天王洲アイル

品川埠頭から望む天王洲アイル
天王洲ふれあい橋
天王洲アイルのボードウォーク
天王洲アイル(てんのうずアイル)は、東京都品川区東品川の臨海部にある再開発街区である。
目次
1 概要
2 地名の由来
3 歴史
4 周辺の施設
5 イベント
6 天王洲アイル内にある高層ビル
7 本社・本部を置く主な企業
7.1 日本企業の本社(五十音順)
7.2 外資系企業の日本本部
8 脚注
9 参考文献
10 関連項目
11 外部リンク
概要
東品川二丁目に東京モノレール羽田空港線・東京臨海高速鉄道りんかい線の天王洲アイル駅がある。東京モノレールは羽田空港・浜松町に、りんかい線は埼京線との相互直通運転を行っており、渋谷・新宿・池袋方面に直結する[1]。また、東海道新幹線が通る品川駅までは都営バスが運行している[2]。2015年現在の就業人口は約12,000人。
また、1990年代前半のバブル景気末期以降、22ha(ヘクタール)に及ぶ民間では全国最大規模の都市開発が進み、1990年初頭の完成当時より現在までテレビドラマのロケ地やCMによく使われている。最近はお台場などの他のエリアにその地位を譲ったものの、それ以降もオフィスビルや高層マンションが着実に増えてきたため、オフィスビルに勤務するビジネスマンやOLの他に、近隣の高層マンションに在住する家族連れも来訪するなど客層は広がりを見せている。また休日にはボードウォークを散歩する人々も多数いる。
シーフォートスクエアの北半分にあたるシーフォートタワー付近は、江戸時代末期に江戸防衛のため築造された第四台場の跡である。また、ボードウォークの護岸は、旧第四台場の石垣を再利用したものである。
地名の由来
天王洲は海中の土砂が堆積してできた州である[3]。1751年(宝暦元年)江戸前の海であった頃に、船人が牛頭天王の面をこの海域から引き上げたという[4]。この面は南品川の天王祭において神輿の屋根につける「神面」となっているが、この謂れが「天王洲」の地名の由来となっている[3]。また、アイル(isle)とは英語で「島」を意味する言葉で、この地が東京湾のウォーターフロントの良き景観に恵まれたロケーションであるため、この名前がつけられた。
なお、天王洲総合開発協議会における公式の英語名は「Tennoz Isle」であるが、天王洲アイル駅の英語表記はモノレール・りんかい線ともに「Tennōzu Isle」となっている。
歴史
- 1751年(宝暦元年)海中から牛頭天王の面が引き上げられる。これを由来に「天王洲」と呼ばれるようになる。
- 1853年(嘉永6年)黒船来航に脅威を感じた江戸幕府が急遽品川沖に台場の築造を決定する。天王洲は第四台場を築造する予定地であったが、資金不足のため未完成に終わる[5][6]。この未完成の第四台場を「崩れ台場」とも呼ぶ[7]。
- 1873年(大正元年)第四台場は緒明(おあき)菊次郎に払い下げられ[8]造船所となる[9]。この頃の台場を「緒明台場」とも呼ぶ[7]。
- 1925年(大正14年)から埋立が始まり[9]、1939年(昭和14年)に完成[8]。第四台場は埋もれ品川と陸続きとなり[9]、埋立地は工場や倉庫の用地として利用が始まる[10]。
1986年10月:東品川二丁目(天王洲アイル)の開発計画を策定する。このころはまだ雑多な倉庫街であった。
1992年6月:三菱商事、第一ホテル(現・阪急阪神ホテルズ)、宇部興産による再開発事業、“シーフォート・スクウェア”のオープンに伴い東京モノレールの天王洲アイル駅が営業開始。1990年代には高層オフィスビルが次々と建った。
2001年3月:東京臨海高速鉄道りんかい線の天王洲アイル駅が営業開始。2002年12月より、りんかい線は埼京線との直通運転を開始し、渋谷・新宿・池袋に直通し、交通利便性・知名度が一段と高まった。
2006年2月:東京都の「運河ルネサンス構想」第1号店として寺田倉庫が水上ラウンジwaterline(ウォーターライン)をオープン。- 2012年3月:東横INN品川駅港南口天王洲(現:東横INN品川港南口天王洲アイル)オープン[11][12]。
- 2018年2月:天王洲アイルの情報を発信するWEBマガジン、天王洲アイル新聞が開局。
周辺の施設
■アートスポット
- PIGMENT
- 建築倉庫ミュージアム
- TERRADA ART COMPLEX
- Architecture Model Workshop
■レストラン・カフェ
- T.Y.HARBOR
- breadworks
- Lily cakes
- SOHOLM
■ショップ
- SLOW HOUSE
イベント
■天王洲キャナルフェス
天王洲アイル内にある高層ビル
シーフォートスクエア
スフィアタワー天王洲
天王洲郵船ビル
天王洲ファーストタワー(旧:東京MIビル)
天王洲セントラルタワー
天王洲パークサイドビル
天王洲ビュータワー
野村不動産天王洲ビル (旧JALビルディング)
サンウッド品川天王洲タワー
本社・本部を置く主な企業
日本企業の本社(五十音順)
- 梓設計
- アマナ
- OTTAVA
- キヤノンITソリューションズ
- JTB
- 寺田倉庫
- 日本軽金属ホールディングス
- 日本航空
- 住友ベークライト
- セガホールディングス
- ビットアイル・エクイニクス
外資系企業の日本本部
- シュワルツコフヘンケル
- サーコム・ジャパン
- DHL
- コンチネンタルタイヤ日本
- アクセス国際ネットワーク
脚注
^ 「お台場と渋谷、新宿、池袋を直通!」東京臨海高速鉄道株式会社、2013年2月2日閲覧
^ 「品96乙 Archived 2016年3月5日, at the Wayback Machine.」東京都交通局、2013年2月2日閲覧
- ^ ab品川区 2005, p. 7.
^ 「三大祭り」荏原神社、2013年2月2日閲覧
^ 大野 2011, pp. 37–38.
^ 品川区 & 2012-08-07.
- ^ ab「第四台場石垣跡(通称:崩れ台場)[リンク切れ] - しながわ観光百科」しながわ観光協会、2013年2月2日閲覧
- ^ ab大野 2011, p. 38.
- ^ abc品川区 & 2012-08-02.
^ 品川区 2005, p. 17.
^ 「天王洲の歴史 Archived 2013年8月2日, at the Wayback Machine.」@TENNOZ、2013年2月2日閲覧
^ 「東横INNメールマガジン 【31号】」、2013年2月2日閲覧
参考文献
- 品川区 『しながわ景観ガイドプラン報告書』(PDF) 品川区まちづくり事業部都市計画課、2005年。2013年2月2日閲覧。
- 大野, 伊三男 『東京港の「みなと文化」』(PDF) 一般財団法人 みなと総合研究財団、2011年。2013年2月2日閲覧。
- 品川区 (2012年8月7日). “東海道品川宿のはなし 第12回”. 品川区. 2013年2月2日閲覧。
- 品川区 (2012年8月2日). “明治維新後の品川 第7回”. 品川区. 2013年2月2日閲覧。
関連項目
- ウォーターフロント
- 天王洲アイル駅
外部リンク
- 天王洲アイル ホームページ
座標: 北緯35度37分23.5秒 東経139度45分1.7秒 / 北緯35.623194度 東経139.750472度 / 35.623194; 139.750472天王洲アイル新聞