西武バス上石神井駅案内所・飯能駅案内所- 西武バス豊島園ターミナル(→ユナイテッド・シネマ)
- 西武バス練馬車庫 - 豊玉北5丁目(→駐車場)
西武バス光が丘3丁目折返場(→借受終了→練馬区立「夏の雲公園」)- 大島航路
- 初島航路
浜名湖観光汽船
箱根早雲山自動車道路(→神奈川県道)- 帝都百貨店・武蔵野食糧
日本復興計画(休眠→西武ストアーを合併→2011年現在は合同会社西友)
バーガーキング(後にロッテリアが買収)- 新宿園孔雀館・白鳥座・庭園劇場
大洋球団(大洋ホエールズ。のち横浜ベイスターズ→横浜DeNAベイスターズ)
- 1977年に西武グループが経営参加するが、1978年10月の福岡野球の買収に伴い保有株式を東京放送・ニッポン放送に売却して共同経営から撤退し、大洋漁業(現:マルハニチロ水産)の単独経営に戻る。2001年に東京放送に、2012年にディー・エヌ・エーに経営権が移る。
東京セネタース・翼軍
西武新宿線の前身である(旧)西武鉄道が経営。
- 西武飯能ボウル
池袋マンモスプール・池袋スケートセンター(跡地は豊島清掃工場)- 朝日工業
- 東京護謨・愛知ゴム工業
- 西武ポリマ化成・丸東産業
- 高田農商銀行(のちの東都銀行。三井銀行などを経て現在の三井住友銀行。東都銀行支店時代に東京大空襲を受け、それ以来記録は残っていない。2011年現在西武鉄道線駅構内としては小竹向原駅内出張所のみ展開。)
- 旧西武不動産(1998年に西武不動産流通へ新旧分離のうえ清算)
伊豆箱根鉄道西伊豆航路(高速船「こばるとあろー」)廃止- 運営会社としての旧豊島園(2004年にインターベストトレーディングへ継承させる新旧分離を実施後、清算)
- 2004年策定の西武グループ再建計画以降
- 伊豆箱根鉄道
客船 スカンジナビア売却- ホテル事業の撤退(沼津ホテル・西熱海ホテルを解体し土地売却、下田PHはプリンスホテルへ・大仁ホテル・松崎PHは伊東園ホテルグループへ施設ごと売却)
- コクド本社ビル(渋谷区神宮前)の解体・土地売却
- コクド・西武鉄道が所有している不採算のプリンスホテル・スキー場を売却・閉鎖
コクド - 2006年2月1日にプリンスホテルへ吸収合併。2月3日に設立した西武ホールディングスへ株式移転。
ユネスコ村大恐竜探検館の無期限休館(→アッハの森)- Seibu Alaska,inc.(アリエスカプリンスホテル、アリエスカリゾート)の解散
西武運輸をセイノーホールディングスへ売却- 西武造船を新来島どっくへ売却
- 宇品マリーナを新来島どっくへ売却
- 西武観光(西武鉄道直営の旅行部門)を2011年11月末をもって事業廃止
SEIBU PRINCE CLUBカード(旧SEIBUプリンスカード )
2006年9月には新生西武グループの象徴として旧セゾングループのクレディセゾンとともにPASMO対応のクレジットカード「SEIBUプリンスカード」の発行を開始した。このカードのイメージキャラクターに傘下プリンスホテル所属のフィギュアスケート選手荒川静香を起用している。
このカードは、西武グループの軽井沢プリンスショッピングプラザ・ペペ(西武新宿・本川越・飯能・入間)や、ステーションビルやEmio(西武線各駅構内、ただし一部店舗を除く)にある店舗で提示すると、税抜100円につき1ポイントが加算される。一部のペペにある食鮮市で毎週土曜日に利用すれば、ポイントは2倍となる。また、食鮮市では、「エコ・スタンプカード」というものがあり、このカードにスタンプが20個揃うとプリンスカードに20ポイントが加算される。そして、毎月25日には、ペペ全館がポイント2倍となる。
そのほかに、BIG BOX 高田馬場、プリンスホテル、一部の駅売店で利用できる。また、西武園ゆうえんちや豊島園で提示すれば入場料が割引される。
住宅地開発
西武沿線や滋賀県を中心に、大規模分譲地と小規模な遊休社有地の造成販売を自社で実施してきたが、2010年から西武鉄道は不動産販売業に関しては、西武プロパティーズと連携して行っている。下記の他の分譲地は西武不動産を参照されたい。
- 主な開発分譲地
1950年代末 西鎌倉・神奈川県鎌倉市初沢・赤羽一帯、西武鉄道から後年西武鉄道グループの西武不動産販売が管理を引継ぐ - 施行面積:75.0ha- 1966年(昭和41年)~1972年(昭和47年) 西武グリーンハイツ・神奈川県 逗子市 - 施行面積:62.0ha、計画戸数:1757戸、計画人口:5200人
- 1967年(昭和42年)~1968年(昭和43年) 鎌倉七里ヶ浜・神奈川県 鎌倉市 -
- 1968年 羽根尾別荘地・群馬県長野原町 - 750区画
- 1969年 金沢文庫住宅地・神奈川県横浜市 - 1,350戸
- 1969年 西武園住宅地・東京都東村山市、254戸
- 1970年(昭和45年)~1992年(平成4年) 西武打越・東京都八王子市、旧住宅地造成事業に関する法律による許可 - 施行面積:90.0ha、計画戸数:1912戸、計画人口:6692人
- 1966年(昭和41年)~1971年(昭和46年) 鎌倉逗子ハイランド・神奈川県鎌倉市・逗子市 - 施行面積:85.3ha、計画戸数:1849戸
- 1971年 西武百草園・東京都日野市 - 511戸
- 1971年 百草園団地・東京都日野市、マンション分譲130戸
- 1971年 入間武蔵台・埼玉県入間市 - 289戸
- 1972年 彦根ニュータウン・滋賀県彦根市 - 853戸
- 1974年 逗子グリーンヒル・神奈川県逗子市 - 473戸
- 1975年 西武狭山台・埼玉県狭山市 - 239戸
- 1975年 瀬田川グリーンハイツ・滋賀県大津市 - 646戸
- 1976年 西武ヴィラ苗場・新潟県湯沢町 - 2,143戸
- 1976年 湘南鷹取台マンション分譲・神奈川県横須賀市 - 611戸
- 1976年 西武八王子滝山台・東京都八王子市 - 404戸
- 1980年 草津グリーンハイツ・滋賀県草津市 - 346戸
- 1980年 西武拝島ハイツ・東京都昭島市、マンション分譲573戸
- 1982年 彦根グリーンハイツ・滋賀県彦根市 - 196戸
- 1985年 三島大場分譲地・静岡県三島市 - 950戸
- 1990年 クリスタル1号館・新潟県湯沢町 - 533戸
- 1997年 彦根グリーンハイツII・滋賀県彦根市 - 93戸
- 1999年 大津グリーンハイツ・滋賀県大津市 - 363戸
- 2003年 ビッグヒルズ飯能美杉台・埼玉県飯能市 - 350戸
- 2007年 木更津ベイサイドヒル西武港南台・千葉県木更津市 - 2,000戸
(マンション)
ひばりヶ丘駅南口にあった都営亦六団地跡地の土地を西武不動産販売が取得、事業主のオリックス不動産とともに、33階建ての高層マンション「HIBARI TOWER」(総戸数322戸)を建設。- 西武鉄道と三井不動産が共同事業で小手指駅駅前にて小手指タワーズ(374戸)の事業化を実現。
西武グループと関係のない企業・団体
「西武」という名称が、武蔵国の西部を意味するため、このエリアにある企業にはグループ外でも名乗る例はしばしば見受けられる。また、旧西武流通グループ→セゾングループを構成した企業の大半も元々は鉄道・流通分立前の西武グループの一員だったため[2]、「西武」を冠する企業が多く、西武グループ・セゾングループの混同の元になっている(以下のリストは旧セゾングループを除く)。
一覧
西武信用金庫(中野区の信用金庫)- 西武交通興業(練馬区のタクシー会社)
西武開発(所沢市の不動産会社)- 西武クリエイト(不動産会社)
- 西武興産(不動産会社)
西武ハウス(不動産会社)
西武ガス(飯能市の都市ガス会社)- 西武ガス興産(立川市のプロパンガス会社)
西武商事(狭山市の自動販売機オペレーター会社)- 西武葬儀社(西東京市の保谷駅前にある葬祭業)
- 西武土地建設(花小金井駅北口にある別の建設業)
- セイブ開発
セイブ(茨城県水戸市に本社がある、スーパーマーケット)- セイブ不動産(岡山市を本社とする会社と山口県下関市を本社とする会社があるが、それぞれの会社は無関係。)
- 西武調剤センター(日本調剤の関連会社)
- 松清西武ストア
- 西武通信工業
- 西武通運 - 1944年に西武鉄道沿線の運送・通運業5社が合併した貨物運送会社。日本通運と協調関係があり、同社と同じ丸通マークを使用している。
- 西武通信
- 西武通信社
- 西武林業
- 西武地所
- 西武企画
アビコ西武観光 - 千葉県我孫子市の観光バス会社。モラージュ柏の送迎バスも運行。ただし我孫子市は旧下総国。- ビジネスホテル西武(武蔵野市、三鷹駅北口→業態変更)
- 西武パソコンプラザ - かつて存在した企業日本インコムが運営していたパソコンショップ。現在は閉店。
- 西武酪農乳業(西武牛乳)
- 西武ストア
- 珈琲西武
- 西武ゴルフサービス
- ゴルフショップ西武
- マイタウン西武
- 西武プロセス
- 西武クリーニング
- 西武エースプランニング
- 西武総業(北海道の建物解体業者)
脚注
- ^ ab“企業一覧”. 西武グループ. 2017年11月21日閲覧。
^ グループ代表だった堤清二(辻井喬)も、1980年代末頃までは西武鉄道に重役として在籍していた。
関連項目
- 堤義明
- ライオンズカラー
- 赤電 (西武)
- レオ (埼玉西武ライオンズ)
- サーベラス・キャピタル・マネジメント
- そごう・西武
- セゾングループ
能勢電鉄 - 能勢電気軌道時代の1960年代後半に買収する計画があったが頓挫。- 西武スペシャル - 当時の日本テレビやTBSが企画・制作したドラマスペシャル。西武鉄道グループとのスポンサー関係ではなく、「西武流通グループ」(のちセゾングループ)が提供した番組。詳細はセゾングループの映画事業を参照。
- 西武互助会 - 西武関係の互助会の集まりで西武グループや現行の西武ホールディングスとの関係は不明。
東急グループ - 主に関東地方での西武グループのライバル。
- 箱根山戦争
- 伊豆戦争
京阪グループ - 滋賀県での西武グループのライバル。ただし京阪グループは主に野洲市以西の湖西地区を開発しているため、競合する地域は少ない。
外部リンク
- 西武グループウェブサイト
西武グループの歴史 - 西武ホールディングス
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